90回箱根駅伝 中央大学の不安要素

続いては、前回の箱根は5区棄権、ついに連続シード権獲得が28年で途切れ、箱根予選会も増枠が無ければ落ちていた12位というギリギリで通過した中央大学の不安要素について・・・過去10年の箱根成績はこのようになっております。箱根での5区途中棄権の悪夢以降、故障者が続発するなど悪い状態が続いていた中央大学、久しぶりの箱根予選会でもその流れを断ち切ることは出来ず、二桁で走れたのがわずか4人という大惨敗でした。当然、不安要素も多々見えてきました。。。

 

まずは怪我についてです。監督も言っていたとおり、今年の中央は怪我が多すぎました。特に前回の箱根8区で幻の区間賞だった永井が全日本予選、箱根予選をともに走れないという悲劇でした。1万mも29分5秒までタイムを伸ばし、まさにチームのエースと呼んでいい存在が走れないのは他の選手にとっても痛いですよね。本人は5区山上りを希望しているようですが、果たして万全な状態で箱根に臨めるのか?上尾ハーフ、学連記録会ともに姿を見せず、不安は募ります。他の選手は何とか怪我から回復してきたでしょうか?怪我なく箱根に望めなければ、全日本予選や箱根予選のような大惨敗になる可能性もあります。しっかりと調整していってほしいです。

 

鬼門になっている山上りも不安要素です。安定した走りを見せていた大石が卒業して以降、18位→途中棄権と散々な結果になっています。いずれも走力から考えるとチーム上位の選手とは言えませんでしたが、それでもこの結果は厳しかったですね。先ほども書いたとおり、万全の状態の永井が走れれば心配は無さそうですが、万全ではない選手が箱根の5区に挑んだ場合、力のある選手でも失速することが何度もありましたし、他の選手となると今度は走力・スタミナ面で不安になってしまいます。単純に最近の結果を見ると、箱根予選会59分台、上尾ハーフ2分台と連続して結果を出した相場あたりが適性があれば?といったところか。どちらにしろ、過去の悪夢を払拭するためにも、力のある選手を起用しておきたいところです。

 

ピークを合わせられていない・安定感がないというのも心配です。箱根予選会は監督がしっかりと調整出来たと言っていたにも関わらず、12位という結果でした。大事な勝負の場である箱根予選会では多くの選手が結果を残せない一方、上尾ハーフでは5人が64分を切る好走を見せました。タイムを出すのは大事ですし、自信にもつながると思いますが、正直、全日本予選、箱根予選と大事な大会で続けて結果を残せていないのは不安です。28年連続してシードを獲得してきた安定感を次の箱根では発揮出来るのか?少しでも上へ行くために大事なポイントとなりそうです。

 

チームの勢いの無さも気になります。箱根はハーフの距離ですが、ハーフはそもそも走る回数が少なく、コンディションにも大きく左右されるため、私はハーフよりも1万mのタイムを重視しています。最近は一部の大学を除き、5000mよりも1万mに圧倒的に力を入れてきているのも関係しています。その1万mにおいて、今シーズンチームトップ10でベストを更新したのは永井と三宅の二人だけなんですよね。この更新人数の少なさは23大学の中でもワーストクラスであり、既存の戦力がベストを更新出来なかった、新戦力が既存戦力に割って入ることが出来なかったことを意味します。メンバーが固定されるのは4年で選手が入れ替わる大学駅伝にとっては良くないことですし、ハーフで64分きりを果たした町澤、市田あたりのルーキーには特に下からの突き上げに期待したいところです。

 

選手はある程度揃っていると思いますが、足並みがなかなか揃わない現状を見ると、シードは厳しいと言わざるを得ません。往路で出遅れてもシードをきっちりと獲得していたしぶとさを今の中大からは感じられないんですよね。23大学中22位というあまりにも低すぎる位置からの箱根となりますが、本来こんな位置にいるチームでは無いと思いますし、最多出場、最多優勝を誇るチームでもあります。名門と呼ばれるプレッシャーもあるかと思いますが、名門の意地にも期待したいと思います!!

 

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