出雲駅伝2016 ~青学の一色がニャイロの猛追をかわして連覇達成~

3大駅伝の開幕戦となる出雲駅伝が本日行われました。やはり、出雲はあっという間に終わってしまいますね。。。公式結果が既にHPに載っております。例年通り、出雲の結果を大学ごとに振り返る時間は無いため、関東の10大学についてまとめて振り返ります。

 

優勝:青山学院大学

1区にルーキー鈴木を起用してきたときにはびっくりしましたが、トップと10秒差で凌ぐと、2区田村和で狙い通りに区間賞の走りでトップに立つと、絶好調と言われていた3区下田が東海の關に遅れをとったのは予想外だったものの、4区以降の4年生が頑張りましたね。

 

茂木が4区2位でトップとの差を11秒まで縮めると、2年時に箱根で優勝のゴールテープを切った安藤が区間新記録の走りでトップで一色にタスキを渡せたのは大きかったですね。一色は序盤こそニャイロに差を詰められたものの、その後は相変わらずのハイペースで29分34秒と区間2位の走り、2年連続で出雲優勝のゴールテープを切りました。昨年度逃した3冠に向けて視界良好です。

 

2位:山梨学院大学

2年連続の2位となった山梨学院大学、1区は上田がラストで抜け出し、区間賞こそならなかったもののトップと3秒差の3位は絶好のスタートを切りました。2区秦も区間3位で粘ったのですが、青学と30秒差を付けられてしまったのが痛かったですね。。。3区佐藤は前回好走していたので期待したのですが、区間9位と今一歩4年生が奮いませんでした。

 

4区市谷は区間記録を上回ったものの、5人も上回ったことで青学とも6秒差を広げられてしまいました。悪い走りでは無かったものの、ここで差を縮めたかった山学としては痛かったなあ。5区永戸は区間3位の走り、これまでの実績を考えれば上々の走りだったと思います。ただ、青学とはさらに20秒引き離されてトータル1分差、ニャイロを持ってしても厳しい差に…

 

6区ニャイロは前半ハイペースで突っ込みましたが、その後はなかなか青学との差を縮めることは出来ず、区間賞はしっかりと獲得したものの、トップとの差は29秒縮めるのに留まり、2年連続の総合2位となりました。青学とは4年生の差が出てしまいましたかね。。。

 

3位:東海大学

1区を任された鬼塚が高校時代と変わらぬ安定した走りを披露、ラストに絶対の自信を持つ選手なだけにラスト勝負に破れたのはびっくりでしたが、トップと3秒差の2位はルーキーとして十分すぎる走りでした。2区館澤もこれまた区間2位の走り、青学の田村和にも離されない走りは凄まじい…すぐにでも主要区間で見てみたいところ。

 

そして圧巻だったのは關、エース級が揃った3区の中で区間賞を獲得、塩尻、弾馬、下田、工藤らそうそうたるメンバーを押しのけての走りですからね。1年が1~3区を走って2位に23秒差のトップですからね。前評判通りどころかそれ以上の走りを見せてくれました。

 

4区川端はやはりまだ完全では無かったのか区間6位止まり、ここで青学と差を縮められてしまったのは厳しかったですね。5区三上は3大駅伝デビュー戦とは思えない落ち着いた走りで区間2位と好走、優勝争いでは青学に総合で2秒差を逆につけられてしまい、優勝は絶望的に…

 

アンカー湊谷は区間5位、まずまずの走りでしたが一色には1分、ニャイロに1分30秒の差をつけられてしまい総合では3位となりました。ただ、ここ最近では最も良い結果でしたし、まだベストメンバーとも呼べない布陣、今後に向けて非常に収穫の多いレースとなりました。

 

4位:中央学院大学

1区で横川がいきなり抜け出したのはびっくり&予想通りでした。本当に積極的な走りを見せますね。関東勢の中では最初に遅れかけましたが、そこから粘ってトップと18秒差に抑えたのが大きかったです。2区新井は5位集団から一人抜け出す走りで区間4位、総合順位も10位→5位と5つも上げました。

 

3区大森も弾馬や工藤といった大学トップクラスと競り合い、最後は引き離す走りで区間6位、エースの走りを見せました。4区村上はこれまで3大駅伝では4度走っていずれも区間二桁順位でしたが、区間4位とこれまでで最高の走り、総合順位もさらに上げて4位となりました。

 

5区廣は3大駅伝デビューでしたが区間7位で粘って4位を死守、そして圧巻だったのが6区を任されたルーキーの高砂、確かに今年度新人離れした走りを見せていましたが、まさか区間3位で走ってしまうとは…駒澤の大塚の追撃を振り切って過去最高順位の4位でフィニッシュとなりました。青学に次いで最高の走りを見せた大学ですね。

 

5位:駒澤大学

1区西山は終盤までは先頭集団に喰らいついていたものの、1度遅れ始めると粘れなかったですね。。。どんどん遅れていってしまい、最終的には区間9位、トップと16秒差という結果でした。2区高本は集団から抜け出すのが遅かったですかね。前を行く選手から大きく離されてしまい、区間6位、青学とは56秒もの大差をつけられてしまいました。

 

3区工藤はやはりまだ万全の状態とは言えず、中盤から苦しそうな走りだったものの、それでも大きくペースを落とすこと無く区間4位で走ってしまうのがさすがですね。全日本では万全に戻してくれれば。総合では8位と一つ順位を下げることに。4区は下、こちらも先日の記録会での棄権の影響が心配されましたが、全く問題はなく、区間2位の見事な走り、駒澤で最も収穫があったのが、下の走りですかね。総合でも3つ順位を上げて5位に浮上しました。

 

5区浅石は4年にして3大駅伝初出場となりましたが、区間8位と苦しい走り、ハーフ未経験のため、出場するなら出雲が最も可能性が高いと思いましたが、苦しい結果に終わりました。6区大塚は2年連続で最長区間を任され、区間4位とまずまずの走りでしたが、やはり中央学院に追いつけずに総合5位で終わったのは残念でした。チームとしては見せ場があまり無かったのが残念…

 

6位:日本体育大学

なんといっても1区小松の走りですよねー。様々な選手が先頭を引っ張って抜け出す機会を伺う中、終盤まで先頭集団に食らいつくと、最後は自らスパートを決めて東海の鬼塚、山梨学院の上田ら実力者を突き放して区間賞を獲得、最高のスタートを切りました。

 

2区宮崎は先頭集団からは早い段階で遅れてしまったものの、それでも区間5位に留める走りは見事でした。3区冨安が区間8位ともう一歩でしたがタイムとしては大きく離されることはなく、総合でも5位と好位置を守りました。続く4区室伏は区間7位とこれまた順位はもう一歩だったものの、やはりタイムで大きく離されなかったのが良かったですね。

 

5区の吉田は区間4位、ここで再び総合6位→5位と順位を上げました。安定した走りを見せてくれましたね。アンカーの小野木は個人的にはちょっと不安もあったのですが区間6位でまとめ、総合でも6位、やはり最長区間を任されるだけのことはありますね。上々の3大駅伝初戦となりました。

 

7位:順天堂大学

1区西澤は先頭集団に粘り強く付いていきましたね。ラストこそ引き離されてしまいましたが、トップと15秒差は上々でしょう。2区栃木はここで一気に前に出たいところでしたが区間7位止まり、これはちょっと残念でした。最短区間に入っただけあって万全では無かったのか…

 

3区はエースの塩尻、エースの名に恥じない走りで総合順位を6位→4位まで上げましたが、区間賞には1秒届かずに2位止まりなのは物足りないかなあ。そのくらい、期待値が高くなってしまいますね。4区は金原、3大駅伝デビューとなりましたが、4区10位と2桁順位になってしまいました。関東勢が10校しかいない中での区間10位はまずいですね…一気に7位まで順位を落としてしまいました。

 

5区はルーキーの野田が区間6位、デビュー戦としては上々ですかね。東海や中央学院のルーキーが凄すぎるだけで…アンカーの作田は6区7位、順位はまずまずですが、31分近くかかってしまったのがもう一歩かな。とはいえ、叩き上げの選手が出雲アンカーまで任されるようになるのですから、すごいですね…

 

8位:早稲田大学

1区平はいい感じで走っているように見えたのですが、終盤急にペースダウンしてしまいましたね。。。トラックシーズンは圧倒的な強さを見せていたにも関わらず、区間13位、トップと49秒差の13位と大きく出遅れてしまいました。

 

そんな状況で2区にルーキーが走るのは厳しく、区間12位と続けての二桁順位、今年好調だった新迫ですが、これはしょうがないのかなとも思いますね。3区武田は区間7位となんとか立て直し、総合順位を12位→9位と3つ上げました。そして最大の収穫は4区の鈴木、3大駅伝デビューとは思えない素晴らしい走りで区間新&区間賞の快走、故障に泣かされ続けた選手が最終学年で輝きを放ちました。

 

5区光延は区間5位、トラックの走りからすれば物足りないかもですが、ロードとしてはまずまずまとめてくれましたかね。ただ、アンカーの井戸が2年連続の区間10位、箱根9区区間賞の選手ですが、出雲は最後まで奮わなかったですね…総合では8位、2008年出雲以来となるワースト順位に終わりました。

 

9位:東洋大学

ポジティブサプライズが中央学院ならば、ネガティブサプライズはこの東洋でした。1区櫻岡はやや早めに遅れてしまったものの、そこからは何とか粘って区間7位でまとめたのはさすがですね。ただ、区間賞候補の1人だと思ったのですが、物足りないことには変わりないのですが…

 

2区はルーキーの中村が起用されましたが、区間9位と厳しい走り、今年度そこまで目立った走りが出来ていなかっただけに、どうかと思いましたが苦しかったですね。3区エースの弾馬はさすがの走りで10位→7位と3つ順位を上げましたが区間賞には9秒届かず…やはり10位スタートではさすがの弾馬でも厳しかったですかね。

 

4区はこれまたルーキーの渡邊、1万m28分台ランナーなだけに期待していたのですが、まさかまさかの区間12位…東洋のルーキーがここまで奮わないのは柏原入学後はほとんど見たことが無いですね…5区のの野村で立て直すかと思いきや区間9位、ルーキーはさすがにしょうがないとしても、主力の野村までこんな走りになってしまうとは…流れは大事ですね。

 

3大駅電デビューでアンカーを任された山本采も区間8位…区間3位以内が弾馬しかいなかっただけではなく、区間7位以下が5人とは…こんな東洋、最近は見たことが無いですね。東洋が5位以内に入れなかったのは、柏原が入学する前年度、箱根で10位とギリギリシードを獲得して以来ですね。8年間守り続けていたトップ5の座から落ちることとなりました。

 

10位:帝京大学

1区で内田が区間6位と上々の走り、エースがしっかりと粘って鬼門の1区をしっかりとまとめました。さすがは内田ですね。今年は怪我なく3大駅伝を走ってくれれば。2区を任されたルーキーの岩佐も区間8位と何とか粘りました。今後が楽しみです。

 

しかし、3区を任された畔上が区間11位…ここで引き離されてしまったのが痛く、総合8位→10位と順位を下げてしまいました。エース格の一人として期待していたのですが、もう一歩でしたね。4区宇佐美は区間8位で順位は変わらず、3大駅電デビューとしてはまずまずかな。

 

5区新関は区間10位…やはり二桁順位となってしまうと苦しいですね。畔上、新関という2年生が奮わない結果となりました。竹下がいないのが痛いかな…6区佐藤は区間12位とチーム3人目の二桁順位、それも6区での二桁順位は痛い…何とか10位は守ったものの9位とは1分30秒近く差をつけられてしまいました。

 

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