2014年度 4年生持ちタイムトップ10 ~ハーフ~

最後は4年生におけるハーフの持ちタイムトップ10を見ていきます。ハーフの大会にあまり積極的で無い大学のエースは箱根予選会の20km換算でタイムを出していますし、佐藤悠基や鎧坂のように大学トップクラスのランナーでハーフの持ちタイムが無いという選手は現4年生にはいないと思います。

 

 

 

 

1位は駒澤の村山謙太、1万mに続いての2冠となります。5000mも2位ですから、いかに持ちタイムが凄いかが分かりますね。さらに、60分50秒というタイムは学生記録であり、2位に48秒という大差をつけています。このタイムは3年時の丸亀ハーフで記録したものですね。この時は前半からいいペースで走っており、日本記録の更新も期待されましたが、15km以降はやや失速してしまいました。走力としては十分に日本記録である60分25秒の更新も狙うと思いますので、今後チャンスがあれば是非とも狙って欲しいです。

 

 

2位は城西の村山紘太、兄弟でワンツーフィニッシュとなりました。恐るべき兄弟です。紘太の方は20kmのハーフ換算となっています。4年時の箱根予選会、全体トップタイムかつ日本人歴代最高タイムとなる58分26秒をハーフ換算すると61分38秒となります。私の換算方法は20kmの持ちタイムに42.195を掛け、40で割った値の小数点以下を四捨五入するものです。紘太はハーフをほとんど走っておらず、持ちタイムは夏場に走った67分51秒なんですよね。。。ロードでの強さを磨いた謙太とトラックでのスピードを磨いた紘太なんて言われ方もしますが、何か納得してしまう持ちタイムとなりました。兄弟ともに実業団でも大暴れしてほしいです。

 

 

3位は山梨学院の井上、ここらへんはもうトップ10の常連ですね。61分39秒は3年時の丸亀ハーフ、村山謙太と同じ大会で記録したものです。セカンドベストも62分3秒というレベルの高さ、関東インカレ1部でも4年時にはハーフで優勝していますし、ハーフの強さは折り紙つきです。持ちタイムもエースに相応しいですよね。高校時代も決して世代トップクラスという評価では無かったですからねー。現在世代トップクラスと呼ばれる選手の中では最も伸びてきた選手と言っていいのでは?実業団でもさらに伸びていって欲しいです。

 

 

4位は駒澤の中村、1万mに続いての上位ランクインです。このタイムは3年時の世界ハーフでマークしたものですね。世界ハーフが自己ベストというのが凄いです。タイムが出るような高速レースのハーフ大会には出場していないため、タイムを狙えばまだまだ縮まるとは思いますが・・・30kmを走った後にこの世界ハーフを続けて走ったことでだいぶコンディションを崩してしまったようで・・・それで10月まで苦しみ続けたのは残念でした。。。それでも、全日本・箱根ともに区間賞を獲得するまでに戻してきたのは流石の一言です。ハーフでの実績は十分なだけに、後はマラソンにどう対応していくかですねー。世界で戦える選手となって欲しいです。

 

 

5位は大東大の市田孝、62分3秒は4年時の上尾ハーフでマークしたものですね。早稲田の髙田、駒澤の工藤との3人の集団から髙田とのラスト勝負となり、惜しくも破れはしましたが2位に入る好走でニューヨークハーフの代表にも選ばれました。前年度の上尾ハーフでは西池とのラスト勝負を制して優勝しており、2年続けて結果を残しています。実業団では旭化成に進むことに・・・そして、旭化成に進む7人のうち5人がハーフの持ちタイムトップ10に入っているという恐ろしさです。そんな中でも、4年時の孝の活躍ぶりを見ているとルーキーから活躍してくれそうに思えるんですけどねー。。。

 

 

6位は早稲田の山本が62分14秒でランクインしています。このタイムは2年時の丸亀ハーフで出したものですね。何度か書いているように、山本のベストは3部門ともに2年時にマークしたものです。いずれもトップ10に入るタイムも2年時に出している凄さと3,4年時にそのベストを更新出来なかった残念さの両方がありますね。。。まあ、2年の箱根以降は故障に悩まされることも多かったですからねー。持ちタイムこそ伸ばせませんでしたが、勝負レースではトラックでも駅伝でも結果を残していますし、さすがの安定感を見せていました。

 

 

7位は明治の大六野が62分19秒でランクインしています。このタイムを出したのは1年時の丸亀ハーフだったはず・・・1年時のベストが自己ベストでトップ10にランクインしているのは大六野一人ですし、5000m,1万mを合わせても他にいませんね。それだけに、1年時のこのベストは見事なタイムだと思います。まだエースと呼ばれるような存在では無かったですが、すでにそのポテンシャルは見せていましたしね。中止になった出雲に出場予定だったことも含めて3大駅伝フル出場は大六野と駒澤の謙太だけですが、この大六野は12回全てで主要区間で出場しているんですよね。(※出雲ならば1,3,6区、全日本ならば1,2,4,8区、箱根ならば1,2,3,5,9区を主要区間としています)これは謙太も出来ていないことですし、いかに1年時からチームの主力で活躍してきたかが分かります。大六野1人でこの影響の大きさですからね・・・来年度の明治の戦力ダウンはどうしても不安になってしまいますね。

 

 

8位は大東大の市田宏、村山兄弟に続いて市田兄弟も揃ってトップ10に入っています。自己ベストである62分25秒は先日行われた学生ハーフでマークしたタイムですね。4年生は学生ハーフを走らないことが多いですが、今回はユニバ代表選考を兼ねていたこともあり、4年生も何人か参戦していました。今年度は不調に苦しみ、好調だった孝との差が際立ってしまいましたが、それでも最後の箱根にはきっちりと合わせてきて孝以上の活躍を見せ、シード獲得の立役者となったわけですから、さすがの勝負強さです。箱根では3度とも孝に負けない走りを見せましたし、ハーフの距離で高いレベルでの安定感を誇っています。

 

 

9位は早稲田の田口、5000mに続いてのトップ10入りとなりました。自己ベストである62分30秒は3年時の学生ハーフでマークしたものですね。この時は井戸とともに早稲田勢が表彰台に上がるなど大いに活躍しました。セカンドベストも3年時の上尾ハーフでマークした62分53秒ですし、ハーフで安定した結果を残してきました。箱根でも3年連続で1桁順位で走ってはいますが、持ちタイムからすると、もう少し上を期待したくもなってしまいますかね・・・3年時の9区7位、4年時の10区7位は悪くは無いのですが、どちらももうひと頑張りでチーム順位アップが狙えただけに。。。それでも、田口の大学での成長度合いは凄まじいものがありますし、東農大の浅岡・竹内に上武の佐藤・倉田らとともに日立物流でも切磋琢磨して欲しいです。

 

 

10位は駒澤の猪浦、駒澤勢がトップ10に3人入ってきました。62分32秒は4年時の上尾ハーフでマークしたものですね。しかし、トップ10に入るタイムを持ちながら、3大駅伝の出場は無いんですよね・・・これはハーフのトップ10の中で唯一であり、2番目に少ない出場回数というのも、市田兄弟と早稲田の田口の5回となります。ハーフで62分30秒以下と言えば、エース格と言っても過言ではないですからね。それだけ、駒澤の選手層が厚かったというべきか、タイムを出すのが遅かったというべきか・・・ただ、4年時に走った東京マラソンでは初マラソンながら準エリートの部で1位になっていますからね。20kmまで積極的に先頭集団に付いていったのにもびっくりしました。マラソンでの活躍を期待したいです!

 

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