2014年 全日本大学駅伝結果考察 ~13位:上武大学~
続いては13位となった上武大学について、全日本大学駅伝の結果を考察してみます。大会結果はこのようになっております。確定オーダーを見た感想としては、松元や三好といった実績のある上級生が外れた一方、下級生が4人入ってきていたり、2区に坂本、3区井上と1年生が主要区間も含めて連続で起用されているところが不安かなあと思いました。特に井上は直前の箱根予選会で大撃沈していますからね。結果としては、1区から出遅れるといいところ無く終わってしまったという印象ですね。区間一桁も1人だけでしたし、厳しい戦いでした。
1区は倉田、箱根予選会では88位と撃沈しており、1区で大丈夫かなあ?と心配していたのですが、第二集団からも遅れてしまい、トップと1分35秒差の2位と大きく出遅れてしまいました。練習が詰めなかったりと万全ではなかったようで、他に1区を任せられる選手もいないですし、しょうがなかったのかもしれませんが、2,3区が1年生だっただけに、もう少しいい位置でタスキを繋いで欲しかったですね。せめて、最後の箱根くらいは万全の状態で臨んでほしいものです!
2区は坂本、ルーキーながらエース区間に抜擢され、箱根予選会では終盤に大きく失速しながらも何とか65位でまとめています。監督の期待に応えたいところでしたが、何と区間20位の大ブレーキに・・・これはちょっと切なすぎる結果ですね。。。箱根予選会では井上が、そして全日本では坂本が大撃沈してしまいました。二人とも力のある選手であることに疑いは無いですが、ちょっと安定感に欠ける部分があるのかなあ?エース区間を任されるような選手であれば、悪くても悪いなりにまとめて欲しいところです。。。
3区は井上、箱根予選会では288位というとんでもない順位で心配していましたが、区間8位と戻してきました。結局、この8位がチーム唯一の1ケタ順位でしたね。1桁が最短区間の3区だけでは、当然厳しいですね。箱根予選会はまだハーフの距離に対応出来ていなかったのかなあ?ルーキー二人が揃って好走したレースが未だに無く、ちょっと箱根でも怖いですね。二人で切磋琢磨し、どんどん成長していって欲しいところですが・・・
4区は山岸、箱根予選では46位ながらまさかのチームトップ、全日本予選でも2組2位で走っていますし、今シーズンは安定した成績を残しています。そんな実績もあってか主要区間である4区を任されましたが、区間14位に終わっています。関東の大学が14大学しか出ていないことを考えると、ほとんど最下位に近い成績ですからねえ・・・まだ、主要区間は厳しかったのかなあ?しかし、他に主要区間を任せられそうな選手もいないですし、チームの底上げは出来ているだけに、次は主要区間を1桁では走れる選手を揃えていきたいところですね。
5区は上田、箱根予選会では77位とまずまずのタイムで走り、全日本もメンバー争いを勝ち抜きましたが、区間15位とこれまた散々な結果に・・・うーん、4区に続いて区間順位と総合順位が一緒ですね。一斉スタートの箱根予選会と違い、やはり単独走が求められる3大駅伝において、チームが遅れている状況で結果を出すのは難しいですね・・・2年生も箱根予選会ではなかなかの走りを見せており、3大駅伝でも活躍が期待されるのですが。。。
6区は森田、1万mで1分近くタイムを縮めてきており、関東インカレ2部3000m障害で入賞を果たすなど、今シーズン大きく伸びている選手ですね。箱根予選会でも前年度は191位でしたが、今回は61位でまとめています。初の3大駅伝も6区10位ということでまずまずでしょうか?これでもチームでは2番目に区間順位がいいですからね。繫ぎ区間であればまずまず任せられそうにはなってきたのでは??どんどん伸びてきているだけに、今後が楽しみです。
7区は田林、高校時代に29分台を出していた選手がこの2年間苦しんでいましたが、ようやく3年生になって結果を残し始めていますね。箱根予選会でも60位で走っていますし、今回も11位で走っています。3大駅伝デビュー戦であることや持ちタイムを考えればまずまずといったところかなあ?こういう高校時代に実績があって大学で苦しんだ選手がまた復活してきてくれるのは嬉しいですね。勢いのある後輩たちに負けずにまだまだ伸びていって欲しいです。
8区は佐藤、最長区間にダブルエースの1人である佐藤を起用してきました。しかし、箱根予選会では92位でチーム10番手と倉田同様に撃沈しているんですよね。ダブルエースがともにチーム下位でも、箱絵予選を通過出来るのは上武の強さかもしれませんが、やはりエースが機能しないと3大駅伝では勝負に加われないですよね。8区12位という結果は佐藤の実績からすれば物足りないですね。佐藤が一番良かったのは1年生だった気がするなあ。。。上級生になるにつれて安定感が失われているように思えるのは寂しいです。
予想以上の走りをしてくれたのは3区を走った井上くらいで、他の選手は箱根予選の結果を考えれば妥当な選手もしくは物足りない結果だった選手ばかりですね。集団走ではしっかりと走れても、単独走だと厳しいのかな?と思ってしまう結果でした。実際、箱根予選でもフリーで走った選手が軒並み撃沈し、集団走で走った選手が上位にきていますからね。来年度は倉田、佐藤のダブルエースが抜け、その影響は大きいですが、1~3年生がいずれも伸びてきているだけに、以前思っていたほどは穴は大きく無さそうかな?正直、昨年度末の時点では、現4年生が卒業してしまったら上武はどうなってしまうんだろう?と思っていましたが、また全日本予選でもボーダー争いに絡んできそうです。
悲願の箱根シード獲得を狙いたい上武ですが、箱根予選、そして今回の全日本を見ている限り、厳しいと言わざるを得ません。今の箱根は往路に8割方戦力を注ぎ込み、そこで何とかシード圏内に付いて行き、復路はとにかく粘るというのが主流です。前回も上武は3本柱を3区までに注ぎ込み、シード圏内でレースを進めたものの、4区以降はただ落ちていくだけでした。今年度は、4区以降は前年度よりも遥かに戦えそうなのですが、3区終了時はかなり順位が落ちてしまいそうなんですよねー。倉田、佐藤の調子も良くないですし、箱根には何とか合わせてきてくれると信じたいですが・・・倉田、佐藤が復調し、主要区間で勝負出来る選手が出てこないと、なかなかシード権争いに絡むのも難しそうです。しかし、全日本予選の通過は予想していませんでしたし、箱根でもいい意味で予想を裏切るような快走を見せて欲しいです!
今日、月陸と陸マガが発売されました。表紙はどちらも村山兄弟・・・駒澤ファンとしてはチェックしておかないわけにはいかないかなあ♪この時期から箱根に向けては色んな本が発売されて、どれを買うか迷うところですよね。。。