91回箱根駅伝 明治大学の優位/不安要素

続いては、前回の箱根は4区まで好走するも、5区19位、10区22位と往路・復路ともにラストの区間でのブレーキが響き、6位に終わった明治大学の優位/不安な点を考察していきます。・・・過去5年の箱根成績はこのようになっております。もう何度も書いていますが、明治にとって今年度は最強世代が最終学年を迎える勝負の年です。前回の箱根経験者を見ても、文元、大六野、八木沢、松井、有村、前野と6人もいますからね。さらに、1万mで持ちタイムチームトップの山田速がいるという豪華な布陣です。3年生も木村、横手が計算出来る選手へと成長するなど、悲願の箱根制覇に向けて選手は揃ってきました。

 

 

明治の不安要素として最も大きいのは山ですねー。前回5区を走った横手は区間19位に沈み、今年度の平地での活躍ぶりを考えても、再度5区に起用される可能性は低いでしょう。箱根に復帰して9度出場していますが、大江がいた3年間を除くと、6回中5回が区間16位以下となっており、5区を苦手としているんですよねー。今年度は28分台ランナーとなった山田稜の可能性が高いのかなあ?全日本や学連記録会での走りを見る限り、走力は問題無さそうなレベルまで上がってきたので、後は山への適性がどのくらいあるかですかね。もちろん、他の選手を起用することも十分に考えられますが・・・優勝を狙うのであれば悪くても一桁、出来れば5位以内には入ってきたいところです。

 

 

一方の6区は4年連続で6区を走り、3,4年時はいずれも58分10秒台で走っている廣瀬が卒業しました。監督は今回60~60分半くらいを考えているということでしたが、それでは前回好走した駒澤の西澤、早稲田の三浦あたりに大きくやられてしまう恐れもありますよね・・・やはり6区も区間5位くらいで走れる選手を用意したいところなのですが・・・平地区間では十分に優勝候補とも渡り合えると思うので、5,6区をどうするかが大きなカギを握りそうです。

 

 

もう一つの不安要素は怪我人ですねー。全日本に臨んだ文元も万全ではなかったですし、八木沢、前野といった前回の箱根経験者は未だに3大駅伝にエントリーされ出来ていません。特に八木沢は前回の箱根で3区2位と好走していますし、優勝を狙うには欠かせない選手ですよね。今夏は非常に故障者が多かった明治ですが、果たして箱根にベストメンバーで臨むことが出来るのか?臨めれば10区間全てにおいて穴の無い布陣を組むことが出来そうなのですが・・・

 

 

優位な点はいくつもありますが、まずは大六野が絶対的なエースへと成長を遂げたことでしょうか。全日本での8区区間賞の走りは圧巻でした。鎧坂卒業以降、エース不足に悩まされてきた明治ですが、今の大六野ならば他大のエースクラスとも十分に渡り合えると思います。3年の木村、横手も全日本での走りはエース格と呼ぶに相応しい見事な走りでしたし、主要区間で上位で走れそうな選手が何人も出てきたというのは優勝を狙う上にとって大きな戦力となりそうです。

 

 

エース格だけではなく、選手層の厚みも増してきました。28分台は全大学中最多の9人を数えます。9人全員が3,4年生というのがちょっと来年度以降不安なところでもありますが、持ちタイムだけを見ても選手が揃っていることが伺えます。3,4年生で10人力のある選手が組める大学というのはちょっと他には見当たりませんからねえ。下級生からも2年の藪下、江頭賢が伸びてきており、1年でも皆浦が結果を残していますね。16人という括りでの選手層では他の優勝候補にやや劣るかもしれませんが、10人で見れば全大学でもトップクラスの選手層と言えるのではないでしょうか。3大駅伝の経験者も11人と多いですし、経験も含めて選手層が厚いと言えそうです。

 

 

他に不安要素としては、9,10区を苦手としていることですかねー。ここ10年を見ても、ともに区間一桁で走ったのは、3年前に細川勇が9区8位、鎧坂が10区4位で走り3位となった時だけです。過去2年を見ると、2年前が9区18位、10区17位、前回が9区14位、10区22位とともに苦しい走りになっており、順位も落としてしまっています。優勝するような大学は最後の2区間をきっちりとまとめてきますし、今の箱根で優勝するには全区間でしっかりと走ることが求められますからね。暑さもや風も敵になりやすい区間なだけに、しっかりと選手を見極めて起用して欲しいところです。

 

 

箱根エントリー16人予想

 

4年:大六野、文元、松井、有村、八木沢、山田速、前野

3年:横手、木村、山田稜、牟田、江頭祐

2年:江頭賢、藪下、吉田

1年:皆浦

 

 

明治のチーム状況を考えれば上級生、特に4年生が多くなるのも必然ですよね。4年生は前回の箱根経験者6人に全日本で6区を走った山田稜の7人としました。故障に苦しんでいる八木沢、前野が気になるところですが、16人には少なくとも入ってくるのではないかなあと?八木沢は1,2年時も駅伝シーズン故障で苦しみながら、箱根には合わせてきてくれたのでそれを信じて・・・3年生は全日本経験者の横手、木村、山田稜の3人は当然として、ハーフで63分6秒を出した牟田、1万mで29分16秒をマークした江頭祐の5人としました。江頭祐は16番手を争う選手かなあと思っています。牟田は是非とも10人に入ってきて欲しい選手ですね。2年は上尾ハーフで63分43秒をマークした江頭賢に今シーズン成長株の藪下、前回1年で唯一16人に選ばれた吉田の3人にしました。下級生からは走ったとしても1人かなあと思っています・・・1年は選ばれたとしても監督も名前を挙げている皆浦くらいかなあと・・・渡邉は5000mは好走していますが、1万mやハーフを見る限りまだ箱根は厳しそうかなと。。。

 

 

優勝争いに絡むだけの戦力は十分に揃っていますし、山次第では優勝してもおかしくはないですね。全日本では1区17位と大きく出遅れながらもそこからグイグイと追い上げ、アンカー勝負も制して2位に入ってきており、最も勢いのある大学の1つです。箱根ではなかなか噛み合わずに優勝争いに絡むことは出来ていませんでしたが、来年度力のある1年生が何人も入るとは言っても、現4年生と単純に比べればチーム力が大きく劣るのは否めないですし、何とか戦力が揃っている今年度に戦後初となる箱根優勝を果たしてほしいものです!!

 

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