91回箱根駅伝 ~往路感想&復路展望~
箱根駅伝の往路が終わりました。まさかまさかの展開でちょっと優勝争いは勝負ありかなあという展開に・・・2位争いとシード争いはまだまだ面白そうですけどねー。往路を簡単に振り返って見たいと思います。
1区:学連の浅岡、東洋の田口、明治の横手、青学の久保田などが代わる代わる引っ張りながら前回ほどではないもののなかなかのハイペースで進む展開に・・・2度引き離された駒澤の中村が粘り強く追い付くと、ラストスパートを決めて1時間2分00の好タイムをマーク、箱根で初の区間賞を獲得しました。1秒差に久保田、横手も7秒差、田口も12秒差に留め、4強が順当に上位4位を占める展開に・・・
シード争いでは、46秒差までに13チームが入り、そこに入ったチームが有利になりましたねー。大東大の大隅、中央の町澤がそれぞれ9位、10位に入ったのがやや意外かつ良く走ってくれたと思います。逆にある程度上位に来ると思っていた日大の荻野が17位、日体大の勝亦が18位に沈み、オムワンバの故障で急遽走ることになったであろう田代が区間20位と苦しいスタートになってしまいました。やはり、急遽走るのは難しいですよね。。。
2区:1時間7分台が5人も出るハイレベルなレースとなった2区、1区で上位4人に入った駒澤の謙太、青学の一色、明治の大六野、東洋の勇馬がいずれも67分台の快走、その中でハイペースで入り、最後には謙太をおいて行った勇馬が67分32秒の好タイムで区間賞を獲得しました。城西の紘太も区間2位の好走でチームをシード圏内に押上げるさすがの走りを見せました。一色の区間3位、大六野区間5位の走りはさすがだった一方、謙太の区間4位はやや物足りない結果でしたね。。。一方、1区で1分差で走れなかった上武の佐藤、帝京の柳原、國學院の沖守、山梨学院の佐藤、日大の石川が下位に沈んでしまい、やはり走行順位と区間順位は似てきますねえ。
3区:ここで好走したのは駒澤の中谷と明治の有村、中谷は最初ハイペースで入り青学を突き放すと、明治の有村は最初からハイペースで前を追い続け、ともに62分台の好走、中谷が1秒差で区間賞を獲得しました。しかし、当日変更かと思われた青学の渡邉利も区間5位で粘り、そこまで差をつけられなかったのが大きかったですね。最下位スタートながら、62分台で走った山梨学院の井上の走りは素晴らしかったですね。上田監督の『井上、ありがとう』という監督車からの言葉にも感動させられました。
早稲田は1区中村は区間11位、タイム差はまずまずでしたが2区髙田の区間6位に続いて、井戸も区間8位に終わり、ちょっと苦しい展開となりましたね。他の4強が好走を続けていただけになおさら。。。個人的にシードを期待していた神奈川の大川が区間18位、國學院の塚本が区間20位に沈み、特に國學院は最下位にまで転落してしまいました。なかなか流れに乗りきれませんでしたね。
4区:ここで大活躍だったのが1年生の駒澤工藤と青学の田村、ともに区間新の快走、3秒上回った田村が区間賞を獲得しました。田村は高校時代からロードに強いと思っていましたが、ここまで走るとは思いませんでした。工藤も全日本、上尾ハーフの好走そのままに快走を見せてくれました。明治の松井もトップと30秒差、櫻岡も47秒差で走っていますが如何せんスーパールーキーの二人が凄すぎました。ここで挽回が期待された早稲田の平は区間9位でトップと2分以上離され・・・やはり継続して練習出来ていないと箱根は厳しいですね。
5区:もうこの区間のハイライト=青学の神野の神がかり的な快走でしょう。前半からハイペースで入ると、上りに入っても落ちないそのペースは東洋の柏原をも上回り、さすがに途中でペースは落ちるかな?と思っていましたが最後まで柏原を上回り続け、1時間16分15秒の区間新記録を達成(前回の区間記録は参考ではありますが・・・)、総合2位に4分59秒差をつけ、往路新記録も叩き出しました。今回、参考記録になる不滅かと思われた記録をいずれも上回る凄いとしか言い様がない走りを見せました。
一方、前回80分切りを果たしている駒澤の馬場は低体温症+脱水症状になってしまったようで途中で立ち止まってしまい、倒れてしまうなど最後はフラフラになりながら何とかゴールをしました。総合で7分25秒差をつけられ、悲願の総合優勝は絶望的な差に・・・5区に賭けていた早稲田も山本が区間10位に終わり、トップと9分差という大差がついてしまいました。一方、前回失敗した日大のキトニーは78分45秒の好走、区間2位の走りで前回のリベンジを果たしました。同じく前回失敗レースとなった中央学院の及川が80分きりの区間3位の好走、総合順位でも5位につけ、シードはほぼ確実、目標としている6位も見えてきました!
復路にも小椋、藤川らを残す青学、2位の明治でさえ5分差をつけられているだけに、優勝争いは正直盛り上がらなそうかなあ・・・来年ピークを迎えると思っていた青学ですが、今回のレースはまさに完璧と呼べるレースでした。往路を走った5人は全員残りますからねえ。来年度はさらに圧勝するかもしれません。2位争いに加われそうなのは明治、東洋、駒澤までかなあ?全日本でシード権を逃しているだけに、何とか3位で推薦出場権を獲得したい早稲田ですが、3位とは2分15秒差、さらに4位には駒澤がいますからねえ。なかなかに厳しそうです。
シード争いは7位の東海まではほぼ大丈夫そうかな?前回の東海も似たような位置でシード落ちしてしまいましたが、復路の選手層は前年度を遥かに上回りますし、さすがに大丈夫ではないでしょうか?8位城西から大東大、中央、11位の拓殖までがわずか27秒差にひしめき合い、ここがシード争いに絡むのは当然ですが、12位の日大で10位まで2分4秒差あり、復路に選手が残っているわけでは無いので、ちょっと厳しいのかなあ。。。復路に選手が残っているのは13位の山梨学院ですが、10位と3分28秒差もあるんですよねー。9区の阿部に復路を走るであろう兼子でどこまで挽回できるか・・・ギリギリシード争いに絡む可能性があるのが、山梨学院までですかねえ。
14位の神奈川と15位の順天はちょっと5区で差をつけられすぎましたね。本当に5区が全てを決めてしまいそうなほど、影響力がありますね。ちょっと往路で大勢は決した感はありますが、復路もハイレベルなレースを期待したいところです!!