2014年度 5000m持ちタイム変動に見る戦力ダウン ~後半~

2015年3月11日

続いては、5000mの平均持ちタイムが13位~24位の大学における4年生が抜けて新入生が入ってきたことによる持ちタイムの変化(通常はダウンするはず)を見ていきたいと思います。現在の平均持ちタイム3年生以下の平均持ちタイムはそれぞれこのようになっております。

 

 

順位 大学名 順位変動 タイム変動 タイム差
13位 創価大学 23位→23位 14:20.27→14:24.50 4.2
14位 國學院大學 19位→15位 14:15.09→14:19.05 4.0
15位 山梨学院大学 5位→5位 13:59.63→14:03.53 3.9
16位 中央学院大学 18位→14位 14:14.83→14:18.55 3.7
17位 日本大学 12位→12位 14:10.43→14:13.54 3.1
18位 専修大学 22位→20位 14:18.54→14:21.56 3.0
19位 東海大学 7位→7位 14:03.90→14:06.89 3.0
20位 日本体育大学 8位→9位 14:05.74→14:08.72 3.0
21位 拓殖大学 24位→24位 14:26.35→14:28.55 2.2
22位 順天堂大学 9位→8位 14:06.46→14:07.96 1.5
23位 青山学院大学 4位→2位 13:59.20→13:59.81 0.6
24位 神奈川大学 17位→11位 14:14.03→14:12.88 -1.2

 

 

創価が13位ということで、ほぼ中間となりますね。3年生以下が主力のチームという印象でしたが、下級生から活躍していた小嶋、小島に沼口、樋浦もトップ10に入っていることもあり、4秒ほどの下落となります。最も、順位は23位→23位ということでブービーは変わらずということになりますが。。。今年度大きく伸びてきた大学であることに加え、5000mには余り積極的でも無いですからね。14位が国学院、とはいえ順位は19位→15位と4ランクアップしています。4ランクアップは2位タイの順位上昇ですね。チーム唯一の13分台ランナーである沖守や大下、池田、鮫島といった14分20秒前後の選手が抜けはしますが、国学院は14分10秒台後半~20秒台前半の持ちタイムの選手が多いですからね。結果として、あまりタイムは落ちないことになります。

 

 

15位は山梨学院大学、大エースの井上に14分9秒の阿部が抜けることとなりますが、人数が2人に留まることや都大路優勝メンバーを中心に5000mは高校時代に好タイムを出している分、タイムの下げ幅としてはそれほどでもありませんね。もちろん、井上、阿部、兼子らが抜ける影響はタイムよりも駅伝で大きくなりそうですが・・・16位は中央学院大学、18位→14位と4ランクアップとなります。持ちタイムトップの及川に5位の芝山が抜けはしますが、2人抜けるだけなので、山梨学院同様影響は少なめとなり、相対的に順位も上がることとなります。チーム10番手前後が14分30秒くらいで固まっていますので、もう少し5000mで記録を狙っても良い気がします。。。

 

 

17位に日本大学、4年生が主力の大学にしては珍しく、タイム変動が少ないです。林、竹ノ内、村越直、渡部と4人も抜けはしますが、14分10秒以内は1人もいませんからねー。この学年は1万mやハーフに比べて5000mのタイムはあまり良く無かった分、あまりタイムは下がっていません。トラックの影響は少ないかもしれませんが、3大駅伝では中心的な役割を果たしていた学年なだけに、その穴は大きいことでしょう。18位に専修大学、ここまでくると3秒ほどしかダウンしなくなります。14分9秒をもつエースの斉藤に加え、芝田、駒井といった選手が抜けはしますが、元々スカウトがあまり良くないこともあり、5000mで好タイムを持っている選手が少ないですからね。相対的に下げ幅は少なくなり、22位→20位と順位も2つ上げています。

 

 

19位に東海大学、持ちタイム1,2位の中川、石川に9位の吉川の3人、いわゆる3本川トリオが抜けるにも関わらず、19位にとどまっているのが東海の選手層の厚さ、そして13分台の湊谷が入るなどスカウトの良さを物語っているかと思います。中川、石川ともに13分52秒を持つ選手なのですが・・・来年度の東海は各学年にエースと呼べる選手が揃いそうですし、今年度をさらに上回る活躍が期待出来そうです。20位に日本体育大学、13分49秒の加藤に冨田、木村がトップ10から抜けますが、3年、1年、新入生といずれもスカウトに成功していますからね。来年度も三浦が早速トップ10に入ってきていますし、影響は他大学に比べて少なめです。ただ、いざ関東インカレのトラックとなると、山中以外はなかなか勝負出来なそうな気もしてしまいます。

 

 

21位に拓殖大学、持ちタイムは今年度も来年度も24位で最下位、それもダントツです。ただでさえ、スカウトは最も悪い部類に入る上に、監督も箱根をダントツで重視しており、5000mへの出場は非常に消極的ですからね。ハーフに比べると圧倒的なタイムが悪い選手が多いです。14分10秒を持つ佐護が抜けますが、4年生2番手は14分30秒台ですし、結果として2.2秒のダウンに留まっています。なので、決して戦力ダウンが少ないというわけではないですね。。。22位に順天堂、14分3秒を持つ松村優に的野、松村和といったトップ10の選手が抜けはしますが、有力ルーキーの塩尻を筆頭にスカウトが良いことや順天堂記録会5000mで好タイムを出した選手が多かったこともタイムの下げ幅を最小限に抑える要因だと思います。ただ、やはり松村兄弟を始めとする4年生の穴はタイム以上に大きいですね。

 

 

23位に青山学院大学、箱根優勝校が23位・・・これが来年度の青学の強さを物語っているかのようです。持ちタイムトップの藤川に4位の川崎が抜けはしますが、新入生には13分台が2人いますし、主力となる3年生も健在ですからね。さらに、1万mやハーフの持ちタイムからすれば5000mのタイムをまだまだ伸ばせそうな選手が多々います。久保田、一色が13分50秒台後半、田村和や神野が14分1桁前半ですからね。。。本気でタイムを狙えば恐ろしいことになりそうです。24位に神奈川大学、唯一持ちタイムが下がらずに0.2秒プラスとなりました。エースの柿原を筆頭に有力選手が何人も抜ける神奈川ですが、実は5000mの持ちタイムは14分17秒の柿原が最高であまり良くないんですよね。その一方でスカウトの良かった1年生が4人トップ10にいますし、来年度は14分3秒を持つ山藤も加わりますので、5000mの持ちタイムが逆に上昇することとなりました。順位も17位→11位と6ランクもアップしており、これは全大学中最高となっています。

 

 

5000mの平均持ちタイムの変動を見てみましたが、正直あまり参考にはならなそうですね。自分で分析しようとして言うのもなんですが・・・4年生に有力選手が揃う大学も、ダウン幅が少ない大学が多いです。5000mはどうしてもホクレンをはじめとする好記録が出やすい記録会に積極的な大学とそうではない大学の差やスカウトの差が大きく反映されやすいタイムですからね。1万m,ハーフもまた後日見ていきますが、距離が伸びるにつれて、大学の戦力ダウンを比較するのに役立つデータとなっていくと思います。

 

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