90回箱根駅伝を振り返る ~駒澤大学~

続いては駒澤大学について・・・結果はこのようになっております。3冠を狙った駒澤ですが、1、2区は正直誤算でしたねー。2区終了時でトップは駒澤史上初の快挙なのですが、それでも中村、村山を起用したからには東洋との差をもっと広げたかったですよねー。復路は完全に力負け、箱根歴代3位の好タイムにも関わらず、2度めの3冠挑戦も2位で届きませんでした。。。そんな駒澤の走りを振り返ってみたいと思います。

 

1区は中村、出雲・全日本と圧倒的な強さで区間賞を獲得していますが、どうも箱根には万全で臨めなかったようで・・・それでも、区間2位、61分36秒と歴代トップ5に入るようなタイムで走ってしまうのですから、すごいとしか言いようがありません。ただ、ライバルと目されていた日体大に11秒負け、東洋に10秒しか差をつけられなかったのは痛かったですねえ。タイムは文句無しなのですが、相対的に見ると厳しい展開になってしまいました。2区は村山、前半はハイペースで入りながらも余裕のある走りをしていましたが、後半に両足が攣ってしまうアクシデントが・・・出雲、全日本と区間記録を樹立して最も勢いのある選手でしたが、前半のハイペースが祟ったようで、これは1区以上に痛かったですね。途中まで一気に日体大・東洋との差を広げていたのですが、後半は逆に差を詰められ続け、東洋との差はわずかに26秒、区間2位で区間賞を逃してしまいました。奇しくも、中村、村山の区間順位がそのまま3大駅伝の駒澤の順位となってしまいました。

 

3区は油布、東洋との一騎打ちの様相を早くも呈してくる中、駒澤にとってはもっとも凌ぎどころの区間でしたが、10kmで追いつかれ、追い抜かれるとそのままどんどん引き離されて逆に1分近い差をつけられてしまいました。うーん、やはり箱根の距離では油布は全日本ほど力を出せないですねえ。。。それでも、区間3位ではきっちりと走ったんですけどね。4区は中谷、上尾ハーフでの走りで距離にやや不安を感じましたが、そんな不安もなんのその、駒澤唯一となる区間賞を獲得し、タイムも歴代2位の好記録でした。出雲区間2位、全日本、箱根区間賞はいずれも繫ぎ区間とはいえ、立派な成績です。まだルーキーですし、中村、村山のいるうちにエースとなって欲しい選手です。

 

5区は馬場、東洋が啓太であることを考えると、ここで大差が付いてしまうかなと思っていましたが、素晴らしい走りを見せて見事に80分きりを達成しました。区間順位も3位と好走、トップとの差を1分以内に抑えて復路へ希望を繋ぐ走りでした。まだ2年生ですし、後2年間5区は安泰となるかなあ?来年度は区間賞候補の1人となりそうです。往路を全て3位以内で走っても往路優勝出来ないのですから、やはり相手が強かったということでしょうか。

 

6区は西澤、いきなり転んだのにはびっくりしましたが、堅実な走りで区間5位、59分22秒は上出来だと思います。何度も3大駅伝で補欠に入りながら走ることが出来なかった選手ですが、初の箱根できっちりと走ってくれました。ただ、ここで東洋に差を広げられたのは痛かったですね。。。7区は西山、区間3位という走りはさすがでしたが、如何せん区間賞を獲得したのが高校時代からのライバルでもある東洋の服部弾馬では、この走りは満足出来ないですよねー。ほぼ互角、むしろ駒澤有利と見ていたこの区間で逆に37秒差つけられたのは駒澤にとっては誤算だったかな?正直、ここでもう厳しいと思うようになってきました。。。

 

8区は大塚、急遽の出場だったようですが、それでも区間6位で走ったのはまずまず・・・ただ、これがチームの区間順位としては最低で、東洋につけられた差も1分46秒と最大になってしまいました。やはり、いくら力があっても不確定要素の高い1年生を3人起用しなければならなかった時点で、優勝を狙うとチームとしては、選手層の薄さが出ちゃいましたかねえ。9区は窪田、1時間8分台という好タイムでは走りましたが、さすがに前と3分以上も差をつけられていてはどうしようもないですね。東洋の上村にわずか28秒しか詰めることが出来ませんでし、区間賞も日体大の矢野に取られてしまいました。安定した結果を残してはいましたが、今シーズンの窪田はやや物足りなかった気もしますねえ。。。

 

10区は其田、初の3大駅伝出場となりましたが、それでいて23kmを区間2位は立派な成績だと思います。ただ、どうしても優勝した東洋と比べると1分22秒もの差をつけられてしまったという結果が印象を悪くしてしまいます。。。ハーフ3分前半を2度出した実力は本物でしたけどねー。やはり、記録会でも複数回好記録を出している選手は信頼性が高いですね。総合では10時間57分25秒という駒澤記録の素晴らしいタイムでしたが、東洋はその4分半前を行っているという事実も重かった。。。東洋ははブレーキしないどころかほぼ全選手が好走するという凄まじいレースを見せつけられました。。。

 

うーん、大きなミスは無かったですが、小さなミスがいくつもあった分、東洋には及ばなかったかなあ。。。どの選手も決して悪い走りでは無かったのですが、期待以上の素晴らしい走りを見せてくれた!!と思える選手は正直4区中谷、5区馬場くらいだったように思えます。来年度は3区油布、9区窪田の二人が抜け、やはり影響は大きいですねえ。ただ、中村、村山の二人が再上京雨生となり、特に2年生が育ってきて新戦力も出てきましたし、都大路で好走した高本、川戸といった即戦力候補も加入しますので、引き続き優勝候補として名を連ねることになりそうです。どうしても箱根は勝ち切れない戦いが続いていますが、やはり出雲・全日本にもしっかりと合わせてきてこその駒澤だと思いますし、また来年度も3冠に挑戦してほしいと思います!!

 

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