91回箱根駅伝 駒澤大学 ~区間配置予想&戦力分析~

残るは2校、完全ランダムな順番だったのに奇しくも前回の1,2位が最後に・・・前回の箱根では出雲・全日本を圧勝し3冠を狙ったにも関わらず、箱根では東洋の後塵を拝して2位、再度3冠に挑戦した今年度は出雲がまさかの中止も全日本では1区からトップを譲らない完全優勝を果たし、7年ぶりの箱根優勝に向けて視界良好な駒澤大学について区間配置予想及び戦力分析を行っていきます。エントリーメンバー箱根成績(直近10年)はこのようになっております。

 

 

4年:村山 謙太中村 匠吾西澤 佳洋大谷 卓也黒川 翔矢小根山 泰正猪浦 舜

3年:二岡 康平馬場 翔大其田 健也小山 裕太

2年:中谷 圭佑西山 雄介大塚 祥平

1年:高本 真樹工藤 有生

 

 

エントリーはほぼ完璧と言っていいでしょう。全日本を走った選手、上尾ハーフを走った準主力の選手たちも漏れなくエントリーされています。全日本エントリーメンバーでは唯一井上が外れ、小山がエントリーされていますが、恐らくはチーム16番手の争いだったと思われますし、大勢にそこまで影響は無さそう。優勝候補筆頭であり、来年度は村山・中村ら力のある4年生が卒業するだけに、何としても今回は優勝したいであろう駒澤の区間配置予想は以下のとおりです。

 

 

中村-村山-中谷-黒川-馬場

西澤-工藤-大塚-西山-其田

 

 

まずは1~3区をどうするかですが・・・工藤が単独走が得意ではなく、1区候補の1人という話を監督もしていましたが、来年度ならいざ知らず、中村・村山・中谷と1区を安心して任せられる選手が3人いるチーム状況でわざわざルーキーの工藤を起用するのはさすがにハイリスク過ぎるでしょう。今回もハイペースになる可能性は高いですし・・・なので、前回経験している中村が無難かなと思います。全日本は7割の状態で4区区間賞、そこから順調に練習も積めて調子が上がっているようですし、前回は1週間前に故障をしていてあの走りですからね。。。走るのであればもちろん区間賞候補の1人ですし、他の優勝候補との差を広げたいところでしょう。

 

 

2区は村山、監督や本人のコメントを見ても、2区をもう一度走らせる可能性が高いのかなと思いました。前回は痙攣してしまいましたが、今年度はその対策もしっかりとやってきたということですし・・・駒澤は宇賀地・窪田など大学を代表するエース級が2区を走りながらも、他の大会ほど結果を残すことが出来ず、駒大記録もギリギリ67分台という状況です。村澤以来となる66分台の走りを見せてほしいと思いますが果たして。。。

 

 

3区は中谷、本人も走りたい区間は2区だけど、今回は強い4年生がいるということで往路の主要区間を走れればという話をしていましたし、2区はハーフでの実績がやや物足りない分、権太坂にラストの上りとスタミナが必要な2区はちょっと不安・・・1区は高校時代に何度も経験していますが、都大路ではあちこち移動する落ち着かない走りでしたし、都道府県対抗では区間賞を獲得していますが、ずっと引っ張っているんですよねー。他の1区候補との戦力差があまりないことから、ペースメーカーにされるリスクも高いですし、スピードランナーが走ることの多い3区が妥当かと思いました。

 

 

4区は黒川、工藤という意見も多いですし、黒川は10区を希望していることも承知ではありますが・・・まず、黒川は今年度ハーフ路線で距離対応に力を入れていたとはいえ、3年時でもまだ後半に垂れやすいという話を監督もしていました。となると、23km区間である10区はちょっと気になるところです。その一方で、全日本では7区でダントツの区間賞を獲得していますし、最短区間の4区で区間賞を狙ってもらった方が良いのかなと思いました。5区は馬場、これはもう鉄板でしょう。前回は区間3位の走りで80分きりを達成、今年度は5000m13分台のスピードを身につけ、ハーフでも62分台をマーク、出雲・全日本共にアンカーを任されるなど監督の信頼も絶大です。前回以上の順位・タイムが期待出来るのではないでしょうか?

 

 

6区は 西澤、これも鉄板ですね。山に好走した経験者が揃っているのが駒澤の強みです。今年は5000m13分台、1万m28分台、ハーフ62分台と3部門全てでベストを更新、飛躍の1年となりました。昨年度よりも大幅に走力がアップしているようですし、58分台は十分に狙えるのではないでしょうか?7区に工藤、全日本で5区2位、上尾ハーフで日本ジュニア歴代3位となる62分18秒を叩き出すなど、補欠だった高校時代からは想像もつかない活躍を見せました。監督も1区候補として名前を挙げるほどに信頼感を増しているようですし、主要区間への起用も考えられますが、幸い今年度は力のある選手が揃っていますし、上尾ハーフで終盤までハイペースに付いていった走りを見ると距離への不安も無さそう。ならば、近年重要度を増している一方、かつては高林、撹上、窪田、西山など有力ルーキーを起用している7区を走ってもらうのが良さそうかなと思いました。工藤を繫ぎ区間に起用出来るのが、今年度の駒澤の強さだと思います。

 

 

8区は大塚、大谷、猪浦といった4年生の起用も十分に考えられるのですが、二人とも1度も3大駅伝を走っていません。そして、駒澤の4年生が3大駅伝のおいて最後の箱根だけを走るというのは、過去10年を見渡してもエース格の安西を故障で欠くなど非常事態だった宇賀地世代が1年時の10区治郎丸だけなんですよねー。4年生に走ってもらいたいという気持ちもありますが、前回8区経験者であり上尾ハーフで62分32秒の好タイムをマークした大塚に前回のリベンジを託すのが良いのではないかなあ。

 

 

9区は西山、1~3区に主力を注ぎ込むと復路が薄くなるのは否めませんが、それでも1年時から3大駅伝フル出場を続けている西山を9区に残せるのは大きいですよね。全日本では6区2位と区間賞こそ逃しましたが、力強い走りを見せてくれました。中谷が3本柱の1人として大きく成長し、注目を浴びていて悔しい思いもあるでしょうし、西山も来年度はダブルエースとして活躍してほしいという期待も込めて、駒澤が重視している復路のエース区間を予想しました。10区は其田、全日本は外されて悔しい思いをしましたが、前回10区2位の好走をしており、ハーフで安定した結果を残してきた2年目から、今年度は5000mで高校ベストをついに更新、1万mでも28分台目前と短い距離でもベストを更新してきました。タイムだけではなく、関東インカレ・全カレと勝負レースでも結果を残しているのも評価が高いです。前回は悔しい2位でのゴールでしたが、今回は歓喜にフィニシュテープを切ってくれればと思います。

 

 

箱根で優勝するには、往路序盤を任せられるエース力、5,6区を任せられる山対策、復路を安心して任せられる選手層の3つが必要かと思いますが、今年度の駒澤はその3つが揃う一方、他の優勝候補は3つ満たしているところは無さそうです。過去6年はいずれも優勝候補として名前が挙がってはきましたが、今回ほど大本命として箱根に臨むことは無かったですし、他大との戦力差を見ても優勝した2008年と同じかそれ以上優位な立場にいると思います。前回は箱根は厳しいと思っていた私ですが、今回はさすがに優勝するだけの戦力が揃っていますし、優勝しなければいけない大会かなと思っています。

 

 

1万mで28分台または62分台を出している選手は4年生で6人、3年生で2人、2年生で3人、1年生で1人の合計12人にも上り、ここに其田が加わることになります。箱根に向けて本来であれば主力とも言えるタイムを持っている選手が2,3人外れる選手層は箱根で勝てなかったここ6年で無かったものでした。監督も駒澤の歴代最強チームと比べても遜色ないほど強いチームだと語っていますし、今回の箱根には本当に自信を持っているように思えました。 普通に走れば勝てるチームだとは思いますが、優勝候補筆頭が前評判通りに勝てないのもまた箱根の怖さです。大本命というプレッシャーをはねのけ、見事に7年ぶりの栄冠を手にすることが出来るのか?大いに期待したいところです!!

 

 

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