日本大学 ~2015年度戦力分析~ エースは健在!選手層の薄さをどうする?
本日紹介するのは、日本大学です。昨年度は全日本に出場出来ず、箱根もシード落ちと悔しい1年となりました。さらに、力のある選手が揃った4年生が卒業し、戦力ダウンも気になるところです。しあかし、決してスカウトが良かったとは言えない2年生世代から早くも台頭する選手が複数出てきました。そんな日本大学の選手一覧はこのようになっております。それでは、各学年ごとに戦力分析をしていきます。
大学名 | 順位 | 名前 | 学年 | 出身高校 | 5千ベスト | 1万ベスト | ハーフ換算 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
日本大学 | 1位 | D・キトニー | 4年 | カンビ・マウエ | 13:33.62 | 28:02.79 | 01:01:11* |
日本大学 | 2位 | 荻野 眞乃介 | 4年 | 浜松日体 | 13:54.02 | 28:50.97 | 01:03:45* |
日本大学 | 3位 | 金子 陽央 | 4年 | 市立船橋 | 14:30.83 | 29:53.58 | 01:05:45 |
日本大学 | 4位 | 荒川 諒丞 | 4年 | 大東第一 | 14:26.20 | 29:55.10 | 01:05:35 |
日本大学 | 5位 | 原 秀明 | 4年 | 拓大紅陵 | 14:19.91 | 30:04.56 | 01:05:43 |
日本大学 | 6位 | 稲住 拓 | 4年 | 須磨学園 | 14:26.17 | 30:17.15 | 01:07:42 |
日本大学 | 7位 | 木津 晶夫 | 4年 | 保善 | 14:42.22 | 31:07.79 | 01:04:58 |
日本大学 | 8位 | 石川 颯真 | 3年 | 佐野日大 | 13:53.95 | 28:52.83 | 01:02:46 |
日本大学 | 9位 | 上野 勇 | 3年 | 大牟田 | 14:43.39 | 30:06.90 | 01:05:35 |
日本大学 | 10位 | 清水目 大貴 | 3年 | 田村 | 14:25.58 | 30:12.62 | 01:08:56 |
日本大学 | 11位 | 安本 暁 | 3年 | 世羅 | 14:28.90 | 30:46.40 | 01:08:56 |
日本大学 | 12位 | 畔柳 揮 | 3年 | 藤沢翔陵 | 14:32.76 | 31:15.70 | 01:05:42 |
日本大学 | 13位 | 高野 千尋 | 2年 | 西京 | 14:29.39 | 29:44.17 | |
日本大学 | 14位 | 金森 純丸 | 2年 | 東海大浦安 | 14:28.44 | 29:56.14 | 01:06:36 |
日本大学 | 15位 | 町井 宏行 | 2年 | 佐野日大 | 14:32.35 | 29:57.76 | 01:05:39 |
日本大学 | 16位 | 山崎 一輝 | 2年 | 西脇工業 | 14:42.87 | 30:12.08 | 01:06:33 |
日本大学 | 17位 | 新関 涼介 | 2年 | 札幌山の手 | 14:32.11 | 30:32.41 | 01:05:09 |
日本大学 | 18位 | パトリック | 1年 | 13:42.75 | |||
日本大学 | 19位 | 野田 克哉 | 1年 | 札幌山の手 | 14:28.29 | ||
日本大学 | 20位 | 加藤 拓海 | 1年 | 成田 | 14:19.25 |
4年生・・・チームのエースであるキトニー、日本人エースである荻野がこの学年を、そしてチームを引っ張ります。キトニーは全日本予選では最終組で多くの選手を周回遅れにする快走を見せ、箱根5区でも前回の反省を活かして78分45秒と区間2位で走っていますからね。最終学年となる今年度、まずはトラックシーズンで関東インカレのタイトル、全日本予選で昨年並の快走が期待されます。荻野はちょっと昨年度は安定感に欠ける部分もあったのが気にはなりますが、全日本予選では最終組で15位、日本インカレ5000mでも好走を見せましたし、トラックシーズン、駅伝シーズン共にエースとしての走りを見たいです。続く選手が他に3大駅伝経験者がおらずにちょっとむずかしいところですが・・・全日本予選を走った金子や荒川といった1万m29分台、ハーフ65分台の選手やハーフ64分台を出した木津あたりに期待したいところですねー。4年生の強さというのはチーム力に直結することも多いですし、二人以外にも3大駅伝を走る選手が出てきて欲しいです。
3年生・・・荻野と並ぶ日本人エースへと成長を遂げた石川がこの学年を引っ張ります。高校時代から持っていた13分台に加えて、1万mで28分台、ハーフで62分台と持ちタイムは3部門揃っており、全日本予選では3組4位と快走を見せました。しかし、箱根では2区を任されて区間19位と悔しい走りになってしまいました。3年生では一色や中谷が実績では抜けいてますが、高校ベストは世代トップの選手ですし、2年になって結果も残せるようになってきましたので、今年度はさらなる飛躍を期待したいです。続く選手がちょっと見当たらないのが不安なところですね。5000mで14分20秒切りや1万mで30分切り、65分きりの選手が石川以外にいずれもいないんですよね。石川の持ちタイムがちょっと飛び抜けすぎています。1万m30分1桁、ハーフ65分台の上野や5000m14分25秒の清水目あたりが台頭してきてくれれば・・・
2年生・・・3,4年生がエースはいるものの選手層が薄いと言わざるをえないチーム状況において、2年生はチームを代表する選手はいないものの、楽しみな選手が揃っている学年です。箱根経験者が高野、町井宏と二人います。高野は4区20位、町井宏は8区16位と思うような結果は残せませんでしたが、やはり箱根経験があるというのは強みです。他にも金森が1万mで30分切り、全日本予選を走った新関がハーフで65分9秒をマークしています。この4人がそのまま箱根を走ってもおかしくはないと思いますし、メンバー争いにどんどん食い込んできて欲しいです。
1年生・・・最近は3年に1度留学生を獲得している日大、今年度も新たににパトリックが加入しました。東海大学との対抗戦では早速13分42秒という見事なタイムをマーク、強そうです。。。個人的に大学における留学生は反対ではないですが、3年に1度というのはちょっと微妙かなあと思ってしまいます。日本に慣れていない1年時に4年生の留学生と経験を積め、2年目以降に活躍しやすいのは分かるのですが、3大駅伝では予選会も含めて留学生が二人起用出来ない現状のルールでは1年時に走れる舞台は限られますし、関東インカレでも留学生が二人起用されると、日本人選手の出場枠がそれだけ減ってしまうわけで。。。
日本人でも楽しみなのがインターハイ5000mで8位入賞を果たした加藤、それまでの実績を考えるとこのインターハイの走りはびっくりしました。大学に入っても早速14分21秒で走っていますし、順調にデビューを果たしています。即戦力として期待出来そうです。というか活躍してもらわないと困るくらいちょっと今年度の日大は選手層が薄そうです。。。他にも、14分28秒のベストを持つ野田がいますし、今のチーム状況を考えると1年生にもチャンスは有ると思いますので、今年からメンバーに入ってくる選手が出てきて欲しいです。
うーん、エースはいますが選手層の薄さはかなり深刻ですね。3,4年生で確実に計算出来るのがキトニー、荻野、石川の3人しかいないというのがその象徴かなあと。。。3人以外で1万m29分50秒切りのタイムを持つ選手がいないわけですからねー。ハーフも木津の64分58秒が最高ですし・・・箱根予選に不安を感じずにはいられません。エース格が稼いで他の選手がその貯金を切り崩すのではなく、何とか箱根予選を稼げなくともきっちりと61分台で走れる選手を10人揃えてきたいところですね。箱根出場を最重要とするのであれば、正直トラックシーズンはエース格以外はある程度諦めた方が良いのでは?とさえ思ってしまいます。ただでさえ、箱根予選会を苦手としている大学ですし。。。
3,4年生に不安がある一方で、1、2年生には楽しみな選手もチラホラと出てきました。各学年で後最低1人は戦力となる選手が出てきて欲しいところですし、今後に繋げるためにも、何とか箱根予選だけは通過して欲しいです。単純にハーフの持ちタイムだけを見ても20位ということで結構ギリギリなところに位置しているだけに。。。何か不安を煽るようなことばかりを書いてしまいましたが、そんな私の心配が杞憂に終わるような活躍をこの1年間見せてもらいたいものです!!