2014年度 10000m持ちタイム変動に見る戦力ダウン ~後半~

続いては、10000mの平均持ちタイムが13位~24位の大学における4年生が抜けて新入生が入ってきたことによる持ちタイムの変化(通常はダウンするはず)を見ていきたいと思います。現在の平均持ちタイム3年生以下の平均持ちタイムはそれぞれこのようになっております。

 

 

順位 大学名 順位変動 タイム変動 タイム差
13位 日本大学 10位→12位 29:14.96→29:32.48 17.5
14位 中央大学 18位→17位 29:24.01→29:40.42 16.4
15位 順天堂大学 14位→13位 29:20.97→29:35.62 14.7
16位 山梨学院大学 4位→2位 28:51.37→29:04.54 13.2
17位 早稲田大学 6位→3位 28:56.97→29:08.32 11.4
18位 東海大学 7位→4位 28:58.15→29:09.32 11.2
19位 専修大学 20位→15位 29:26.92→29:37.77 10.9
20位 中央学院大学 16位→11位 29:22.05→29:31.49 9.4
21位 創価大学 22位→18位 29:33.76→29:41.95 8.2
22位 青山学院大学 2位→1位 28:45.31→28:53.37 8.1
23位 國學院大學 17位→9位 29:22.98→29:28.29 5.3
24位 日本体育大学 9位→7位 29:13.49→29:15.81 2.3

 

 

日大が13位、竹ノ内を筆頭に大門、村越直、林といった29分台前半、高松、原といった29分台後半でトップ10の選手がごそっと抜けるものの、29分台の選手も増えてきましたし、17.5秒のタイムダウンに留まっています。特に1年生から高野、金丸、町井宏と3人がトップ10に入ってきたのが大きですね。うち2人はすでに箱根経験者ですし、ここから伸びていけば面白い存在となりそう。14位は中央大学、持ちタイム2トップの新庄、永井が抜け、さらに多田、出口もトップ10に入っていた選手ですが、タイムとしてはそこまで影響は大きくなかったですね。やはり日大同様に29分台の選手がある程度揃っていると、平均持ちタイムの減少はまずまず抑えられそうです。何とか1万m29分台は10人揃いますが、相変わらず1年生は来年度もトップ10に入れず・・・まずは1人出てきて欲しいな・・・

 

 

15位は順天堂、松村兄弟に西郷、的野といういわゆる4年生の中心選手4人がトップ10に入っています。一方で新入生の馬場スタンがすでに29分39秒とチーム6番手となるタイムを持っていますからね。1万mの場合、新入生で好タイムを持っていると、持ちタイムの下落はかなり抑えられますね。最も、1万mは高校生が走る機会がかなり少なく、29分台の選手も数えるほどしかいませんが・・・来年度は28分台ランナーがいなくなり、29分台も10人はまだ揃わないため、エースの育成と選手層の構築の両方が求められそうです。16位に山梨学院大学、28分19秒を持つ井上に28分台の阿部、そして29分11秒の兼子とチームを引っ張ってきた3人が抜ける穴がそのままタイム下落にも繋がります。一方で1年生が植田、市谷、河村と来年度のトップ10にすでに3人入っているのが大きいですねし、平均持ちタイムも4位→2位に上がります。持ちタイムだけではなく、来年度はそろそろ市谷以外も戦力として活躍が期待されます。

 

 

17位は早稲田大学、28分14秒とチームダントツトップのタイムを持つ山本に28分台の田口が抜けはしますが、トップ10に入っているのが2人ということで、タイムへの影響は少なめですね。来年度は28分48秒の柳が持ちタイムトップということになりますが、いわゆる28分30秒を切るようなまずは日本選手権に出場出来る選手というのも出てきて欲しいところです。ハーフ62分台を出した安井は1万m未経験、他にもハーフに比べて1万mを伸ばせそうな選手がまだまだいるので、6位→3位と3ランクアップすることになりますが、さらなる伸びしろもありそうですね。18位は東海、28分台ランナーの3本川トリオ(吉川、中川、石川)の抜ける穴がそのまま1万mのタイムダウンに繋がります。しかし、3人共28分50秒台であることや29分30秒台の選手が多くいることで、その影響は11.2秒とかなり少なめです。結果として順位も7位→4位に上がりますし、駅伝での実績が豊富な選手も多く、さらに上位での争いが期待されるチームです。

 

 

19位は専修大学、順位は20位→15位と5つも上がることとなります。エースの斉藤を筆頭に中山、駒井、吉良と持ちタイムの良い選手が抜けるのですが、現2年生が1万mの持ちタイムが良い選手が多いこと(渡辺瑠偉、濱野、丸山)や29分台の選手が多くいることが10.9秒のダウンにとどまらせた要因かと思います。しかし、専修に求められるのはタイムよりも結果、前回大惨敗した箱根予選会のリベンジを果たして欲しいです。20位は中央学院、16位→11位と5ランクアップのほか、9.4秒とダウン幅も10秒を切ってきました。28分台ランナーの及川の他、山田、芝山、松下と4人がトップ10でしたが、及川以外は29分台後半のタイムでしたし、30分きりの選手で10人揃えられるのが大きいですね。海老澤太や大森など駅伝やハーフで結果を残している選手が1万mでタイムを狙ってくれば、まだまだ上がりそうです。

 

 

21位は創価大学、5000mと違い1万mの戦力ダウンはかなり少なめです。小島が29分36秒、小嶋が29分44秒ですからね。結果として22位→18位と1万mの持ちタイムでも箱根出場ラインに入ってきます。やはり、来年度は相対的に見て今年度よりも箱根出場の可能性は高そうですね。とはいっても、昨年度のように増枠で初出場が期待されながら大惨敗なんてこともありましたし、慎重に箱根予選にピークを合わせて欲しいです。22位は青山学院、5000mのブービに続いて1万mでも下から3番目と箱根王者がことごとく4年生の影響が少ないことが分かります。青学記録の28分20秒を持つ藤川に28分44秒の川崎が抜けるものの29分10秒台がごっそりおり、来年度の10番手ですでに29分12秒なのですから、果たして来年度はどこまでタイムを縮めてくるのか・・・来年度の平均は228分53秒で2位に10秒以上の差をつけています。さらに、箱根4区区間新の田村和が1万mのタイムを持っていない・・・来年度はタイムでも他を圧倒しそうです。

 

 

23位は國學院大學、17位→9位と全チーム中最高の8ランクアップです。29分7秒の沖守の他、塚本、鮫島といった29分前半の選手が抜けはしますが、29分30~40秒の選手が多いんですよね。他の予選会校だと29分50秒台でやっと10人揃うというところも多いのですが、国学院は10番手で29分39秒に留まっています。ここら辺の差がわずか5.3秒という持ちタイムダウンで済んでいる理由でしょう。タイム上はシード権を獲得してもおかしくないところまできていますし、待望のエースとなった蜂須賀もいます。来年度は、箱根過去最高順位の10位を上回るところまで期待したいです。

 

 

24位は日体大、29分10秒台の加藤・木村に29分30秒切りの児玉もいたことで最もタイムの落ち幅が少ないとはちょっと思いませんでした。わずか2.3秒の下落に留まっています。よくよく考えると、1万mで29分19秒をすでに持つ三浦が加わるのが大きいですね。チーム6番手に位置します。来年度のトップ3に山中、勝亦、奥野の3年生トリオがおり、1,2年生が29分10秒台~50秒台までズラリと揃いますので、他大学との比較で見れば戦力は大きくアップすることになります。まずは最低限、全日本の出場権と箱根のシード権は獲得して欲しいですし、今後に期待が出来る結果を期待したいです!

 

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