2013年 4年生卒業による影響 ~ハーフ平均持ちタイム編~
続いては、2013年度のハーフ平均持ちタイムと、4年生が卒業し、新入生が入った平均持ちタイム比較を行い、戦力ダウン分析をしていきたいと思います。ハーフとなると、1万m以上に4年生卒業の影響が大きくなるように思えます。ハーフを走る機会は元々少ないですが、4年生であればそれだけ走る機会も増えますからね。 データは以下のようになっています。影響が大きい大学から順に並べています。影響が大きい5大学、少ない5大学をそれぞれ見ていきたいと思います。
順位 | 大学名 | 新ハーフ平均 | 旧ハーフ平均 | ハーフタイム差 |
1位 | 東洋大学 | 1:03:42 | 1:02:56 | 46秒 |
2位 | 東京農業大学 | 1:04:07 | 1:03:34 | 33秒 |
2位 | 大東文化大学 | 1:04:28 | 1:03:55 | 33秒 |
4位 | 専修大学 | 1:04:30 | 1:04:01 | 29秒 |
5位 | 中央大学 | 1:04:04 | 1:03:37 | 27秒 |
6位 | 日本体育大学 | 1:03:36 | 1:03:11 | 25秒 |
7位 | 中央学院大学 | 1:04:10 | 1:03:46 | 24秒 |
8位 | 拓殖大学 | 1:04:13 | 1:03:50 | 23秒 |
8位 | 法政大学 | 1:03:59 | 1:03:36 | 23秒 |
10位 | 駒澤大学 | 1:02:59 | 1:02:37 | 22秒 |
11位 | 順天堂大学 | 1:04:35 | 1:04:14 | 21秒 |
12位 | 上武大学 | 1:04:39 | 1:04:19 | 20秒 |
13位 | 帝京大学 | 1:03:53 | 1:03:35 | 18秒 |
14位 | 日本大学 | 1:04:18 | 1:04:01 | 17秒 |
15位 | 早稲田大学 | 1:02:57 | 1:02:41 | 16秒 |
16位 | 國學院大學 | 1:04:08 | 1:03:53 | 15秒 |
17位 | 城西大学 | 1:04:08 | 1:03:54 | 14秒 |
18位 | 国士舘大学 | 1:04:41 | 1:04:30 | 11秒 |
19位 | 青山学院大学 | 1:03:18 | 1:03:08 | 10秒 |
20位 | 明治大学 | 1:03:28 | 1:03:20 | 8秒 |
21位 | 東海大学 | 1:03:36 | 1:03:30 | 6秒 |
22位 | 山梨学院大学 | 1:03:19 | 1:03:16 | 3秒 |
23位 | 神奈川大学 | 1:03:55 | 1:03:55 | 0秒 |
1位はダントツで東洋大学ですね、2位に13秒をつけています。1時間1分台を持つ設楽兄弟、2分台の大津、3分台の延藤、3分40秒でともに10番手の佐久間、定方と実に6人がトップ10に入っていましたからね。さらに、エースの服部勇馬がハーフを走っていないことも4年生卒業の影響を大きくしています。ただ、元々箱根の距離では定評のある東洋なだけに、ハーフの大会に参加さえすれば、一気に挽回してきそうな気もします。
2位は2つあります。まずは東京農業大学、津野、山本、佐藤達、三輪と63分台がずらっと抜けるんですよねー。この影響は当然大きいでしょう。決して選手層が厚いとは言えない東農大ですからなおさらですね。ある意味、東洋以上に卒業生の影響が大きいかもしれません。今年度のように箱根予選会で皆好走となればいいですが、前回のようにブレーキがあると一気に予選突破も厳しくなりそうです。。。
2位タイで大東大、63分4秒の片川の影響が大きいのはもちろんですが、層が薄い大東大では、大崎、大西といった64分台の選手もトップ10に入っている一方、11~15番手あたりのハーフの持ちタイムはかなり低いですからね。その影響がタイムに一気に現れています。1万m,ハーフの持ちタイムだけを見れば、市田兄弟が4年生となる勝負の年というよりも、前年並みの成績を残すのも難しいのでは?と思えてしまいます。
4位は専修大学、1万mに続いてワースト5に入ってきています。63分台こそ松尾1人だけですが、64分台の宮坂、澤野、上野、森口と5人もトップ10に入っていましたからね。5人抜ければ、いくら選手間の力が似通っている専修といっても影響は大きいです。東農大同様、4年生の穴をどれだけ埋められるかが、連続での箱根出場に大事になってきそうです。
5位は中央大学、62分台の相場、63分台の須河、西嶋、64分台の代田と登録されている4人が全員トップ10に入っていました。特に予選会で好走をした相場、須河が抜けるのは、どの大学よりも予選会に慣れていない中央にとっては痛いのではないでしょうか。ハーフで結果を出している新2年生が1年間でどれだけ成長しているかが大事になってきそうです。
続いては、影響が少ない上位5大学を見ていきたいと思います。
1位は神奈川大学、1万mに続いてのトップです。影響は0秒ということで、誰一人トップ10に入っていないということになりますね。やはり、データを見ても来年度の神奈川大学には期待をせずにはいられませんね。エースがいて、4年生に主力が複数いて、どの学年もしっかりと戦力になりそうな選手が複数いますからね。久しぶりの箱根シード獲得だけでは満足出来ないくらいのチームになっている可能性も・・・
2位は山梨学院大学、1,2位は1万mと一緒ですね。森井、松山がトップ10から抜けますが、高校歴代最速タイムを出した河村が9位とトップ10に入ってきているのがびっくりです。戦力ダウンが最も少ない大学の一つである一方、戦力アップは最も大きい大学の一つですし、特に新4年生と新入生が選手がそろっていて楽しみです。それだけに優勝を狙うような大学となっていくには、新2,3年生が鍵になるかもしれません。
3位は東海大学、トップ10から抜けるのは元村だけですし、箱根予選会での好走や上尾ハーフ、学生ハーフでも下級生が結果を残していますので、影響は最小限に留められていると思います。持ちタイムを見ても、スカウトを見てもシード落ちをするような大学では無いんですよねー。まずは全日本予選、そして箱根予選、全日本、箱根としっかりとピーキングを合わせられれば、再び強豪校に戻ってくることも十分に可能ですので、期待したいと思います。
4位は明治大学、石間、廣瀬、北と63分台が3人抜けますが、いずれも7番手以降であること、11~15番手が比較的タイムが似通っていることもあり、タイムの下げ幅は8秒と少なくなっています。ただ、5000mや1万mに比べるとハーフは記録が出ていないんですよねー。文元がギリギリ63分台、木村がギリギリ64分台、八木沢、横手がハーフを走っていないなど、戦力ダウンが少ない上にまだまだ上昇の余地は大きいだけに、箱根でも期待が膨らみます。
5位は青山学院大学、高島平に積極的に参加していることもあり、3年生以下でも好タイムを持っている選手が多いことが影響を少なくしていますね。それでも、62分台の石田を始め、64分以内に遠藤、竹内、鈴木、福田と5人いるにも関わらず、5位にランクインしている選手層が恐ろしいです。ひと通り、タイムを出せる選手は出した印象なので、後は個々の選手がどれだけレベルアップ出来るかが大事になってきますね。
日体大が1万mと同様に6位でぎりぎりワースト5から逃れています。服部がギリギリ63分台だったり、そこまでハーフで記録を狙っていなかったですからね。影響が大きいのは変わりませんが。。。1万mではワースト1位だった駒澤はハーフだと10位まで下がります。先日の学生ハーフで西澤、馬場、小根山らが一気にタイムを伸ばしたのが大きいですね。帝京に至っては13位とどちらかと言えば影響が少ないことになります。卒業する4年生が今年度タイムを伸ばせなかったですしねー。むしろ新4年生がいなくなる再来年度の方がダメージは大きくなるかもしれません。