91回箱根駅伝 東洋大学の優位/不安要素
続いては、圧倒的な戦力で3冠を目指した昨年度は出雲・全日本では奮わずに2位に終わったものの、箱根ではその力を存分に発揮し、見事に2年ぶり4度目の優勝を果たした東洋大学の優位/不安な点を考察していきます。・・・過去5年の箱根成績はこのようになっております。
東洋の最大の不安要素はやはり山対策ですかねー。前回経験者の啓太、日下はともに卒業してしまいましたし、前回山候補だった成瀬は今年度ほとんどレースに出ておらず、目立った結果を残せていません。さすがにこの状況で5区起用は可能性が低い気もするのですが、となると誰が代わりに走るのか・・・距離延長後はエースしか山で結果を残せていないだけに、今度は勇馬を5区に起用?なんてこともあるのでしょうか?非常に注目かつ心配な区間ですね。6区はある程度まとめてくれる選手を用意してくるとは思いますが・・・
また、昨年度よりも選手層が薄いのも不安要素の一つです。設楽世代はエースの設楽兄弟の穴も大きいですが、他にも大津、日下、延藤など有力選手が揃っており、彼らがいなくなることによる選手層の低下も大きな問題になっています。それが、全日本予選で見せた区間3位以内が1区間しか無いというのにも繋がっているのかなあと。ここ数年の東洋はエース区間、繫ぎ区間を問わず区間3位以内で当たり前のように走っていましたからね。もちろん、他大と比べれば選手層は十分に厚いのですが、優勝を狙うとなると、やはりつなぎ区間の選手が例年よりも劣るかなという印象です。
後は、エース力もちょっと気になるところですね。勇馬が大学を代表する選手の1人であることは間違いないと思うのですが、続く選手が弾馬、田口、高久ともにちょっと物足りないかなあと・・・他の優勝候補と言われる大学の2番手と比べるとなかなか実績を残せずにいますね。前回の箱根では3人ともに素晴らしい走りを見せましたが、今年度の実績を見ていると、前年度のような走りを再度主要区間で見せられるのか?というのはちょっと不安になってしまいます。選手層同様、レベルは高いのですが他の優勝候補と比べると・・・という感じですね。
逆に優位な点としては、何といっても箱根へのピーキングの上手さでしょう。ここ数年で失敗したと思えるのは日体大が優勝した時くらいで、他の大会ではどの選手も完璧と言っていい走りを見せています。特に88回(柏原4年時)と90回(設楽4年時)の走りは本当に凄まじいの一言でした。箱根の歴代でもNo.1,2をこの2チームが占めているでしょう。箱根への調整力が東洋にとって他の優勝候補に対し、最も優位な点だと思っています。
トラックシーズンはあまり勢いが無かったですが、上尾ハーフでの好走連発も追い風ですね。持ちタイムトップ10のうち7人が自己ベストというのは他大を見ても抜けていますし、ハーフの距離対応が問題無いことを証明し、チームにも勢いをもたらすことでしょう。弾馬といった主力や櫻岡など中堅どころ、そして長谷川、小早川といった10人に入るのは厳しいのではないか?といった選手まで軒並み63分台の好記録を連発していますし、箱根に向けて楽しみになってきました。
箱根エントリー16人予想
4年:田口、高久、今井、淀川、名倉
3年:勇馬、渡邉、上村、寺内
2年:弾馬、櫻岡、山本、口町、成瀬
1年:小早川、竹下
例年に比べると16人は比較的選びやすかったかなあ?4年は前回優勝メンバーの田口、高久、今井に学連記録会で復活した淀川、全日本経験者の名倉としました。3年は箱根経験者の勇馬、上村に上尾ハーフで好走した渡邉、寺内かなあ。2年は箱根経験者の弾馬に全日本に出場した櫻岡、出雲出場予定だった口町、3大駅伝にも度々エントリーされている山本、そして5区候補の成瀬としました。成瀬は正直微妙かなあとも思うのですが、箱根5区1本に賭けている可能性もあるかなと・・・1年は出雲出場余地だった竹下に上尾ハーフで好走した小早川としました。他の1年生も学連記録会を走っていましたが、ちょっとまだ16人に入ってくるのは厳しそうかなと。
昨年度に比べると見劣りするのはもちろん否めませんが、なんだかんだで過去に実績のある選手、上尾ハーフで好走した選手を揃えることは出来るんですよねー。主要区間も前回の箱根経験者で揃えることが出来ますし、初の箱根路となる選手が何人も出てきますが、そこは得意の調整力で例年と変わらない好走を見せてくれればと思います。今年の評価は4強の一角ではあるけれど、その中では最も下ではないか?というのが多いように思えます。とはいえ、前年度も駒澤有利の下馬評の中を圧勝しましたし、箱根ではやっぱり東洋が強いというところも今年度も見せて欲しいです!!
明日、陸マガ増刊号が発売されますねー。お昼休みに本屋に行ってゲットしたら、まずは高校生の進路情報を確認かなあ・・・家に返ってから、じっくりと読まなければ♪前回はボリュームの差こそあれど、全大学の紹介記事が載っているのが嬉しかったですね。都大路、箱根に向けて楽しみが増えそうです。
ディスカッション
コメント一覧
私も16名は、大体一緒かな。
個人的には、入学時から登りが得意と公言していた
五郎谷君の山登りが見たいので、彼にはメンバーに
入ってほしいのですが。
なんだかんだで、ラストイヤーになっちゃいましたし。
先日、夢を見ました。
相手は、まったくわからないのですが、8区で
高久君が駒大さんを抜いてトップにたち
9区上村君がトップを守り、10区渡邊君が
スタートしたところで、目が覚めました。
リードを守れたのだろうか?
まぁ、今年は駒大さんに敵いそうもありませんが。
五郎谷はずっと期待されてはいますが、
トラックでもハーフでも結果を残せていないので、正直厳しいかなあと・・・
箱根では力を発揮できないことも多い駒澤と違い、
東洋の箱根へのピーキング力は全大学中トップだと思いますし、
やはり箱根での東洋は強いと思いますけどねー。
東洋大学が嫌いみたいですね!
私が思う東洋大学の不安要素を書いただけですよ。
ここ数年があまりにも強かっただけに、
比較対象が他のどの大学よりも高いかもしれませんが。