2015年 箱根予選&全日本結果考察 ~順天堂大学~
いよいよ箱根駅伝のエントリーが迫ってきました。残り2校、続いては順天堂大学について、全日本、箱根予選の結果を振り返りつつ、箱根への展望も書いていきます。箱根予選結果、全日本結果はこのようになっております。箱根予選を順天堂は非常に苦手としており、さらにエースの花澤を欠いたことで不安もあったのですが、4位と上位での通過を果たしました。その後に行われた全日本もシードこそ届きませんでしたが、8位というのは箱根予選の疲れが残ることを考えると決して悪い結果では無いと思います。箱根予選出場校の中では、トップの順位ですし、箱根シード獲得に向けて希望の持てる結果だったのではないでしょうか?
全日本では、1区松枝が12位と出遅れてしまったものの、2区塩尻が区間4位と素晴らしい走り、もはやエースと呼ぶに相応しい活躍です。3区にまだ万全とはいえない田中が区間9位、4区聞谷も区間13位と前半区間で苦戦してしまいましたね。総合順位も9位まで下げています。それでも、5区~7区は稲田が5区5位、森が6区6位、西澤が7区8位と区間一桁で続き、初の主要区間となったアンカーの栃木が区間11位という結果でした。花澤を欠いたのも痛かったです。
箱根予選、チームトップはなんと塩尻、それも総合8位という凄まじさです。2位集団に積極的に付いていくなあと思っていましたが、まさか最後まで付いていけるとは思いませんでした。日本人ルーキーが区間1桁で走ったのは東海の村澤が総合トップで走って以来、その後も1万mで28分32秒をマークするなど、世代トップと呼ぶに相応しい力を見せつけています。箱根では1~3区か?2番手の18位に松枝、故障で練習が積めずに万全では無かったようですが、それでもチームに貢献する走りが出来るのはエースたる所以ですね。その後、1万mで28分33秒をマーク、もう問題は無さそうです。前回は5区でしたがスピードタイプなだけに、1区 or 3区の方が向いていそうですが果たして?
3番手の34位に稲田、前回はチーム3番手の35位ですからほぼ同等ですね。その後、箱根4区6位で走っていることを考えれば今年度も期待が膨らみます。箱根では2年連続4区ですが、さすがにそれは勿体無く、復路の主要区間である9区もありかなあ?4番手の49位に聞谷、関東インカレ1部ハーフで入賞するなど長い距離、ロードでの実績は豊富、さらに1万mで29分22秒までタイムを伸ばすなどスピードも年々身につけています。箱根は2年連続10区ですが、これまた主要区間を任されてもおかしくないですね。5番手の55位に栃木、これまたロード、長い距離で強い選手が上位に入ってきました。2015年は3部門全てでベストを更新し、1万mは29分2秒まで伸ばしていますからねー。上位5人を見ると、スピードのある選手(塩尻、松枝)が長い距離でも強さを発揮し、ロードに強い選手(稲田、聞谷、栃木)がスピードを伸ばしてくるといういい流れできていますね。
6番手の67位に田中、トラックシーズンはほとんど姿を見せずに心配されましたが、故障明けということを考えれば上々の走りではないでしょうか?箱根予選の時点でこれだけ走れれば、箱根にはしっかりと合わせてくれそうです。7番手の82位に西澤、前回の箱根で7区4位という爆走にはびっくりさせられました。今年度は1万mで29分17秒とこれまた好タイムをマーク、もうチームに欠かせない戦力となってきましたね。8番手の85位に森、全日本予選はやや苦戦しましたが、勝負レースでも外さない選手という印象ですね。1万mで29分10秒をマークするなど持ちタイムも着実に伸ばしてきていますし、前回同様箱根6区でも平地区間でも面白そうです。
チーム上位8人はこれまで実績のある選手だっただけにある意味期待どおりですが、残りの4人が実績に乏しいだけに、不安な点でもありました。そんな中、9番手の110位に甲斐、1万mで30分40秒、ハーフも66分台という持ちタイムを考えれば上出来だと思います。10番手の140位にルーキーの江口、大牟田高校時代から実績は豊富、大学ではまだ1万mも走っていないことを考えると、これまたまずまずなのかなあ?上位10人で明らかに失敗レースだったという選手はいなかったですよねー。ここ最近、箱根予選で力を出し切れていない状況からは見違えるほどの走りでした。
11番手の190位に金原、ルーキーながら全日本予選にも起用されるなど監督の期待の大きさが伺えます。ただ、1組25位、そして今回190位と力を発揮しきれていないのがちょっと残念かなあ。12番手の220位に中村、チーム最下位はちょっと・・・10番手と11番手以降の順位差が大きく、順大の大きな懸念である選手層の薄さを解消まではもう一歩かな?
箱根に向けては、主要区間を任せられる選手が何人も出てきているのが心強いですね。花澤が万全の状態で臨めるのであれば、花澤、塩尻、松枝で1~3区なんてオーダーはワクワクしそうですが、どうでしょうか?箱根予選の上位8人は問題無ければそのまま箱根も走る可能性が高そうです。主力とそれ以外の選手との力の差がまだまだ大きいだけに、ベストメンバーで箱根に臨めるかがシード獲得には大事になっています。魅力的な選手が揃っていますし、まだまだ上を狙えるチームだと思いますので、まずはシード権を確保し、さらなる上を目指して欲しいです!!