2013年全日本駅伝戦力分析&区間配置予想 ~東洋大学~

2014年3月8日

2年前は全日本を駒澤に取られ3冠を逃し、前年度は三大駅伝全てで2位、設楽兄弟が最終学年となる今年こそ3冠を狙い、万全の配置で出雲に望んだはずだったがまたしても2位、初戦にして3冠の夢が消えてしまい、どうしても優勝に手が届かないでいる東洋大学について・・・エントリー一覧過去10年成績はこのようになっております。出雲メンバーからは口町が抜けてしまいました。5000m、1万mと連続で自己ベストを出しているのですが、これだけ層の厚い東洋ではそれでも厳しいのか・・・新たにエントリーされたのは、3大駅伝出場経験はないものの、1万mで29分1秒、ハーフ63分台の日下、5000m13分台、1万m28分台を持ち、箱根では4区出場予定も直前の故障で走れなかった今井、5000m14分18秒、1万m29分41秒のタイムを持つ寺内、先日5000mで14分17秒とベストを更新した山本になります。新たにエントリーされた4人はいずれも3大駅伝未出場の選手ですね。1人は駅伝デビューをしそうかなあ?

 

過去5大会の全日本順位は4-2-3-2-2とどうしても頂点に届かない東洋大学、今年こそ悲願の初優勝を狙います。初制覇を狙う上で最大の障害となるのは、やはり過去2年連続で苦杯をなめさせられている駒澤でしょう。全日本を最も得意としている上に一昨年は追う展開でどんどん引き離され、柏原で8区猛追するも届かず、前年度は1区区間賞から先行し続け、8区間中6区間で駒澤を上回るも、アンカーで大逆転を食らっての負け・・・どちらの展開でも勝てていない状況ですが、やはり勝つ可能性が高いのは先行逃げ切りでしょう。今の勇馬であれば前回8区でも逆転されていなかったでしょうし・・・そんな東洋の区間配置予想は以下のとおりです。この全日本だけを見据えて優勝を狙う前提、駒澤との優勝争いになることが極めて高い状況を考えて可能性が低そうなちょっと変わった?区間配置にしてみました。

 

 

啓太-勇馬-延藤-田口-日下-大津-淀川-悠太

 

 

1区は啓太にしました。前年区間賞の田口とした場合、また駒澤の中村がきたら、大きな差をつけられるリスクがあります。駒澤に負けず劣らずの戦力を誇る東洋がそんなリスクを背負う必要はないでしょう。ならば、1区に中村と互角以上に戦える選手、ということで啓太かなと。1年の時に区間賞を取ったこともありますし、2年時は7位と苦戦しましたが、全日本1区の経験は十分です。27分台を出すなどさらに成長した啓太なら、仮に中村が来たとしても上回る可能性は十分にありますし、西山、中谷など他の選手がきた場合には、一気に1区で差をつけることが可能でしょう。先手をとることが有利なのは、前回先手を取った東洋自身も、前々回の全日本、今回の出雲と先手を取られた駒澤を見ても重々承知していることでしょう。駒澤の1区で中村を推した時と同様、1区で後手に回るデメリットよりも、啓太で先手を取れるメリットの方が大きいと判断しました。

 

2区は勇馬、出雲5区では圧巻の区間新記録を出しました。1万mで大幅にベストを更新するなど、1年よりも遥かに成長しています。勇馬がいるからこそ、1区啓太という戦略が可能だと思います。1年時から主要区間を任され続けた選手ですし、駒澤のエースクラスがくるであろう2区であっても、十分に勝負出来るだけの力があると思います。この二人が1,2区に来るのであれば、2区終了時で先手をとっておきたいですね。3区は前回同様延藤、前回は区間2位と好走していますし、出雲でも4区3位とまずまずの走りをしています。最短区間であることから弾馬という選択肢も考えましたが、出雲2区6位でしたし、やはり駒澤を意識して油布がきた場合、一気に差をつけられるリスクが高いと判断し、延藤ならば油布相手でも最低限の差で抑えられ、他の選手であれば上回るであろうと思い、予想してみました。弾馬は出場予想から敢えて外してみました。今後を見据えて恐らくどこかの区間を走るとは思っていますが、来年以降ではなく、今回の全日本だけを見た場合、3大駅伝未出場であっても上級生の方が信頼性が高いかなと思いました。

 

4区は田口、1区でなければ4区の可能性が高いかなと思います。きっと1区に使われるんだろうなあと思いつつ、より先手を取るために4区としてみました。駒澤の区間配置を考えると、中村が1区走れば4区が、4区を走れば1区がやや戦力が落ちる可能性が高いです。私は1区中村だと思っているので、中村以外ならば4区田口で差をつけたいですし、仮に中村が4区であれば、3区までに先手をとれている可能性が高く、トップ効果で詰められる差を最低限に抑えてくれる役割を期待しての予想です。1区についで4区が優勝を争う上で大きなキーポイントになる区間だと思っています。

 

5区は日下、最も走りやすい区間の一つですし、3大駅伝未出場の選手を使うのであればここかなと思っています。日下、今井、斉藤の誰かは使われるのかなと思った時に、1万m28分台をもつ今井、14分4秒のベストを出した斉藤の方が3年生ということを考えても使われるのかなとも思いましたが、今井は今シーズンのレースではまだ結果を残すまではいってないですし、斉藤は1万m以上の実績はありません。ならば、1万m29分1秒、ハーフ63分44秒という長い距離での持ちタイムと、5000mで14分10秒とベストを更新している勢いの両方を併せ持つ4年生の日下にしてみました。経験を積ませるとかは一切考えていない区間配置予想であることはご承知おきください。今回の全日本で勝てなければ、一体いつ全日本の初優勝が訪れるのかが分かりません。ならば、この全日本は全力で取りに来るべきだと思っています。

 

6区は大津、主要区間についで大事だと思っている区間に大津を置ければ、チーム全体としての区間配置バランスが良くなると思います。前年度は市川が区間新(区間2位)を出して勢いをつけた区間でもあります。実は区間記録に迫った2年時の箱根8区以外では駅伝で結果を残せていませんが、1万mも28分39秒までベストを伸ばしてきましたし、実は全日本に出場するのは初めてではありますが、区間賞を取れるような走りをしてほしいと思います。

 

7区は淀川、箱根では急遽4区を走ることになり、11位といい流れできていたチームの勢いを止めてしまいました。しかし、今年はいい練習が詰めていると酒井監督も言っていましたし、5000mも出雲記録会で14分6秒とベストを更新してきました。直近で記録を出している選手はやはり使いたいでしょうし、1万m29分5秒、ハーフ63分31秒という持ちタイムも持っています。前回の佐久間同様、つなぎ区間であれば区間賞を狙える選手だと思います。

 

8区は悠太、前回は1年生の勇馬が最長区間の8区というちょっと気になる区間配置でしたが、やはり窪田に1分以上の差を逆転されてしまいました。優勝を狙うチームであれば、最長区間の8区はエースを配置すべきだと思いますし、啓太が1区ならば8区は悠太ということになるでしょう。出雲は区間3位以上に村山に38秒差をつけられるという残念な結果に終わってしまいましたが、長い距離も悠太は実績十分ですし、相手が窪田であってもそうそう差をつけられることはないでしょう。前回は4区以降、ジリジリと駒澤との差を広げながらも、思ったよりも差が広がらずに8区で逆転される不安がどんどん大きくなってしまう展開でした。アンカーに悠太がいれば、前を走る選手も無理に差をつけようとする必要も無いですし、8区にエースが待っているのは大きいですね。

 

うーん、ちょっと今回の全日本だけを考え過ぎたかなあ。実際には田口-啓太-延藤-勇馬-弾馬-大津-斉藤-悠太みたいな形になるのではと思っています。ただ、優勝の確率を最も高めるにはと思って予想すると、あんな感じになりました。3冠を狙っていたものの、出雲でその夢は断たれ、さらにまだ一度も優勝したことのない全日本、今回勝ちたい思いはどの大学よりも強いのではないでしょうか?恐らく三度その東洋の前に立ちはだかるであろう駒澤の壁、東洋史上最強世代と言われる設楽兄弟が最終学年の今年、その分厚い壁を突き破ることが出来るでしょうか?全日本も目を離せない戦いになりそうです!

 

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