91回箱根駅伝 シード争い展望 ~多くの大学にチャンスあり?~
区間エントリーも発表され、箱根駅伝まで残り3日となりました。当日変更の予想や展望などこの時期が最も楽しいのかもしれません。実際に始まってしまえばあっという間ですからね。。。前回はシード争いが非常に激しく、10区で大東大が法政を逆転してのシード獲得となりました。わずか50秒シードに届かなかった法政が今年度は箱根に出場することさえ叶わず・・・いかにシード権が大事かということを思い知らされる結果となりました。シード権争いの展望ですが、5強(駒澤、明治、青学、東洋、早稲田)と言われる大学と、山梨学院、東海まではシードはほぼ確実かなあと思っています。山梨学院、東海ともに区間エントリーで気になるところがありますが、山梨学院は2,3区のオムワンバ、井上が非常に強力ですし、東海は山に宮上がいますからね。そして、他のシード権を争う大学に比べて復路が強力です。多少計算外の走りをする選手がいたとしても、シード権の確保は問題無いでしょう。
残る3枠を他の大学で争う可能性が高いと思いますが、今年度は箱根予選下位通過校 に戦力アップの要素が多く、逆に箱根下位シード校や箱根予選上位通過校には、箱根予選会以降にポジティブな要素があまり無いため、シード争いに絡む可能性のある大学は非常に多いと思っています。箱根予選の結果や区間エントリーを見ると、ほぼ確実にシード権は無理だろうと思うのは創価くらいなんですよねー。他は、可能性は低いがひょっとしたら・・・という大学も含めて希望が残っています。なので、残り13大学についてシードの可能性を考察していきます。ちなみに、前回はシード予想10大学のうち、6大学しか当てられないという失態を犯しております。よって、あまり期待せずに見ていただければと思います(言い訳させてもらうと、山梨学院の棄権と日大・拓殖のシードなんて予想出来ません・・・)
日本体育大学:
前回3位の日体大ですが、絶対的エースである山中を欠き、6区候補と言われた走力のある小泉もいません。その一方で1年生が最低3人、場合によっては5人走るかもというチーム状況で、来年度以降は楽しみですが、今回に関して言えば苦しいですね。全日本で4区まで全て区間16位だったこともあり、評価は一気に下がってしまいましたね。区間エントリー自体は1区勝亦を始め、順当だとは思うのですが、稼げそうな選手というのが見当たらないんですよねー。強いていえば2年前に好走した4区木村くらいでしょうか?後は主要区間は凌ぐ区間となりそうですし、繫ぎ区間は他のシード権を争う大学よりは強いと思いますが、往路で流れに乗れなかった場合、力を発揮することは難しそうです。下級生主体となればなおさら・・・よって、シードは厳しいのかなと思っています。
日本大学:
キトニーを再度5区に起用してきました。1区荻野は心配無いでしょうし、3区も竹ノ内が入るのであれば何とかなりそうです。ただ、2区石川と高松以外の復路が揃って心配になってしまいそうな気が・・・前回の森谷のように区間中位で走ってくれれば面白いんですけどね。キトニーは前回の反省を活かせれば最低でも80分きりはいけそうかなあ?わざわざキトニー5区なら78分くらいで走って欲しい気もしますが。。。 往路をシード圏内で走れることは出来たとしても、復路は厳しそうかなあ。林が3区を走れるまでに回復していればシード権もと思えるのですが、欠場前提で考えるとシード権は厳しいのかなと思います。
帝京大学:
今シーズンは全日本予選でまさかの予選落ち、エースの1人である熊崎も欠いたことが心配です。区間配置自体はちょっと意外でしたが、早川をスターターは面白そうですね。2区柳原も信頼はおけますし、3,9区に入るであろう主力の高橋裕、杉山も過去の実績から堅実に走ってくれそう。大きく稼げそうな区間も無いですが、穴になりそうな区間も無いんですよねー。5区も前回経験者がいますし、復路の選手層はシードを争う大学では抜けていそう。というわけで、3年連続シード権も十分に狙えるのではないでしょうか?
拓殖大学:
1,2区の佐護、金森でどこまで粘れるかが鍵を握りそうです。ただ、いくら拓殖のダブルエースとは言っても、他大もエース級を投入してきますし、なかなか良い位置で繋ぐことは難しそう。前回の箱根では山はもちろんですが、2区にダンカンがいたことが大きかったですからね。3,4区に起用される可能性が高い東島、宇田でどこまで粘れるか・・・山は心配いらないでしょうが、復路も正直7区以降は不安なんですよねー。箱根1本に絞ってきており、ハーフの距離では持ちタイム以上に強いことは分かっていますが、それでもさすがに2年連続シードは難しいのでは?
大東文化大学:
2区孝、5区宏はあり得るかなあとは思っていましたが、実際にエントリーしてきたことで楽しみです。1区大隅の役割が非常に大事になってきますが、 学連記録会でもハイペースに臆すること無くついていき、遅れも最小限に留めたのは見事でした。案外1区に向いているのかもしれませんねー。2区孝は大学を代表するランナーへと成長していますし、5区宏も最後の箱根には合わせてきてくれるでしょう。往路は非常に楽しみな部分が多いですが、復路は池田以外はちょっと不安で植木がどこまで戻せているのかも気にはなります。選手層は決して厚くはないため、繫ぎの区間でどこまで粘れるかが鍵になりそうです。シード権獲得もあるのでは?と期待しています。
神奈川大学:
西山4区、柏部10区とちょっと気になる区間エントリーとなった神奈川大学、二人の状態が気がかりです。それぞれ3区、9区に起用されると思っていたので・・・柿原は何も心配いらないと思うので、1年時に箱根7区区間賞を獲得して以降、3大駅伝で奮わない我那覇、前回1区21位だった小泉という柿原の前後を固める二人が鍵を握ることになりそうです。5区渡邊は1年時に箱根予選を走り110位という結果はありますが、3大駅伝は未出場、いくら適性があっても走力的に厳しそうな気が。。。復路はなかなかに戦えそうな選手が揃っていますが、往路に不安要素が多すぎてシード権は厳しいのかなあと。。。
國學院大學:
エースとなった蜂須賀を1区に起用してきており、そこそこでは凌いでくれそう。ただ、2区沖守が正直不安です。2年連続往路の主要区間を任されて区間ブービーという結果ですからね。箱根予選の走りは素晴らしかったですが・・・3区も当日変更で吾妻が入るのかな?と思っていますが、今年度は奮わない結果が続いているだけにこちらも心配です。4区以降は楽しみな選手が揃っていますし、山も経験者がいるのは心強いのですね。4区にシード権が絶望的な位置でタスキ渡しとならなければシードは十分にいけると思うのですが。9区に廣川を残せるくらい往路も好調の選手が起用されていると信じ、思い切ってシード予想としてみます。
中央学院大学:
1区潰滝でまずはシード争いの大学を突き放したいところですねー。海老澤剛の2区も楽しみです。往路は5区及川前提ですが、主力をつぎ込んできており、いい位置で終えることが出来そうですね。復路は木部、芝山、山田といった4年生の出来次第かなあ。シード争いに絡んでくることは間違いないでしょうが、潰滝が箱根でそこまで結果を残せていないことや及川の5区もやはり前回の失敗が気になっていること・・・そして、復路の繫ぎ区間が苦しそうなこともあって、シード権は厳しいのかなと思っちゃいました。
上武大学:
1,3区に1年生という思い切った起用をしてきました。ただ、二人ともまだ安定感に乏しく、期待よりも不安のほうが大きいです。4年生で実績のある倉田、大西、松元も起用される場所が難しいですし、ベストオーダーが組めていないのでは?と思えてしまいます。3区終了時に前回のようなシード圏内にいられる可能性は低く、4区以降は前回よりも遥かに選手が揃っていますが、シード圏内に入っていくほどの戦力は無いと思うので・・・初のシード権獲得は難しそうかなあ?
中央大学:
徳永が補欠にいながら、1~3区に主力が起用されているのがどうしても気になるんですよね。徳永が主要区間のリザーブを兼ねつつ、9区に起用されるのであれば8区永井、9区徳永、10区多田はシード争い校の中でもNo.1と言える戦力を揃えることになります。ただ、それはさすがに復路偏重な気もするんですよねー。当日変更次第で大きく展開は変わりそうですね。ただ、1,3,5区には正直不安が残りますし、前回と違って復路はもっと勝負出来るでしょうが、シード権はちょっと厳しいのかなあと思ってしまいます。
順天堂大学:
西郷が5区に間に合わず、松枝起用というちょっとびっくりなオーダーとなった順天堂、恐らく2,3区に入るであろう優樹、田中は楽しみですし、復路もシード争い校の中では上位にきそうです。9区和樹、10区聞谷は強力ですしね。前回のように4~6区が揃って下位に沈むということは無いでしょうし、前回よりは遥かに勝負出来そうなチーム状況ではあります。ただ、1区花澤と5区松枝がやっぱり不安かなあ・・・花澤は箱根予選、全日本ともに結果を残せておらず、松枝は箱根予選会時点では故障気味で全日本は回避ですからね。ちょっとシードは厳しそうかなあ。
城西大学:
2区紘太の走りは非常に楽しみで、伸びてきている松村陣の1区もある程度は戦えそうかなあ?5区菊地も今年度の勢いを見る限り、心配は無さそう。往路の3,4区を当日変更するかそのままかでガラッと変わってきそうですね。高橋も山本もポテンシャルは高いと思うのですが、怪我がちだったり撃沈することも多く不安定ですからね。かといって、そこに寺田や横田といった主力の4年生を起用してしまうと、復路の選手層が薄くなってしまいます。前回のように1区で終戦し下位に低迷ということは無いと思いますが、シードを狙うとなると、実績のある選手が少なすぎますかねー。箱根予選会でも全日本でも下位に沈んでいますし。。。
創価大学:
1区山口は区間上位できてもおかしくない選手ですね。往路に箱根予選上位5人をそのままつぎ込んできており、最下位通過のチームからすればセオリー通りかなと思います。ただ、2区以降は順位を上げることは厳しいでしょう。強いていえば、5区セルナルドが山に適性があれば・・・といったところかなあ。現実的な目標は最下位回避、繰り上げ回避かなあ。最下位回避はともかく、繰り上げ回避は復路に強力な戦力を有する優勝候補たちを見る限り、極めて難しそうですが。。。
というわけで、シード権獲得の予想としては、東洋、駒澤、早稲田、青山学院、明治、帝京、大東、國學院、東海、山梨学院と予想してみます。まあ、まず当たらないと思います。。。箱根予選トップ通過の神奈川も誰も不調者・故障者がいなければシードは獲得出来ると思っていますし。下位通過では中央が面白そうかな。不確定要素は多いですが、箱根予選よりも遥かに戦力はアップしていますし、またシード権を確実に確保する中央に戻って欲しいという思いも込めて・・・今回は前回以上にシード権争いに絡む大学が増えてきそうですし、最後まで分からない熱いレースを期待したいです!!