2015年度 4年生特集 ~帝京大学~
本日は帝京大学の4年生について、在学中での走りを振り返っていきます。全大学中最多となる12人がDBに登録されています。それだけ、戦力となる選手が多かったということになりますし、この世代の抜ける穴は大きいとも言えます。箱根経験者は実に9人を数えますから、凄まじいですね。ただ、そのうち6人は1度しか出場出来ていません。3、4年両方走れた選手が高橋裕、堤だけというのはちょっと残念な結果でもあります。
順位 | 名前 | 学年 | 出身高校 | 5千ベスト | 1万ベスト | ハーフ換算 |
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1位 | 髙橋 裕太 | 4年 | 武蔵越生 | 14:06.77 | 28:37.20 | 01:02:13 |
2位 | 堤 悠生 | 4年 | 西条農業 | 14:24.60 | 29:12.54 | 01:02:37 |
3位 | 竹本 紘希 | 4年 | 一関学院 | 14:27.67 | 29:19.89 | 01:03:49* |
4位 | 君島 亮太 | 4年 | 那須拓陽 | 14:30.69 | 29:21.45 | 01:03:57* |
5位 | 阿南 堅也 | 4年 | 大分東明 | 14:21.07 | 29:31.23 | 01:03:38 |
6位 | 山中 建人 | 4年 | 富士東 | 14:30.22 | 29:33.54 | 01:06:20 |
7位 | 野村 雄一 | 4年 | 光明相模原 | 14:35.20 | 29:33.68 | 01:05:10 |
8位 | 岩間 俊友 | 4年 | 西武台千葉 | 14:37.06 | 29:36.45 | 01:04:03* |
9位 | 原 由樹人 | 4年 | 東京学館新潟 | 14:38.39 | 29:37.23 | 01:04:04 |
10位 | 山﨑 渉 | 4年 | 市立松戸 | 14:37.64 | 29:38.50 | 01:04:17* |
11位 | 樋口 史朗 | 4年 | 加藤学園 | 14:33.49 | 29:40.12 | 01:04:04* |
12位 | 吉岡 賢蔵 | 4年 | 関大北陽 | 14:34.22 | 30:37.42 | 01:04:59* |
髙橋 裕太・・・高校ベストは14分39秒のはずですが・・・1年の箱根予選で49位と好走すると、全日本予選で5区10位、そして箱根でもいきなり3区を任されて区間8位と好走しました。2年時には出雲で5区9位、この世代で唯一の出雲経験者となります。しかし、全日本では1区を任されたものの、区間18位に沈むことに・・・さらに、箱根にも出場できず悔しい1年となりました。3年時、箱根で9区6位と好走、学生ハーフでは62分13秒と素晴らしい走りで3位に入り、ユニバハーフ代表にも選ばれました。そのユニバでも銅メダルを獲得し、チームの絶対的エースの地位を固めることに。。。5000mで14分6秒、1万mで28分37秒という大学ベストも4年時にマークしています。
全日本予選で4組6位、箱根予選でもチームトップとなる17位で好走すると、全日本では各チームのエースが揃った1区でトップと9秒差の5位と好スタートを切りました。箱根でも2区8位と好走していますが、むしろ今の高橋裕の走力からすれば、物足りないと感じてしまうほどでした。元々主力の1人ではありましたが、さらに一皮むけて4年時にはエースとしてチームを導いてくれました。
堤 悠生・・・高校ベストは14分50秒台ながら、2年の全日本予選には3組で既に出場しています。主力となってきたのは3年時、5000mで大学ベストとなる14分24秒をマークすると、全日本予選こそ3組22位に留まりましたが、箱根では10区4位と好走、そして学生ハーフで62分37秒とこれまた見事なタイムをマークしました。同じく好走した高橋裕、内田らとともに主力の1人として期待されることに。。。
4年時、1万mで29分12秒までタイムを伸ばし、全日本予選も3組6位と好走しましたが、箱根予選はチーム7番手の61位とちょっと物足りない結果に・・・全日本でも繫ぎ区間の5区で7位とイマイチでしたが・・・最後の箱根で見せてくれました。帝京にとって鬼門とも言える1区を任されると終盤までハイペースの集団に付いて行って区間8位の好走、個人的にはシード獲得の最大の立役者だと思っています。これまた3年の箱根以降、特に頼りになる存在となりました。
竹本 紘希・・・高校ベストは14分34秒ながら1年の上尾ハーフでいきなり63分59秒をマークし、一躍注目を集めました。3大駅伝デビューは2年の全日本、それも最長区間の8区に抜擢され区間12位で走っています。迎えた箱根では最長区間の5区にこれまた起用され、14位ともう一歩だったかなあ。。。3年時には5000mで14分24秒、1万mで29分19秒と大学ベストをマークし、箱根でも再度の5区を任されますが、区間13位…エース区間だったこともありますが、3度走っていずれも区間二桁というのはちょっと残念ですね。4年時には全日本予選を2組20位で走ったものの、箱根予選も全日本も箱根も走ることが出来ませんでした。。。箱根に至ってはエントリーさえされませんでした。最終学年で勝負出来なかったのは悔いの残る結果だったかなあ。。。
君島 亮太・・・高校ベストは14分35秒、2年時に14分30秒をマークしたのが大学ベストとなっています。2年の全日本で3大駅伝デビューを果たしますが、チームも苦戦する中5区15位とほろ苦いデビュー、箱根にも出場することは出来ませんでした。3年時、1万mのベストを29分21秒まで伸ばし、ハーフも64分41秒とどちらも大学ベストを記録しています。全日本予選でも1区5位と結果を残しいましたが、初の箱根となった6区では18位に沈んでしまうことに・・・チームがシードを逃す要因の1つにもなってしまいました。。。それでも4年時、箱根予選でチーム2番手となる41位と好走を見せると、全日本ではエース区間の2区に抜擢されました。しかし、まさかまさかの区間22位に沈み。。。最後の箱根にも出場することは叶いませんでした。3度出場した3大駅伝がすべて区間15位以下となかなかに厳しい走りとなってしまいました。
阿南 堅也・・・高校ベストは14分21秒でこの世代トップだった記憶が・・・ただ、この高校ベストは残念ながら更新出来ていません。勝負レースでは2年の全日本予選に出場し、1組17位で走っています。さらに上尾ハーフで63分38秒と好タイムをマークするも、箱根出場は残念ながら果たせず。3年時に1万mで29分31秒と大学ベストをマークすると、箱根では8区を任されて14位で走っています。さらなる活躍が期待された4年時ですが、故障などもあって3大駅伝・予選会のいずれも走ることは叶いませんでした。箱根には4年連続でエントリーされていただけに、1度しか出場出来なかったのは本人も残念だったでしょう。
山中 建人・・・高校ベストは14分48秒ながら、2年時には5000mで14分30秒、10000mで29分33秒をマークし、名乗りを上げました。しかし、ハーフのベストは3年の上尾ハーフでマークした66分20秒に留まったのが痛かったですね。。。3年の箱根にはエントリーされていますが、走ることは叶わず、結局3大駅伝・予選会通じて出場することはありませんでした。
野村 雄一・・・高校ベストは14分49秒、2年の上尾ハーフで大学ベストとなる65分10秒をマークすると、3年には10000mで29分33秒と大学ベストをマークしています。さらに、中止にはなってしまいましたが、出雲では最長区間の6区に起用されていたんですよねー。これにはちょっとびっくりしました。箱根でも4区に起用されましたが、区間19位とほろ苦い3大駅伝デビューとなることに。。。4年時に5000mで14分35秒と大学ベストを更新するも、箱根予選会で167位とチーム最下位に沈んでしまったこともあり、最後の箱根は残念ながら出場出来ませんでした。。。
岩間 俊友・・・高校ベストは14分42秒、5000mのベストも1年の14分37秒が最高ですね。3年の上尾ハーフで64分32秒となかなかのタイムをマークすると、3年の箱根には16人のメンバーに入り、4年の箱根予選でチーム5位となる57位とこれまた上々の走りを見せて、最初で最後の箱根では9区に抜擢されました。シード争いのまっただ中という難しい状況の中、何とか区間14位で11位とのタイム差を広げ、シード獲得に貢献しました。
原 由樹人・・・3年まではそれほど目立たない存在だったのですが、大きくタイムを縮めてきたのは4年生になってからですね。上尾ハーフで64分4秒、1万mでも29分37秒と続けて好タイムをマークし、3大駅伝・予選会合わせて唯一のエントリーを最後の箱根で果たすと、勢いそのままに6区に起用されました。結果は区間12位とまずまずの走り、一斉スタートの大学が多かっただけに、ここで遅れなかったのは後続の選手たちにとって大きかったと思います。
山﨑 渉・・・高校ベストは14分46秒、こちらも4年生になって目立ってきましたね。3年時に1万mで29分38秒、ハーフで64分38秒と大学ベストをマークしています。同一学年で10人が29分40秒切りというのも凄いですね。この学年の層の厚さを感じます。4年時は全日本予選・本戦、箱根予選・本戦の全てにエントリーされています。3年時まではエントリーさえ無かったですからね。そんな中、5000mで14分37秒と大学ベストを記録すると、箱根予選ではチーム8番手の72位とまずまずの走りを披露、全日本では最長区間の8区を任されて区間13位で走っています。そして迎えた箱根、8区を任されると区間10位の走りで一気に日大を逆転し、シード圏内にチームを導きました。日大の8区が苦戦したのもありますが、この8区で逆転できていたのは大きかったですね。よく走ってくれたと思います。
樋口 史朗・・・2年時に5000mで14分33秒、1万mで29分40秒、ハーフで64分18秒といずれも大学ベストをマーク、それも10月、11月の2ヶ月間で3部門全て更新していますね。その勢いのまま、箱根にもエントリーされますが、10人に入ることは出来ず・・・3年時には3大駅伝・予選会のいずれもエントリーされないという苦しい1年でしたが、4年時に箱根予選に起用されて59位、チーム6番手で走りました。となると、箱根本戦でも好走が期待されるところですが、またしてもエントリーこそされたものの、箱根出場は叶わず、3大駅伝は1度も出場出来ないという結果となってしまいました。
吉岡 賢蔵・・・高校ベストはギリギリ14分台、1万mのベストは3年時にマークした30分37秒、ハーフで66分52秒、ハーフ換算でもギリギリ64分台ということで、持ちタイムでは劣る中、なかなかメンバー争いに加わっていくのは容易ではないですよね。それでも、3年の箱根では16人のメンバーに選ばれています。ただ、実際に走ることは出来ず、メンバーに入ったのもその1度だけで3大駅伝・予選会には残念ながら出場出来ませんでした。
やはり選手が揃っている学年ですよね。これだけ1つの学年から戦力となる選手が出てくるのは珍しいですね。チームは1年の箱根で4位と最高の結果を残しています。ただ、全日本は3度出場していずれも総合二桁順位と苦手としているのは変わらず、箱根も8位→11位→10位ということで3度シードを獲得出来たのは素晴らしかったですが、2年時以降は苦しい走りも多くなってしまいました。この学年の抜ける穴というのがとにかく大きいと思っています。過去2年も蛯名世代や柳原世代といった有力選手が揃う学年が抜けましたが、まだ力のある学年が残っていましたからねー。箱根予選でも14人中9人が4年生であるなど、質・量ともに揃った学年の穴を埋めるのは困難でしょう。それでも、帝京ならば、中野監督ならばまた新たな選手がどんどん台頭し、箱根シードを狙えるようなチームを作ってくれるという期待もやはりありますし、期待したいところです!!