2015年度 4年生特集 ~中央学院大学~
本日からは各大学ごとに4年生の在学中での走りを簡単に振り返ってみたいと思います。対象は、私がデータベースに登録している選手(基本的に3部門いずれかの持ちタイムがチーム10番以内 or 駅伝・予選会エントリー有)に限らせていただきます。4年生一覧を見てみますと、全部で25大学、177人いますね。取り上げる大学の順番はいつも通りランダムとします。まずは中央学院大学の4年生から見ていきます。全部で5人となりますね。1万mの持ちタイム順に見ていきます。中央学院は多くの選手が加入しますが、4年間チームに残る選手はごく一部ですよね。。。
順位 | 名前 | 学年 | 出身高校 | 5千ベスト | 1万ベスト | ハーフ換算 |
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1位 | 潰滝 大記 | 4年 | 笠田 | 13:42.16 | 28:31.84 | 01:03:28 |
2位 | 塩谷 桂大 | 4年 | 那須拓陽 | 14:00.21 | 28:59.55 | 01:02:57 |
3位 | 山本 拓巳 | 4年 | 高岡向陵 | 14:31.38 | 29:18.90 | 01:04:28* |
4位 | 小川 貴弘 | 4年 | 市立船橋 | 14:25.02 | 29:48.05 | 01:04:46 |
5位 | 李 勛 | 4年 | 広島国際学院 | 14:20.82 | 29:51.58 | 01:05:14 |
潰滝 大記・・・高校時代は3000m障害で実績豊富も5000mは14分50秒台、そこから1年にして28分台をマークし、箱根でも1区8位で走るなど早くもエースの1人として活躍することとなりました。2年時も出雲で1区5位など好走を見せますが、全日本、箱根はともに区間2桁に留まるなど、1年時ほどの勢いは感じられない1年に・・・しかし、3年になると関東インカレ2部で1万m3位、5000mでは優勝、日本選手権3000m障害でも3位に入るなどトラックシーズンに大活躍、駅伝シーズンもその勢いは留まること無く、全日本、箱根ともに1区5位で走るなど大学を代表するランナーにまで成長を遂げました。
3年時の成績でも凄まじかったですが、4年生になるとさらなる強さを身につけることに・・・関東インカレ2部で5000m,10000mの2冠を達成、青学や駒澤の主力が揃う中でも強さを見せつけました。全日本予選も28分31秒という大学ベストをマークして4組2位とチームのトップ通過に貢献、さらに日本選手権3000m障害では優勝を果たすなどハイペースでレースに出場しながらも、非常に高いレベルで結果を残しました。駅伝シーズンは出雲2区区間新をマークするも、全日本1区13位、箱根1区6位はやや物足りない結果かもしれませんが、チームの絶対的エースとして君臨し、中央学院を箱根で3度シード権に導くなど歴代のエースと比べても遜色ない活躍を見せてくれました。
塩谷 桂大・・・潰滝同様に1年で1万m28分59秒をマーク、しかしこのタイムが大学ベストとなってしまったのはちょっと残念でした。1年時の箱根は3区18位とほろ苦いデビューとなりましたが、その後は4年連続走った3区において、3連続で4位と好走を続け、チームの躍進に欠かせない選手として潰滝とともにチームを支えました。3大駅伝を中央学院が出場した9度全てにおいて走り、6度区間5位以内で走るという安定感が素晴らしいですね。勝負レース以外、例えば記録会だと凡走することも多い印象なのですが、大事なレースとなると外さない勝負強さは素晴らしいものがありました。
持ちタイムを見ても5000mで14分ジャスト、ハーフでは62分57秒をマーク、3部門全てのベストが2年生以下というのは珍しいですね。関東インカレ2部ハーフでも2年時に2位に入っています。ただ、前述のとおり、上級生になって活躍していないどころか、勝負レースでの安定感はより高いレベルで増していきました。潰滝、塩谷で4年連続箱根の1,3区を任せることが出来たのはチームにとっても非常に大きかったですね。
山本 拓巳・・・高校ベストは潰滝同様に14分50秒台、2年時までは3大駅伝・予選会ともに出番はありませんでしたが、3年になって台頭してきており、全日本予選で2組15位、箱根予選でも70位と中堅どころとしてまずまずの走りを見せています。全日本では最長区間である8区を任されるまでになり、箱根でも8区8位でシード獲得に貢献しました。4年になると一段と成長を遂げ、1万mで29分18秒までベストを伸ばし、出雲でも最長区間の6区で6位と好走するなど、チームに欠かせない存在となりました。それだけに、最後の全日本に出場出来ず、箱根ではフラフラになって5区18位に終わったのは悔いの残る駅伝シーズンとなってしまったかなあ。。。
小川 貴弘・・・台頭してきたのは3年時と山本と似たような印象がありました。3年時に1万mで29分48秒までベストを伸ばし、ハーフも64分46秒まで縮めています。3大駅伝や予選会にもエントリーされながらなかなか出場することは叶わず、迎えた4年時の箱根でついに最初で最後の出場を果たすことに・・・結果は10区16位ともう一歩という結果ではありましたが、2年連続のシード獲得を果たすゴールとなりました。
李 勛・・・1年時、潰滝と塩谷が一気に突き抜けるような活躍を見せる中、世代3番手と呼べるのがこの李でした。1万mで29分51秒と早速29分台をマーク、しかしこのタイムが大学ベストとなってしまうことに・・・ハーフも2年時に65分14秒をマークしており、3大駅伝・予選会にもエントリーはされているんですけどねー。後一歩届かず、3大駅伝・予選会ともに出場することは叶いませんでした。ちょっと上級生になってからが記録会を見ても奮わなかったですかねえ。。。5000mは14分20秒と大学ベストを4年時にはマークしているのですが。。。
高校時代に持ちタイムが良かったのは塩谷くらいでしたが、着実に力をつけてきた選手が多かった学年でした。高校ベストで14分20秒を持っていた高品が途中で選手を辞めてマネージャーになってしまったのは残念だったかなあ。1万mも29分台を持っていたんですけどねー。それにしても、潰滝の大学4年間での成長ぶりにはもう脱帽ですね。高校ベストの悪い選手がいきなり大学で活躍するということはちらほらありますが、3年生になって大学トップクラスへと成長し、さらに4年生になって大学トップと呼べるまでに活躍した選手というのはちょっとここ最近記憶に無いですね。
4年生の抜ける穴は潰滝、塩谷を筆頭に決して小さくは無さそうです。ただ、3年生は元々選手層の厚い学年であり、1,2年からも今年度一気に台頭してきた選手がいるのは大きいですね。1年でいえば樋口、2年では細谷がその代表格でしょうか?中央学院の育成力には毎年驚かされます。選手層はまずまず充実してきていると思いますし、また新戦力も出てくることでしょう。後は篠藤、木原、そして潰滝といった大学を代表する選手を輩出してきた中央学院のおいて、エースの座を受け継ぐ選手の台頭に期待したいところです!!
ディスカッション
コメント一覧
まぁこの世代は入部者も少なかったんですけどね。
潰滝の高校時代の3,000m障害の記録8分55秒からすれば5,000の記録は??の訳で単に記録会に出ていなかっただけの話。
高品だは最後まで献身的にチームをバックアップしてました、辞めたわけではないです。
髙品はやめたのではなく、4年の夏にマネージャーになりました。
李と共に期待されてはいたのですが、2人とも故障が多くて・・・
いずれにしても、最後まで選手として続けられなかったのは残念でなりません。
高品君はマネージャーとして中央学院大学に残ってますよ