2016年 全日本予選観戦記 棄権:神奈川大学 ~まさかのラスト1周…~
全日本予選の結果を大学別に振り返ります~今までどおりランダムにした結果…よりによって悲劇の棄権となってしまった神奈川大学からに。。。レース結果はHPに載せてます。他の大学も合わせて載ってます。
1組はまさに好対象の走りになりましたねー。中神は最後まで先頭集団に付いて行っての3位、2年時には箱根で10区11位と好走してものの、3年時は故障もあってほとんど姿を見せていませんが、頼もしい選手が復活しました。その一方で3大駅伝・予選会初出場の佐久間は35位・・・最初に数人遅れた時には何とか集団に食らいついていたので、その後の集団の中では最下位近かったということかあ。。。タイムも31分48秒ながら、3位だった中神とは1分差無いということを考えれば、ダメージは最小限に抑えたかなあ。
2組は鈴木祐がこれまた3位と好走、2年の箱根予選でもチーム4番手で走っている選手、スローペースになった中、無理に先頭を引っ張ることもなく集団でレースを進めていたかなあ。ラストの2位争いでやや遅れても2秒差だし、上々の走りでしたね。有力ルーキーの中で唯一出場を果たした越川も組17位、タイム差を見ても鈴木祐と10秒なので無難なデビュー戦となりました。既に5000mでベストを更新、さらに勝負レースでも結果を残すとなると即戦力として期待出来そう。
3組も大川、大野の3年生コンビがともに10番台の安定した走り、大野が先頭を走るようなこともあれば、大川も先頭付近でレースを進めるなど好位置で走っていたかなあ。終盤まで先頭集団に食らいついていたし、終盤のペースアップにはさすがに二人ともついていけなかったものの、遅れは最小限にとどめて大川が12位、大野が17位という順位、大野でもトップと15秒差なので十分に役目は果たしましたね―。
4組は鈴木健が何といっても圧巻の走り、もう走るたびに安定感が増して強さを身に着けてきているような・・・1年前の全日本予選で4組5位で走った時には正直びっくりしたけど、もう今は日本人トップで走ったとしても何も驚かないなあ。そのくらい、実績を積み重ねてきた頼もしいエースへと成長を遂げました。どんどん人数が少なくなっていく先頭集団に日本人で最後まで残ったのも立派、ラスト1000mほどで一気にトップとは23秒離されたのが残念といえば残念だけど、やはり留学生のラストスパートの切れ味は別格・・・しっかりと日本人トップの4位をまもったのは流石の一言でしょう。
山藤も終盤まで先頭集団に喰らいつき、2人揃って先頭集団にいるのは神奈川大学のみという盤石の状態を作り、上位通過も間違いないなあと思っていたら、ラスト1周でまさかの光景が・・・既に全日本予選結果の記事で詳細は語ったのでここで再度は書かないけど、本当に衝撃的でした。。。他の選手を見ることを、カメラを撮ることを忘れて、必死に前へ進もうとする山藤を、担架が大慌てで運ばれてきてそのまま運ばれていく姿をただただ呆然と見ていました・・・後で写真見直したら、ラスト1周~ゴールの写真、1枚も無かったことが判明したくらい。。。
もう早く走るのを止めた方がいいとか、言っていた観客もいたけれど、そう簡単にやめられるわけ無いよ・・・個人で走っていたなら、当然すぐにでも棄権していたかもしれないけど、8人走って8人の合計タイムで決まる全日本予選では棄権=即予選落ち・・・それもラスト1周、チームで合計80km走ってきた後たった400mなのだから。。。ただ、1度倒れた時はまだ応援していた人もいたけど、立ち上がった後のふらつき具合、立ち上がるのも精一杯で、足が前に出ない状況を見ると、もう歩いてでも進むのは無理なあとも思えてしまった。。。
結果としては当然残念だし、全日本という舞台を経験できないのは痛いけれど、前回も箱根予選を好走した選手を何人も全日本からは外していたことを考えると、現状はそこまで重視していない大会とも言える。箱根予選の2週間後というのはまだまだ疲労も残っていて怪我しやすい状態だと監督も言っていたし。ならば、もうここは割りきって箱根予選に全力を注げることを良しとするくらいの方がいいのかも。一番の目的は箱根でのシード獲得を狙うことだろうし。ただ、高3の都道府県対抗に続いての棄権となってしまった山藤の精神的ダメージは本当に心配だなあ。。。箱根予選では元気な姿を見せてくれることを祈るのみです。