日本陸上選手権結果 ~1万m決勝~
A標準を突破している佐藤悠基、大迫、B標準を突破している宇賀地、宮脇、設楽兄弟などそうそうたるメンバーが集った男子1万m、優勝タイムは28分24秒と勝負に徹した結果となりましたが、日清食品グループの佐藤悠基が見事に3連覇を達成しました。
序盤は中国電力の岡本が引っ張り、中盤は宇賀地、途中では宮脇、設楽啓太、深津など引っ張る選手がどんどん入れ替わっていましたが、常に大迫を意識しているかのような位置取りをして勝負に徹していた悠基、一度も先頭を走ること無く力をためていました。ラスト1週で満を持して先頭に立つと、最後の100mでスパートを決めて昨年と同じような展開で見事に3連覇を果たしました。これだけの実力者がそろっている中で3連覇というのはすごいですねー。A標準を突破しているため、優勝で世界陸上の内定も決めました。世界大会ではなかなか結果を残せていないだけに、日本No.1ランナーとして頑張って欲しいです。
2位は2年連続で早稲田の大迫、去年は0.38秒差、今年は0.90秒差と再び1秒未満の差で悠基に破れてしまいました・・・悠基と同じく一度も先頭を引っ張ること無くずっと中盤につけており、ラスト1週で上がってきました。しかし、ラストスパートでまたしても悠基に離されてしまいましたねー。日本トップクラスの力は間違いなくあるのでしょうが、去年と同じ展開で負けてしまったのは正直残念でしたね。。。もう少し別の展開にしてみても良かったんじゃないかなと・・・ただ、A標準を突破して2位なので是非とも世界陸上の代表に選んで欲しいです。
3位はコニカミノルタ宇賀地、序盤から常に先頭付近につけており中盤~終盤まで先頭を引っ張る走りをしていました。どうしてもラストスパートという面では悠基、大迫に劣るだけにロングスパートで差をつけておきたいところでしたが、28分25秒のペースでは当然二人共ついてきてしまいますよねー。うーん、絶対に外さない選手ではあるのですが、どうしても勝ち切れない印象がありますね。。。残念です。
4位はトヨタ自動車九州の今井、箱根5区での印象が強いですが、社会人になってトラックで自己ベストを更新し、駅伝でもエース区間にて区間賞をとるなど、結果を残していますねー。これまた、ずっと先頭集団で力をためていた印象でした。ラストスパートで上位3人が前に出た時にはさすがについていけませんでしたが、最後は駒澤の中村との4位争いを制しました。マラソンではなかなか結果を残せていませんが、日本トップクラスの力があるだけに、頑張って欲しいです。
5位は駒澤の中村、怪我なく走れている箱根以降、どんどん力をつけてきていますねー。序盤はやや後方、中盤からは先頭の方でレースを進めており、自信を持って走っているように思えました。日本陸上選手権という大きな舞台でも5位と結果を残しましたし、ここ最近の実績ではエースの窪田にも引けをとらないくらいです。後は怪我さえしなければ、大学トップクラスの選手たちとも十分に争っていけそうですね。
6位はマツダの圓井、他のトップ8の選手と比較すると大学時代の実績はあまり無いですが社会人になってからはベスト更新、ニューイヤーでも好走するなど、安定して活躍していますねー。ハーフ1分台も持っている選手ですし、引き続き活躍してほしいです。
7位は駒澤の窪田、琵琶湖マラソン以降、怪我からの完全復活が待たれていましたが、関東インカレでも2位、日本陸上選手権でも7位と復活したと見ていいのではないでしょうか?本人曰く、まだ好調だった時の走りには戻っていないということでしたが、本当に微妙な感覚なんでしょうねえ。。。素人目にはわかりませんが…中盤では先頭に出るなど積極的な走りも見せました。ラスト一周のペースアップにはついていけませんでしたが、ここまで戻せて来れたならば、駅伝シーズンは心配無さそうです。エースとしての活躍を期待したいですね。
8位はDeNAの上野、1500m、5000mを中心に今まではレースに出て、世界選手権にも出場していましたが、今シーズンは積極的に1万mにも挑戦していますねー。ラストスパートでは日本トップクラスなのですが、なかなかそれを活かせるところまで前についていけないこかなあ。。。久しぶりに実業団駅伝にも参加してきますし、新チームのキャプテンとして、チームを引っ張っていって欲しいです。
ともに27分台を持ち、B標準を突破していた設楽兄弟は、啓太が一時先頭を引っ張ることもありましたが、悠太が中盤で脱落してしまい、啓太もラストの前に、終盤のペースアップで遅れてしまいました。ちょっと本調子ではなかったのかなあ?もちろん、二人ともに大学トップクラスの力はあるのですが、やはり強さという点ではまだ大迫には及ばない感じかな?大迫、設楽兄弟、窪田らが最終学年となる今年、駅伝シーズンも盛り上げていって欲しいです!!