全日本予選2015 大学別結果雑感 ~7位:日本体育大学~
本日は、日本体育大学における全日本予選の各組ごとの結果を写真とともに振り返っていきたいと思います。公式結果はこちらをご覧ください。前回は箱根で3位に入ったことで推薦出場、全日本予選を免除されましたが、本戦ではエース山中を欠き、1年生が半数を占めるような若いチームだったこともあり、4区終了時で18位にとどまるなど大きく出遅れ、後半挽回したものの11位に終わりました。今回の予選ではエースの山中が補欠のままエントリーされず、主力の勝亦が当日エントリーを外れるなど始まる前から苦しい展開に・・・そんな日体大の全本予選結果はこのようになっております。
1組: No.3 小野木、No.23 城越
1組はまだ3大駅伝・予選会は未経験も1万mで29分29秒を持つ小野木に、1万m29分41秒を持つ城越という組み合わせでした。二人とも序盤は後方からのレースとなりました。特に小野木は一時期最後尾にまで下がってきていました。とはいえ、決して集団から遅れるわけではないですから、問題は無かったでしょう。ペースが上がってくると、小野木、城越ともに位置を前に移して冷静に集団の中で走っていました。さらに集団が10人ほどに絞られると、城越が遅れ始めてしまいました。
その後も遅れた集団の中で走ってはいましたが、最終的には23位、3,4組がやや不安だったことを考えると1組は稼ぎたい組だっただけにちょっと不満の残る結果だったかなあ?一方の小野木は4人に絞られた先頭集団からは遅れてしまったものの、最終的に6位でのフィニッシュですからまずまずですかね?ただ、1組を終えての順位は9位で予選通過のボーダーでスタートと苦しい1組となりました。
2組: No.3 小松、No.23 柿本
2組はこれまた3大駅伝・予選会未経験ながら1万mで29分46秒を持つ小松に全日本で4区を任された柿本という組み合わせでした。1,2組は経験の浅い選手が多めだったかなあ。柿本は後方からのレースでしたが、すぐに中盤から前の方に上がってきていました。一方の小野木は中盤でのレースだったかなあ?ペースが上がると、柿本が素早く反応して先頭付近でレースを進め、小野木も中盤でレースを進めていました。
さらに、集団が10人ほどに絞られた時にも、揃って先頭集団に残れていたのが大きかったですね。二人とも先頭集団を引っ張ることはせず、集団で力を溜めている感じでした。そのまま終盤まで先頭集団でレースを進め、ラストスパートで抜けだした小野木が組トップ、最後にやや遅れてしまった柿本が5位という結果でしたが、タイムはトップと4秒差ですし、上出来の結果でした。2組は1組良かった大学の多くが奮わなかったこともあり、一気に9位→2位へと順位を大きく上げてきました。
3組: No.3 吉田、No.23 冨安
4組にやや不安があることを考えると、何とか粘りたい3組、ここには昨年度、ともにルーキーながら全日本・箱根を任された吉田、冨安の2年生コンビに託されました。冨安は序盤最後尾からのスタート、しかしあっという間に先頭付近にポジションを移しています。吉田もあっという間に先頭付近に位置を移していましたね。この組は塩谷やスタンレイといった力のある選手も序盤は後方に位置していましたが、接触や転倒を警戒していたのかなあ?実際、多くの転倒や接触が起きていましたし・・・
スタンレイが引っ張ってペースを上げ始める頃には、冨安は2番手でレースを進めており、吉田も10番手くらいの位置を走っていました。3組までの日体大勢に共通して言えることですが、レースの変化に敏感に対応していましたね。それだけ余力を持ってレースに臨めていたということかなあ?冨安の方が先頭付近でレースを進めて余裕がありそうな一方、吉田は徐々に集団の後方に位置が変わってきとり、苦しそうになっていました。
すると、集団が縦長になったときに吉田がまず遅れてしまい、さらに残りわずかとなってスピードが上がると冨安も遅れ始めてしまうことに・・・それでも、冨安は8位、吉田が18位としっかりとまとめてきました。二人のタイム差も6秒ほどですから吉田も良く粘ったと思います。終盤のスパートに付いていけなかっただけで、それまではいい位置で走っていましたからね。3組終了時でも2位と好位置につけ、4組で余程の事がなければ通過が確実なところまでもってきました。
4組: No.3 奥野、No.23 山本
個人的に4組に当日変更されるのでは?と思っていた山中が補欠のままであり、4組は箱根2区を走ったエース格の1人である奥野と箱根では9区を任された山本というコンビでした。山本は1万mのベストが29分48秒に留まっており、ちょっと不安もある最終組だったのですが・・・ハイペースで進むレースの中、山本がかなり序盤で遅れ始めてしまいました。まだ集団に30人ほどいた時でしたから、ここで遅れ始めたのは痛かったですね。そのまま、ペースも上がらずに先頭集団だけではなく、第二集団からもどんどん離されていく展開に・・・
いくら3組までの貯金があるといっても、ちょっとまずいのでは?と思って見ていましたが、さらに落ちてきた選手を拾っていき、結果として山本は30位ということになりました。タイムは30分9秒ということで、何とか最低限の走りは見せてくれたかなあ?という感じでした。その一方で山中がいてくれれば、こんなに心配する必要も無かったのにという気持ちも・・・となると、大事になってくるのが相方の奥野の走りです。しかし、その奥野も徐々に第二集団から遅れ始めてしまうことに・・・やはり、トラックよりはロードが得意な選手なのかなあ?最終的には20位とまずまずの結果となりました。
なかなか日体大の名前が呼ばれずに心配になりましたが、7位での予選通過となりました。1組、4組で誤算はありましたが、2,3組は力を発揮出来たという感じですかねえ?各学年で選手層が厚くなってきており、駅伝でもつなぎ区間では勝負出来そうな選手が揃っていますが、エース区間となるとやはり山中以外は安心できなそうな気もします。
全日本では主要区間が1,2,4,8区の4つ・・・最長区間はハーフ62分26秒を持つ奥野あたりが適任かなあ?1,2区のどちらかを山中に任せるとしても、やはり後1,2人は主要区間を任せられる選手が必要ですね。来年度以降のことを考えても、選手の揃う2年生あたりからエースと呼べる存在が出てきてほしいものです。前回はベストメンバーとは呼べないチーム状況だっただけに、今年はまずはベストメンバーを揃えて全日本に臨んでほしいものです。その中で結果も期待したいです!!