2016年 全日本予選観戦記 5位:帝京大学 ~主力が堅実な走りで2年連続の通過~
うーむ、一体いつになったら終わるのかと思いつつ・・・全日本予選の結果を大学別に振り返ります~今日は5位だった帝京大学について~レース結果はHPに載せてます。1,2組はあまり目立った走りは見せられず・・・今回は苦しいのかなあと思っていたのですが、後半の組できっちりと走ったのが大きかったですねー。特に最終組を任された竹下はもはやエースと呼ぶに相応しい走りを見せてくれました。
1組は期待のルーキーである岩佐に4年の瀬戸口、岩佐は高校ベストが14分28秒と帝京にしては持ちタイムが良いだけでなく、5000mで14分17秒と早速ベストを更新、1万mも30分13秒で走っている選手です。今回もしっかりと集団に喰らいついての11位ですから上々のデビューです。記録会だけでなく勝負レースでも早速結果を残すとなると、即戦力として期待出来そう。一方の瀬戸口は1年の出雲・箱根からメンバー入りを果たしながら、なかなか3大駅伝・予選会に出場出来ない中、昨年度は全日本・箱根に出場し、箱根でも4区13位とまずまずの走りを見せていたのですが、初の全日本予選となる今回は29位と苦しい走りになってしまいました。後半の組で稼ぐというメンバー構成ではないと思っていたので、1,2組で抜け出したいところでしたが・・・
2組はこれまたルーキーの島貫に4年の加藤という組み合わせ、島貫の高校ベストは14分31秒、それがもう全日本予選に出場してくるのですから、さすがは帝京・・・1万mも30分14秒と岩佐と近い持ちタイムとなっています。しかし、ここでは岩佐と対象的に32位に沈んでしまいました。チーム唯一の30位台、同じルーキーの岩佐が好走していただけに余計に悔しい走りだったでしょう。一方の加藤は本来であれば最終組を任されてもおかしくない選手、箱根でも5区10位で走っています。ただ、万全では無かったのか2組での起用となりました。そんな中で組11位という走り、組2位ともあまり差の無い走りでしたし、まずまずですかねえ?ただ、1,2組ともに1桁はいない一方で30位前後がいるという苦しい状況でした。
3組で見事な走りを見せたのが4年の宇佐美、今まで唯一のエントリーが前回の全日本予選、そこで1組13位と走っている選手です。今回は3組に抜擢されましたが、そこで最後まで先頭集団に喰らいつき、組5位という見事な走りを披露しました。この走りは大きかったですね!まだハーフのベストが66分台と長い距離では結果を残せていませんが、最後の駅伝シーズン、是非とも走って欲しい選手です。一方の畔上は昨年度、ルーキーながら全日本・箱根ともに主要区間を任された選手、関東インカレ2部ハーフでも入賞するなど、今回も最終組かなあ?と思っていたほどです。前回の1組10位に続いて3組14位はまずまずといったところですかね。主要区間でも大きく崩れることが無い選手がさらに力をつけてきていますし、竹下とともに今後が非常に楽しみな2年生コンビです。
4組は今年度最も勢いがある選手であろう2年の竹下に、チームのエース格の1人、前回も4組11位で走っている内田の二人です。竹下は昨年度こそ畔上の後塵を拝している印象でしたが、今年度は関東インカレ2部10000mでも9位で走り、5000m,10000mともにチームトップタイムをマークするなど飛躍のトラックシーズンを送った選手です。留学生の作り出すハイペースに終盤まで付いて行く素晴らしい走り、観戦している時もあれっ?竹下があの集団についているのか?とびっくりしたほどです。
終盤も遅れを最小限に止め、日本人2番手となる5位で走ってしまうのですからお見事というほかありません。素晴らしい走りでチームの全日本予選突破に大きな貢献を果たしました。一方の内田は昨年度故障に苦しんで以来、やや精彩を欠く走りが見受けられましたが・・・今回も組28位は内田本来の力からすれば物足りない結果でしょう。ただ、その後5000mでベストを更新するなど戻してきているようですしチームを引っ張る走りを駅伝シーズンに見せてくれればと思います。
1,2年生が2人走った一方、3年生が1人もいなかったのが気になりますね―。育成の帝京からすれば上級生になって台頭してくる選手が出てきて欲しいところ・・・ベストを更新している小手川や佐藤あたりに期待したいところです。チームとしては畔上、竹下が2年生になって一段と頼もしくなり、加藤・内田というエース格も満足のいく走りでは無かったにせよしっかりと全日本を走ってくれたのは大きいですね。2,4年生が中心となっていくかと思いますが、楽しみな1年生もいますし、これで3大駅伝フル出場を決めました。ここ最近、出雲や全日本では勝負できずに2桁順位に沈むことが多いだけに、そろそろ出雲から元気な姿を見せて欲しいものです!!