2014年 学連記録会観戦記 ~井上が28分19秒、藤川が青学記録を再度更新!!

本日、学連記録会が行われ、私も観戦してきました。と言っても、大したカメラも保有していないので、写真などは無いですが・・・9組までは非常に暑かったこともあり、なかなか好タイムは出ませんでしたが、気温が下がった10組以降は好記録が連発、特に有力選手が集まった12組は圧巻でしたね。それでは、私が観戦した8組以降を振り返ってみたいと思います。

 

 

8組

気温が20度近くあったこともあり、序盤こそ3分を切るペースで進みますが、すぐに3分オーバーとなってしまい、その後もなかなか3分を切ることは出来ませんでした。そんな中、途中から抜けだした管(城西)の走りは良かったですねー。最後までペースダウンすることなく走りきり、ベストを12秒更新する30分12秒で走っています。2位の石田(大東大)は惜しくもベストに届かなかったもののセカンドベストをマーク、箱根のメンバー争いに絡んできそうです。個人的に期待していた順大の村島は特に見せ場もなく30分57秒と微妙なほろ苦い初1万m完走(前回の記録会は1周足りず・・・)となりました。最も心配なのが帝京の熊崎、最初は先頭を引っ張っていたのですが、途中から遅れると、そのままペースが全くあがらず、棄権してしまいました。箱根に問題なければ良いのですが。。。

 

9組

序盤は東農大勢が先頭集団を引っ張る形で走っていましたが、徐々に遅れて行ってしまい、途中からは拓大の尾上が引っ張る展開に・・・この組もまだまだ暑かったですね。。。選手も、暑さのせいでラストの切り替えが出来なかったと語ってました。そんな中トップで今回の記録会初の30分切りとなったのが山梨学院の蔵田、ベストには及びませんでしたが組トップで走り抜けました。3位に入った城西の佐藤は自己ベストを26秒も更新する30分7秒で走り、先日の5000mに続いてベストを更新しました。ちょっと心配だったのが上武の三好、序盤は先頭を引っ張るなど積極的な走りを見せましたが、一度遅れるとそのままズルズルと下がってしまい、ペースを挙げることが出来ませんでした。箱根予選も155位に終わっていますし、ちょっと上半期の勢いがないのが気になります。

 

10組

序盤は上武の井上や青学の松島が引っ張る展開、気温が低くなったこともあって3分を切るペースで推移していきます。 そこから抜けだしたのが坂本、青学の田村と城西の寺田が追っていきます。一時は坂本が後続を引き離しましたが、寺田が追いつき、坂本の後ろでぴったりマーク、終盤にペースアップで抜け出し、29分28秒とベストには及びませんでしたが、力強い走りを見せました。坂本も全日本での撃沈は心配しましたが、今日は良いレースを見せてくれて安心しました。井上も途中で遅れたものの粘って3位に入り、上武のルーキーが揃って結果を残しました。城西の室井も29分51秒でベストを8秒更新しています。

 

ちょっと気になったのは5,6位に入った順大の二人、途中で集団を引っ張るなど積極的な走りを見せましたが、途中からずるずると離されてしまい、ともに29分50秒台だったのは物足りなかったかな・・・一番心配なのは大東大の植木、序盤、ただ一人集団から遅れると、そのままどんどん離されてしまい、完走者中最下位に沈んでいます。全日本もアンカーで撃沈していますし、箱根に向けて調子が上がらないのが気がかりです。

 

11組

序盤は順天堂の松枝、中央学院の海老澤剛が引っ張る展開でハイペースで進んでいきます。ただ、松枝は途中から一気に遅れてしまいましたね・・・やはり、故障明けでは厳しかったか?見事な走りを見せたのが山梨学院の上村、終盤見事なラストスパートを決めて28分59秒と28分台に突入してきました。前回の全日本は何だったんだろう?というくらい力強い走りでした。東洋の淀川は先頭集団を引っ張ることはありませんでしたが、常に先頭の後ろ付近でレースを進め、29分4秒と2秒弱ですがベストを更新、箱根に向けて頼もしい選手が戻ってきました。中央の藤井も好位置でレースを進め、29分8秒とベストを16秒縮めてきました。 ルーキーでは青学の下田が2連続で29分10秒台をマークしてのベスト更新と勢いがありますね。山梨学院の市谷も積極的な走りを見せて29分15秒と好タイムを出しています。

 

12組

最速のタイム設定だった12組、有力選手かつハイペースで引っ張ることの出来る選手が揃ったこともあり、予想通りのハイペースとなりました。先頭集団を引っ張っていたのは青学の藤川、久保田に中央学院の潰滝の3人でしたねー。この3人が代わる代わる引っ張ってハイペースを維持していきました。このハイペースに付いていった山梨学院の井上は当然としても、大東大の大隅や城西の松村陣が粘り強く付いていったのにはびっくりしました。5人の集団になるまで先頭に居続けた大隅が28分52秒、6人までいた松村陣が29分3秒とそれぞれ好タイムをマークしています。

 

4人になった集団からは潰滝が遅れ、久保田も遅れて藤川と井上の勝負に。特にラスト1周、最後のホームストレート100mでのスパート合戦は圧巻でしたね。あれだけのハイペースで走ってきてまだこれだけ力が残っているのかという・・・ラストで競り勝った井上が28分19秒のベスト、山梨学院における日本人歴代最高タイム を叩きだすと、藤川も28分20秒で今年一色に奪われた青学最高タイム保持者の座を奪い返しました。久保田も28分30秒とベストを1分以上更新する走りで完全復活をアピールしました。潰滝も28分36秒で2秒ですがベストを更新、集団から遅れても粘った順大の田中も29分6秒でベストをマークしており、上位陣にとっては収穫の多いレースになったのでは?

 

逆に心配だったのが青学の秋山と東海の宮上です。秋山は序盤に集団から遅れると一気に差をつけられ、その後も全くペースが上がらずに周回遅れに・・・結局途中棄権してしまいました。東海の宮上も早い段階で遅れると、一向にペースが上がらず、あっという間に周回遅れにされていました。今年度好調だった秋山や箱根5区候補の宮上のこの結果は各々のチームにとってちょっと不安になる結果ですね・・・

 

13組

山田速人がずっと先頭集団を引っ張り、28分台を狙えるペースで進めていくと、そのペースについてけたのは明治勢のみ、山田稜、江頭祐、江頭賢と苗字の同じ2ペアが先頭集団を構成していました。途中先頭集団を引っ張っていた藪下は一気に遅れてしまったのが残念でしたが・・・ その後、江頭賢が遅れ、江頭祐が遅れ、勝負はダブル山田対決に・・・最後の最後までどちらが勝つか分からない勝負でしたが、山田稜がわずか0.2秒上回り、28分56秒のベストをマーク、山田速も28分57秒でセカンドベストをマークしています。ずっと引っ張り続けて28分台を出した山田速の強さを感じました。

 

江頭祐が29分16秒、江頭賢も29分25秒でともにベストを更新しました。明治勢が大盛況の組でしたね。ただ、個人的にあまり知らなかった青学の伊藤や東洋の野村がともに先頭集団に粘り強く付いて行き、29分30秒前後の好タイムを見せたのはさすがというべきか・・・個人的に期待していた東洋の高森は序盤から出遅れると、なかなかペースが上がらずに30分28秒と苦しい走りになってしまいました。

 

14組

序盤は明治の皆浦が引っ張る展開、あまりペースは上がらずにレースは進んでいきます。そこでペースを上げたのが中央の鈴木、一気に後続を引き離しにかかります。それを追ったのが順大の栃木、この二人の差は最初に開いた後はなかなか開かないんですよねー。序盤はまずまずのペースだったのですが、後半は先頭の鈴木でさえ3分ペースに落ちてしまい、29分39秒でしたが、それでも50秒ベストを更新していますからねー。栃木も19秒ほどベストを縮めており、二人ともいい走りを見せてくれました。皆浦もルーキーらしからぬ積極的な走りが光りました。都大路優勝メンバーである山梨学院の矢ノ倉は序盤から遅れるとペースが上がりませんでした。ようやくルーキーが記録会に出てはきましたが、箱根で即戦力となりそうなのは市谷と河村が入るかくらいかなあ・・・?

 

15組

序盤は山梨学院の田代が引っ張りました。上尾ハーフでタイムはまだまだですが復帰し、10000mも楽しみにしていたのですが、集団のペースが一気に上がって山梨学院の谷原、国士舘の餅崎、帝京の阿南、亜細亜の加藤が抜けだすと、その後は第2集団にも残れずにズルズルと落ちていってしまいました。ちょっと、今の回復具合だと箱根を走るのは難しそうな気が・・・逆に谷原はずっと先頭集団を引っ張り続けており、終盤は国士舘の餅崎に離されこそしましたが29分39秒でベストを1秒ながら更新したのは評価出来ますねー。

 

もちろん、ロングスパートで29分25秒のベストをマークした国士舘の餅崎も見事でした。他の国士舘勢が軒並み崩れていただけに、餅崎の好走が光りました。第2集団をともに引っ張った山梨学院の上田や順大の西澤、帝京の阿南が29分40秒台とまずまずのタイムをマーク。特に阿南は先頭集団から遅れて第二集団に吸収された時は厳しいかと思いましたが、よく粘りました。

 

16組

実は唯一の駒澤勢で出場予定だった川戸がまさかのDNSであり、さらにあまりの寒さに最終組は序盤しか見ずに競技場を後にしてしまいました。。。上尾ハーフで63分台の好タイムをマークした帝京の内田が貫禄の組トップで29分49秒をマークしました。山中、加藤と帝京勢がトップ3を独占したんですね。帝京は棄権や撃沈する主力選手が多くて心配していましたが、最後はきっちりと結果を残しました。箱根16人に絡んできそうな城西の西岡、山本、舟生が30分~30分15秒以内でまとめていますし、まずまずかなあ?

 

 

箱根に向けて、各大学の仕上がり具合が見えてきましたねー(優勝候補は青学くらいしか主力が出ていませんが・・・)箱根まで後40日ほどとなりました。箱根に出場する選手が多数出るような記録会はもう箱根まで無いでしょうし、各選手とも怪我・体調不良などなく万全の状態で箱根を迎えてほしいものです!!

 

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