順天堂大学 ~2015年度戦力分析~ 松枝・花澤のダブルエースが好調を維持

戦力分析、最後は順天堂大学です。前回の箱根では、花澤が直前の体調不良により急遽オーダーを変更するアクシデントに見舞われたものの、7区までシード争いに絡むなど粘り強い走りを見せました。今年度は1年時からチームを支えていた松村優樹を始め有力選手が複数人卒業し、戦力ダウンは小さくはありませんが、エースの台頭に有力新入生の加入と戦力アップも大きいです。今年度、大いに期待出来るチームの1つではないでしょうか?そんな順天堂大学の選手一覧はこのようになっております。それでは、各学年ごとに戦力分析をしていきます。

 

 

 

 

4年生・・・箱根以降、活躍が目覚ましいのが松枝、世界クロカンに出場するなど充実のクロカンシーズンを過ごすと、5000mで13分40秒台、1万mでは28分46秒をマークし、エースに相応しいタイムを続けて出してきました。ただ、3大駅伝では6度走って区間1桁は1度だけ、全日本予選・箱根予選でも苦戦するなどトラックでの充実ぶりに比べると、駅伝では目立った活躍が出来ていないんですよね。大学長距離界におけるエースとなれば、駅伝でも結果を残したいところ。3大駅伝・予選会ともに結果を残してくれればと思います。

 

 

長い距離、そして駅伝での実績で上回るのが田中、ハーフの持ちタイム63分19秒はチームトップを誇り、箱根は2度走って9区5位、2区12位と結果を残しています。1万mも29分6秒と好タイムですし、爆発力では松枝に劣るかもしれませんが、安定感のある計算出来る選手と言えるでしょう。同じくロードで実績豊富なのが稲田、特に3年時は箱根予選35位、箱根4区6位など安定した走りでチームを支えました。一方でトラックでも全日本予選2組8位や今年5000mでベストを出すなど結果を残し始めています。松枝・田中とともにチームを引っ張る存在ですね。

 

 

3年生・・・ずば抜けた選手はいないかもしれませんが、魅力ある選手が揃う学年です。タイムでは1万mで29分10秒を今季マーク、学生ハーフで63分35秒をマークした森が一歩抜けています。全日本予選で3組8位で走るなどどちらかと言えば1万mまでの距離に強いのかなと思っていましたが、箱根でも6区11位で走っていますし、どの距離でも頼りになる存在となりそうです。聞谷も箱根では2年連続23km区間の10区を走り、いずれも一桁で走るなど安定感のある選手です。ともに今シーズンの順天堂を引っ張っていく存在となるでしょう。

 

 

箱根で最高の走りを見せたのが西澤、箱根予選で100位オーバーの実績やハーフ65分台という持ちタイムを考えると、7区4位という走りにはびっくりさせられました。ただ、それ以外ではまだ結果を出せていないだけに、上級生となって安定して結果を残せるようになれば、ますます頼りになる存在となりそう。他にも、箱根予選に抜擢された作田は2ケタ順位で走る好走を見せ、今季も戦力となりそう。短い距離では5000m13分台を持つ安斎のスピードが抜けています。長い距離にも対応すればおもしろいですが、短い距離で勝負していくのも一つの選択肢ですよねー。

 

 

2年生・・・高校時代に実績が豊富だった花澤は長い距離にやや苦戦しましたが、世界クロカンに出場し、今シーズンは1万mで28分49秒を叩き出すなど、松枝の後を追うかのように好走を連発しています。箱根を走れなかった悔しさを晴らすかのような勢いを見せています。これだけの走りを連続で出来るのは力を付けている証拠ですし、松枝とともにエースと呼ばれるような走りをトラックシーズンから見せてくれればと思います。長い距離で早くから適性を見せたのは栃木、箱根予選では53位でチーム4番手の走りを見せ、箱根でも8区15位で走っています。ハーフの持ちタイムも63分台まで伸ばしてきましたし、今期も貴重な戦力となりそうです。

 

 

短い距離で活躍したのが村島、関東インカレ1部3000m障害での優勝は驚異的でした。ただ、1万mではまだ30分台など長い距離はまだまだ・・・本人は駅伝にも意欲を示しているようですし、徐々に対応していってくれればと思います。他にも、箱根16人のメンバーに選ばれて新や城西などもおり、今後が楽しみな学年となっています。

 

 

1年生・・・スカウトは大学トップクラスと言われた今年度の順天、3000m障害で高校歴代2位の好タイムを持つ塩尻が何といっても光ります。今年度、全大学を見渡しても最も活躍が期待される選手の1人です。3000m障害だけではなく、5000mや駅伝でも好走していますし、積極的な走りが持ち味の選手ですね。同じく駅伝で実績が豊富なのが馬場に江口、馬場は1万mでも29分38秒と既に好タイムをもっており、塩尻同様に即戦力として活躍が期待される選手です。江口は高3になって大きく伸びてきた選手、都大路では鬼塚のいる大牟田において1区を任されるほどですからね。高3での成長そのままに大学でも活躍してくれればと思います。他にも、都大路優勝メンバーの笠井や3000m障害で実績のある續木らが入り、粒ぞろいの学年となっています。

 

 

選手は揃ってきましたね。持ちタイムを見ても、ハーフの平均持ちタイムは以前は最下位付近ですが、現在は15位まで上がっていますし、1万mも11位とまずまず・・・学生ハーフ、そして今季1万mと主力がタイムを残しているのが心強いですね。関東インカレは・・・3000m障害で村島、塩尻は優勝候補ですし、5000m,1万mではおそらく出場するであろう松枝・花澤がどのくらい戦えるか楽しみです。ハーフだと田中や森、聞谷あたりが候補かなあ?レベルの高い1部ですが、どの種目でも十分に勝負出来そうですね。

 

 

全日本予選はブレーキさえ無ければ突破は確実だと思うのですが、近年はそのブレーキで出場を逃すこともチラホラあるだけに、気になるところです。。。箱根予選以上に、全日本予選の方が安定感抜群だった優樹が抜けた影響が大きいのかも・・・力を発揮すれば、前回のように上位通過も十分に狙えるんですけどね。全日本予選落ちするような戦力では無いですし、トラックシーズンから順大の強さを見せて欲しいところです!

 

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