91回箱根駅伝を振り返る ~17位:神奈川大学~
本日は神奈川大学の箱根路を振り返ってみます。大学別結果、選手別結果はこんな感じです。今回こそはシードが狙えると思っていた神奈川大学、序盤は良い出だしでした。1年の箱根7区区間賞以来、なかなか3大駅伝で結果を出せなかった我那覇が1区6位の好走、これは素晴らしかったですね!全日本では2区で早々に遅れてしまっていましたが、今回は粘り強い走りを見せ、良い位置でエースの柿原に繫ぎました。2区の柿原は区間8位ときっちりと結果を残し、総合順位も6位を維持しました。理想的な1,2区だったと思います。
しかし、3区で期待のルーキー大川が区間18位、区間10位にも3分近い差をつけられる苦しい走りで一気に総合順位も12位まで落としてしまいました。ルーキーながら全日本予選、箱根予選、箱根と安定した結果を残してきた大川でしたが、さすがに主要区間である3区は厳しかったかな。。。4区を任された西山は区間5位とさすがの走り、やはりエース格の1人である西山には3区を走ってもらいたかったかなあ・・・もちろん、自身のコンディションやチーム事情はあると思いますが。。。
5区に経験者である柏部、柿原ではなく渡邊を持ってきました。監督も自信があるという話をしていましたが、最重要区間の5区で区間18位・・・ここで実質シード権の望みは絶たれてしまいました。3大駅伝の出場経験はなく、予選会も1年時に箱根予選を110位で走っている実績しかない選手が5区予定ということで、余程上り適性があるのか?と楽しみにしていたのですが、力を発揮することは出来ませんでしたね。。。予選会は良くても、どうしても本戦となると噛み合わないのが最近の神奈川大の悪い傾向になってしまっています。
6区はルーキーの鈴木、箱根予選では33位の素晴らしい走りを見せ、3人走るかもと思っていたルーキーの中でも最も期待していた選手ですが、区間19位に沈んでしまいました。大後監督は出来るだけルーキーは起用したくないという話をしていましたが、やはり予選会で実績のあるルーキーであっても箱根は別物ということでしょうか。。。復路一斉スタートにおける6区の出遅れは単独走を強いられることもあり、余計に痛かったですね。往路優勝のタイムが非常にハイレベルになり、一斉スタートの大学も多くなっている現在、6区の重要性が増しているように思えます。
7区高山、8区大野はともに9位と堅実な走りを見せました。10区の中神も唯一の2年生で初の箱根ながら区間11位でまとめています。復路も区間中位でまとめることの出来る選手を何人もおけるというのが、神奈川大が層が厚くなっている証拠ですし、往路も勝負出来る選手が出てきています。後はブレーキさえ無ければシードはすぐに手が届くのですが、9区井上が区間20位に沈んでしまっています。区間18位以下が4区間もあってはいくら他の区間が良くてもシード争いは出来ないですよねー。。。9区は2年連続で最下位となっており、ちょっと鬼門になりつつあるのが心配です。往路重視であっても、9区だけは力のある選手を置いてくる大学が多いですからね。主力の1人である柏部を2年連続で起用出来なかったのが非常に痛かったですね。9区を任せられる選手だっただけに。。。
全日本予選、箱根予選ともにトップ通過という見事な走りを見せながらも、全日本そして箱根と奮わない結果になるという何とももどかしい状態ですね。本戦になるとチームとして噛み合わないという印象です。シードを獲得する戦力は十分に有していると思うのですが・・・とても総合17位に沈むチームには見えないんですけどね!来年度は絶対的エースの柿原、7区を走った高山、9区を走った井上の3人が抜けます。さらに、今回の箱根は走っていませんが柏部、小泉、赤松といった実績のある選手が抜けることで戦力ダウンはかなり大きいです。
それでも、ダブルエースとなる3年の我那覇、西山に2年生は絶対的な選手はいなくとも力をつけてきた中堅どころが何人もいますし、1年生も今回走った3人+浅利、大塚、鈴木祐といった楽しみな選手が揃っています。現1年生が質も髙いですし、量でも一大勢力となりそう。新入生も高校トップクラスのランナーである山藤が加わるなど、2年連続でスカウトは成功と言っていいでしょう。各学年ともに楽しみな選手が出てきており、来年度も十分にシードを狙える戦力は揃うと思います。もう10年シードに届いていない状況なだけに、予選会だけではなく本戦でも活躍する神奈川大学を見せて欲しいです!!
今日は陸マガ、月陸がともに発売されましたね。私はまだ中身を見れていませんが、箱根駅伝の特集はもちろん、来年度の新入生も大方判明したようで気になるところです。近々、持ちタイムでチームトップ10に入る選手については、データベースに登録を行う予定です。