91回箱根駅伝 上武大学の優位/不安要素

続いては前回の箱根では3本柱を3区までに注ぎ込み、3区終了時点では9位とシード圏内につけましたが、4区以降は一度も順位を上げることは出来ず、20位となった上武大学の優位/不安な点を考察していきます。・・・過去5年の箱根成績はこのようになっております。4区以降は最高区間順位が16位と非常に苦しいレースとなってしまいました。昨年度は3本柱とそれ以外の選手との差があまりにも大きすぎましたねえ。。。

 

 

しかし今年度の上武大はむしろ選手層の厚さが優位な要素の1つとなってきたのでは無いでしょうか?箱根予選会では10人通過が全大学中トップ、1位~10位のタイム差がわずかに32秒しかないというとんでもない安定感でした。3年生から三好、田林、山岸、石黒といった選手たちが台頭してきて他、2年も森田、志塚、上田あたりが元気で河崎も一気にタイムを伸ばしてきました。ルーキーも井上、坂本が全日本予選から活躍をしていますし、1年前からは信じられないほど多くの選手が台頭してきており、8~12番目の選手は誰を選んでもそれほど変わらないのでは?というくらいになってきました。前回の箱根における最大の弱点は解消されていると思います。

 

 

一方、前回は機能したエースが今年度はピリッとしません。本来であれば、倉田・佐藤のダブルエースがチームを引っ張っていって欲しいところですが、二人とも好走したのは全日本予選くらいで、箱根予選会ではまさかのチーム内9,10位フィニッシュ、全日本もともに区間二桁という結果に終わっています。故障があって練習がしっかり詰めていないという話もありますが、箱根予選では集団走で上手くいっても、箱根では主要区間で他大と勝負出来るエースの存在が不可欠です。序盤から出遅れてしまうと、そのままズルズルと下位を走り続けるというのは良くあることですしね。何とか、二人には万全の状態で箱根に臨んで欲しいです。

 

 

安定感の無さも不安要素の一つかと思います。特にルーキーの二人は井上が箱根予選で大撃沈→全日本は区間一桁、坂本が箱根予選で65位となかなかの走り→全日本では区間20位の大撃沈というように良い時と悪い時の差がはっきりしているんですよねー。ルーキーだけではなく、2年生以上でも箱根予選会で好走した選手が全日本には出られなかったり、出ても凡走しまったりと続けて結果を残せている選手が非常に少ないのが気がかりです。駅伝では安定感のある選手というのが監督も計算しやすいですし、使い勝手も良いですからね。一気に伸びてきた選手が多いですし、これから徐々に解消されてくるとは思いますが・・・

 

 

ずっと苦しみ続けている山も不安です。前回は5区20位、6区17位とここで大きく遅れてしまいました。過去5年を見てみても、区間1桁で走ったのは5年前に5区を走った福山真魚だけで他はいずれも区間13位以下に沈んでいます。箱根でシードを狙うとなると、5,6区を一桁で走れるような選手が出てこないと厳しいでしょうねえ。特に近年は5区の重要度がより一層増していますし、適性も走力もある選手が出てきてくるようだと面白いのですが。

 

 

1万mの持ちタイムはいつも最下位付近で現時点でもブービーと厳しい位置にいますが、ハーフでは箱根出場校の中で15位とまずまずの位置につけています。1万mの持ちタイムはそれほど良くは無くても、ハーフへの距離に対応出来ている選手が多いというのは優位とまでは言えませんが、箱根に向けて期待が出来るデータではないでしょうか?箱根予選会で好走した選手が軒並み上位に入ってきているという事情はありますが、10番手で64分21秒という持ちタイムですからねー。13番手でも64分31秒となっています。後は、箱根予選会だけではなく、箱根でも持ちタイム通りの走りを見せてくれれば・・・

 

 

箱根エントリー16人予想

 

4年:倉田、佐藤、松元、大西、佐々木、根岸

3年:三好、山岸、田林、石黒

2年:森田、志塚、上田、河崎

1年:井上、坂本

 

 

全日本にエントリーされた13人は今年度の実績を見ても故障が無い限りエントリーされるのではないでしょうか?4年ではダブルエースの倉田、佐藤に箱根予選でしっかりと走った松元、大西、3年では箱根予選を走った三好、山岸、田林に上尾ハーフで64分30秒を出した石黒、2年は箱根予選を好走した志塚、森田、上田、1年は期待のダブルルーキーである井上、坂本で13人です。残る3人は迷いましたが、上尾ハーフで64分27秒と好走した河崎は有力で、残りは主将の佐々木、前回箱根8区を走った根岸としましたが、仮に16人に入れたとしても箱根に出場する可能性は低いかもしれません。

 

 

昨年度よりも遥かに選手は揃っている一方、エース力では劣ってるのがどう影響するかですねえ。印象としては前回は区間16~20位で走る選手が多かったのが、今年度は区間11~15位くらいで走れそうな選手が多いという感じです。繫ぎ区間ではあっても、区間1桁で走れそうな選手はちょっと少なめかなあと・・・それだけに、エースが結果を残してくれないと厳しいかと。箱根予選では初出場から連続して突破し続けていますが、箱根では未だにシード権争いに絡めていませんからねー。シード権が取れるに越したことは無いですが、まずは何とか復路でもシード権争いを出来るような走りを見せて欲しいです!!

 

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