2014年 出雲駅伝区間エントリー発表&雑感
ついに、明日に迫った出雲駅伝、区間エントリーが発表されました。公式サイトはこちらになります。台風が迫っており、どうなるかは現時点でも分からない状況ではありますが、無事に出雲駅伝が行われることを信じ、各大学ごとのエントリーについて雑感を述べたいと思います。
駒澤大(前回優勝):
中谷圭佑(2)―西山雄介(2)―村山謙太(4)―其田健也(3)―西澤佳洋(4)―馬場翔大(3)
中村がいないという前提で考えれば、ベストなオーダーが組めたと思います。1区はチームのエース格となった中谷、村山以外であれば中谷が最も出遅れる可能性が低いでしょう。高校時代に都道府県対抗駅伝の1区で2年連続区間賞という実績もあります。2区に西山、昨年度に比べて力も付いてきましたし、区間賞候補の1人かと思います。3区に大エースの村山、やはりアンカーではなく3区に持ってきましたね。当然、3区終了時でトップに立っておきたいところでしょう。区間新を出した前回以上の走りを期待したいところ。4区に其田、昨年度ロードで結果を出し、今年度はトラックでも結果を出し続けていますし、5000m13分50秒のスピードもありますから、初の出雲ですが、問題無いでしょう。5区に西澤、13分台、28分台に突入し、箱根以降に最も伸びた4年生と言っていいでしょう。関東インカレでも入賞するまでになりましたし、出雲の距離でも問題無さそう。アンカーには馬場、やはり、3本柱につぐ信頼感を得ているのは馬場なんですね。窪田のような走りはさすがに難しいでしょうが、トップでタスキを受ければ堅実に走って優勝のゴールテープを切ってくれるのでは?中村が居なくても、優勝候補の一角に名を連ねることになりそうです。
東洋大(前回2位):
服部弾馬(2)―口町亮(2)―服部勇馬(3)―渡邊一磨(3)―齋藤真也(4)―竹下和輝(1)
田口がメンバー落ちしたこともあり、 1区に弾馬を持ってきましたね。個人的には駒澤の中谷との争いが楽しみです。そして3区にエースの勇馬を持ってきました。田口が居ない以上、前半勝負にせざるを得ないですよね。東洋としても、服部兄弟を注ぎ込む以上、3区終了時にトップに立っていたいところでしょう。2区に口町、4区に渡邊、5区に齋藤と3大駅伝未経験者を繫ぎ区間に起用してきました。口町は前回もエントリーされていましたし、渡邊は5000mで14分1秒までタイムを伸ばし、全カレでも3000m障害で3位表彰台に立っています。齋藤も14分4秒のタイムを持っていて、3人ともに14分1桁のタイムも持っているのは心強いです。アンカーにはルーキーの竹下を起用してきました。これは正直びっくりしましたねー。2年前の全日本で勇馬がアンカーを任された時もびっくりしましたが・・・それだけ信頼感があるのでしょうか?正直、1万mも29分40秒台ですし、今年度の実績を見てもアンカーで勝負出来るとは思えないのですが。。。シード圏確保となる3位以内も厳しそう・・・経験を積ませるも目的が大きいのかな?
日体大(前回3位):
加藤光(4)―吉田亮壱(1)―小町昌矢(1)―奥野翔弥(3)―秋山清仁(2)―勝亦祐太(3)
1区の加藤は納得ですねー。今シーズンの勢いを見ても、エントリーされた10人の中で最も力があると思いますし、出遅れない選択だと思います。アンカーの勝亦も復調してきているのであれば、主要区間を任せられてきた選手なだけにありかなあとは思います。しかし、まさか3区にルーキーの小町を起用してくるとは・・・確かに29分16秒と1万mで好走しましたが、高校時代の実績を見ても他のルーキーに劣っている選手ですからね。それだけ成長が著しいのでしょうか?これは期待と不安が入り混じりますね。繫ぎ区間の2区は吉田、今シーズンのルーキーで結果も結果を残している選手ですし、順当かなあと。4区に奥野は主要区間も任せられる選手だと思っていただけに・・・小町と反対のほうがいいのでは?と正直思ってしまいます。5区の秋山も1万mの持ちタイムではエントリーされた10人中最下位のため、ちょっとびっくりしました。唯一の2年生、勢いのある1年生に負けないところを見せて欲しいです。5位以内に入れば上出来というところでしょうか?実際には7位くらいかなあと思ってしまうオーダーです。。。
早大(前回4位):
柳利幸(3)―中村信一郎(3)―山本修平(4)―光延誠(1)―井戸浩貴(2)―田口大貴(4)
柳が出雲では2度目、3大駅伝では4度目の1区起用です!しかし、過去3回の1区順位は12-9-15位と散々な結果・・・その精神的ダメージが大きかったのか睡眠障害にもなっているんですよね。それでも1区に起用してくるとは・・・個人的にはリスクのほうが高過ぎると思うのですが、トラックのような走りを見せられるか?1区柳ならば、3区山本、6区田口は納得ですね。1万mでの持ちタイムはこの3人がトップ3を占めていますし、28分台もこの3人だけです。山本は3年連続3区を走って結果を残していますし、問題はないでしょう。田口はまだ駅伝ではそこまで結果を残せていませんが、トラックシーズンの活躍は目を見張るものがあり、今年度は楽しみです。繫ぎ区間、2区の中村は出雲経験者ですし、14分1桁のスピードもありますからね。4区光延は最も活躍しているルーキーの1人ですし、ルーキーながら安心して見てられそう。井戸も昨年度の成長は素晴らしかったですし、さらに成長した姿を見せて欲しいです。エントリー漏れした主力は多かったですが、区間エントリーは順当かと思います。前回順位である4位が一つの目安でしょうか?
青学大(前回5位):
小椋裕介(3)―川崎友輝(4)―一色恭志(2)―久保田和真(3)―藤川拓也(4)―神野大地(3)
優勝を狙えるような大学の中では、唯一エントリーも区間エントリーも万全のオーダーが組めたと思います。1区は2年連続出雲1区で好走している小椋、3区に前回も同区間を走り、大学を代表する選手へと成長している一色、 6区も前回経験者でチームのエースとなった神野、といずれも前回経験者と主要区間はまずは万全、繫ぎ区間も選手が揃っています。2区の川崎は今年度13分台、28分台の好走をしており、4区の久保田はついに復活を遂げました。1年時に走力が戻っていれば、区間賞候補筆頭でしょう。5区の藤川も怪我からは完全復活したようですし、2年前は2区で好走し優勝に貢献しましたからね。繫ぎ区間がいずれも13分台、主要区間がいずれも28分台というまさに盤石といえるオーダーです。ただ、青学にとって優勝候補として3大駅伝を迎えるのは初のことです。 昨年度は優勝争いに一切加われなかったですし、果たして優勝争いのプレッシャーに負けずに本来の力を発揮出来るのか、額面通りの走りを見せれば、十分に優勝出来るメンバーなだけに要注目ですね!!
明治大(前回7位):
大六野秀畝(4)―有村優樹(4)―横手健(3)―松井智靖(4)―藪下響大(2)―木村慎(3)
前回2区区間賞の八木沢がエントリー漏れしたのに加え、何と1区のスペシャリストである文元がメンバーから外れてしまいました。これはあまりにも痛すぎますね。。。1区にエースの大六野をもってきたのも正直苦し紛れのように思えます。もちろん、区間賞争いをするだけの力がある選手だとは思いますが、その影響で6区が木村となりました。13分台、28分台ランナーではありますが、ちょっと優勝争いをする大学のアンカーとしては物足りない気が・・・3区の横手はトラックシーズンで最も活躍した選手の1人ですし、駅伝でもそろそろエース格としての走りを見せてくれれば!期待の方が大きいです。繫ぎ区間は、2区に有村・・・過去に出雲は1区で最下位と 苦手としている大会ですが、最後に好走出来るか?4区の松井は初の出雲ですねー。短い距離のスピードもついてきましたし、ちょっと故障もあったようですが心配は無いでしょう。5区の藪下は今年度非常に伸びた選手と言われていますが、それでもいきなり出雲メンバーに入るとは思いませんでした。正直、不安の方が大きいですが、2年以下で初の3大駅伝デビューなだけに下級生の台頭は嬉しいですね。エントリー前は優勝候補だったのですが、エントリー、区間エントリーとなるにつれてどんどん期待値が下がっていくような・・・優勝争いに加わるのはちょっと難しそうですね。
日大(前回未出場):
荻野眞乃介(3)―大門友也(4)―D・キトニー(3)―林慎吾(4)―高松峻平(4)―石川颯真(2)
1区荻野は予想通りですねー。今年度の実績を見ても、大きく遅れることは無いでしょうし、いい位置でタスキを渡して欲しいところ。繫ぎ区間は大門、林、高松と4年生で固めてきましたね。竹ノ内がいないのはちょっと残念ですが、いずれも前回の箱根でシードに貢献した3人ですし、エース区間を走る3人が好調なだけに、繫ぎ区間も大事になってきそうです。3区にキトニーは正直意外でした。アンカーでほぼ間違いなしかと思っていましたが・・・1区荻野、3区キトニーとなると、3区終了時でトップにいてもおかしくないですよねー。そしてアンカーが石川もびっくりですね。ただ、全日本予選で好走し、先月の記録会でも5000mで大学ベストを出すなど好調ですから、最長区間のアンカーでも期待したいです!!繫ぎ区間とアンカーの出来が大きく結果を左右しそうですが、5位前後が現実的かなあ?目標としている3位を是非とも目指して欲しいところ。
帝京大(前回12位):
柳原貴大(4)―早川昇平(4)―杉山連哉(4)―髙橋裕太(3)―内田直斗(2)―野村雄一(3)
1区はやはり柳原でしたねー。もう、鬼門である出雲の1区を任せられるのは柳原しかいないでしょう。今回こそ、1区で出遅れないレースをしたいですね。3区杉山も全日本予選こそ出場出来なかったものの、今シーズンベストを連発するなど好調な選手ですし、安心して任されそうです。ただ、アンカーの野村は正直意外でしたねー。先月、29分33秒のタイムを出してはいますが、3大駅伝の出場経験も無いですし、ちょっと不安が大きいです。熊崎がいないしわ寄せをモロに受けてしまったような。。。ただ、2区早川、4区高橋裕といずれも実績のある選手が繫ぎ区間に起用されているだけに、それだけ野村が好調なのでは?と期待もしてしまいますねー。早川は前回の出雲6区で10位と苦戦、高橋裕も5区9位ですからねー。出雲から、帝京の強さを見せたいところです。5区の内田は正直最も意外なエントリーでした。5000m14分30秒、1万m30分オーバーで大丈夫なのか・・・今後も考えると、2年生以下が初の3大駅伝を経験するのは良いことですけどねー。まずは、関東最下位を避け、一つでも上の順位を目指して欲しいところです。
拓殖大(前回未出場):
佐護啓輔(4)―宇田朋史(2)―金森寛人(3)―尾上慎太郎(4)―新井裕崇(2)―櫻井一樹(4)
ダブルエースとも言える佐護、金森を1,3区にもってきましたね。佐護の1区で何とか食らいついていきたいところ。というか、佐護以外ではどう考えても厳しそうですからね。。。2区の宇田も1年時から箱根を経験し、5000mでもベストを更新してきましたし、チーム内では安定している選手ですから、上手く3区に繋ぎたいところですね。14分1秒とチームトップタイムを持つ金森、箱根では3区11位という実績もありますし、チーム屈指のスピードのある選手ですから楽しみです。4区に箱根5区で好走した尾上は短い距離はやや未知数ですが、ロードでの実績もあるだけに楽しみですね。5区新井も宇田に次ぐ期待の2年生、5000mでベストを出しているだけに期待したいですね。アンカーに箱根7区17位だった櫻井はちょっと意外でしたが、前半型にせざるを得ない状況ですし、初の主要区間でどんな走りを見せるのか楽しみです。
大東大(前回未出場):
市田宏(4)―大隅裕介(3)―市田孝(4)―平塚祐三(4)―池田紀保(4)―植木章文(4)
ダブルエースの市田兄弟を1,3区は予想通りですが、宏が1区でしたか。個人的には逆かと思っていましたが。。。宏が復調しているのであれば、十分に区間賞争いを出来る選手だと思いますし、孝は今年度も安定して結果を残していますから、心配はいらないでしょう。2区を任された大隅は唯一の3年生以下ですね。まさか4年生を5人起用してくるとは・・・これがベストメンバーだとは思いますがびっくりです。来年度のエースらしい走りを見せて欲しいです。3区終了時で出来る限り上位にいたいところですが、3区までにエース格を注ぎ込んできた大学が多いだけにどうなるかなあ? 4区以降は平塚、池田、植木と4年生を並べてきました。3人とも力は拮抗しているとは思いますが、植木が全日本に続いてアンカーを任されるということはやはり期待値としては一歩抜けているのかなあ?粘り強い走りを見せて欲しいですね。平塚、池田はともに先月の記録会で1万mベストを更新しているのが心強いですし、繫ぎ区間ならばある程度上位で走って欲しい二人です!!
優勝争いは前回覇者の駒澤と前々回覇者の青学ということになりそうかなあ?経験で上回る駒澤に対し、ベストメンバーで臨む勢いのある青学、どちらかが上回るでしょうか?もちろん、台風の影響もあり、コンディションは厳しそうなだけにまた2年前のように波乱が起きる可能性も十分にあるかと思います。まずは大きな問題がなく、無事に出雲駅伝が開催され、無事に終わってほしいものです!!!そして、また駅伝ファンを熱くさせるようなレースを見せて欲しいです!!
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