2014年度 5月振り返り ~関東インカレで明治勢が大活躍~
続いては、2014年5月における各種レース・記録会を簡単に振り返ってみたいと思います。5月といえば何といっても関東インカレですよね。関東の大学生にとってはトラックレースのメインレースと呼べるものですし、ここで結果を出せる選手はやはり強いです。超大学級となると、6月に行われる日本選手権に標準を合わせてくる選手もいますが・・・例年は1週目に1500mと1万m,2週目に5000mとハーフでしたので、各大学のエース級は5000mと1万mの両方に出場することもありましたが、今年度は木~日と4日連続で開催されるようで、両方に出るのは難しそうですね。まして、1万mとハーフはほぼ不可能かと・・・
10日は好記録が出ることで知られるゴールデンゲームズinのべおか(GGN)が行われました。1万mでは27分台が出ることもチラホラあるGGNですが、唯一大学せいで出場した駒澤の中村は29分34秒と奮わず・・・ここから全日本まで長い間不調に悩まされることとなりました。ウィルス性の疲労という話でしたが。。。最後には箱根1区区間賞を獲得するまでに回復してくれました。一方で好記録が出たのが5000m,駒澤の村山謙太が13分34秒を出すと城西の村山紘太も13分38秒の好タイムをマーク、兄弟揃って13分30秒台をたたき出しています。さらに、駒澤の中谷も13分38秒と金栗で出したベストをさらに上回りました。トラックシーズンの中谷の評価はうなぎ上りでしたね。
16日からは関東インカレが始まりました。初日は1万m1部、2部や1500mもあり、盛り沢山でした。1万m2部では戦前の予想通り駒澤の謙太が優勝、タイムはともかく確実に勝ちきりました。2位には駒澤の中谷が入りました。また、3位に中央学院の潰滝、4位に東農大の浅岡と力のある選手が順当に上位に入ってきました。2部とはいえ、各大学のエース級が揃ったレベルの高い争いとなりました。
1部を制したのは謙太の弟である紘太、3年生までは安定感に欠けるところがありましたが、GGNに続いての好走であっという間に大学トップクラスランナーへと上り詰めました。ラストで敗れて惜しくも2位となったのが山梨学院の井上、トラックではベストの走りと言っていいのでは?ロードでもトラックでも大学トップクラスという走りでした。3位にキトニーとちょっと紘太や井上に負けたのは残念でしたかねー。4,5位には文元、横手と明治勢が続きました。最後まで先頭集団に残っていたのがこの5人でしたね。
25日は5000m1部、2部にハーフ1部、ハーフ2部と長距離ファンにとってはたまらない1日となりました。5000m1部はオムワンバが1500mに続いての2冠を達成、疲労骨折からの完全復活をアピールする結果でしたね。びっくりしたのが2位に入った明治の大六野、1万mでは不本意な走りになってしまいましたが、ここで見事に2位表彰台に入る走り、タイムも13分44秒と見事でした。3位にはキトニーということで留学生に割って入ったことになります。キトニーはちょっと不完全燃焼な関東インカレとなってしまいました。明治勢はここでも4位に八木沢、6位に横手と3人が入賞を果たしました。城西の紘太も5位とまずまずの走りを見せました。
2部5000mでは1万mで3位だった中央学院の潰滝が2位に10秒以上の大差をつけて圧巻の走りを見せました。3位にも同じく中央学院の及川が入り、中央学院のエースたちの走りは見事でした。2位に拓殖のマイナが入り、戦力として計算出来そうと楽しみになったのですが、結局は合わなかったようで途中退部という残念な結果に。。。4位には1万mに続いて浅岡が入りましたが、どちらも4位とさすがの走りですが悔しい走りにもなってしまいました。その後、駅伝シーズンでは箱根予選会で好走、トラックでも自己ベスト連発へと繋げていくこととなるわけですが・・・
1部ハーフでは東洋勢vs山梨学院の井上という構図となりましたが、ラストの切れ味で勝る井上が秒差の争いを制して見事に優勝、1万m2位に続いてハーフ優勝というのは快挙ですね。本来、1万mを走った翌週のハーフというのは疲労も残っているでしょうに、それを感じさせない走りでした。2位に東洋の田口、3位に同じく東洋の髙久が入り、淀川も5位となるなどハーフでトップ5に3人が入る充実ぶり、トラックではやや目立たなかった東洋ですが、やはり箱根の距離となるハーフでは東洋強しを印象付けるものでした。
一方の2部ハーフでは1位神野、2位一色と青学勢が1,2フィニッシュとなりました。二人とも2部ハーフに出場する選手の中では抜けた存在ですよね。順当な結果だったと思います。駒澤勢は馬場が3位、黒川が5位に入っておりこちらもまずまずでしたね。二人ともハーフで安定した結果を残しています。4位には神奈川の西山が割って入ってきました。波乱が起きることも多い2部ハーフではありますが、実力者が順当に上位を占める結果となりました。