89回箱根駅伝 日体大の不安要素
前回の箱根ではまさかの19位に沈むも、箱根予選会ではダントツの1位、全日本でも早稲田に迫る4位でシード獲得と、今最も勢いに乗っている大学であろう日体大について・・・
日体大の不安要素はずばり調整力です。戦力はとても前回19位だったとは思えないほど充実しています。まず、服部・本田・矢野の3年生の3本柱は非常に強力です。本田、矢野は箱根予選を一桁で走っており、特に矢野はエースの集まる全日本8区で区間3位と長い距離で連続して好走しております。また、3年生ながら主将を任された服部も、箱根予選こそ怪我で本調子ではなかったため、集団走のペースメーカーでしたが、全日本では4区で区間賞!山本、設楽悠太、上野といった有力選手を抑えての区間賞は価値があります。
また、3本柱に加えてルーキーも元気です。勝亦が全日本1区で区間7位でまとめ、山中は5区で区間2位!二人とも箱根デビューの可能性が高くなってきました。また、他に全日本を走った福士、甲斐、高柳のいずれも区間一桁でまとめており、早川、高田といった4年生も先日の日体大記録会で好記録をマーク、本当に飛ぶ鳥を落とす勢いに思えます。
しかーーーし、過去に戦力が充実していると言われて臨む箱根では、何度も調整力不足に泣かされています。山を走る予定の選手が走れなかった、ノロウィルスに悩まされた年もありました。前回の箱根もとても19位になる戦力では無かったのですが、往路で出遅れ、復路も前年、6区で好走している福士がまさかの区間20位、その後も19位⇒18位⇒19位と悪循環は続き、唯一、芦ノ湖一斉スタート以外で繰り上げスタートを経験していなかった日体大がタスキがつながらないという事態になってしまいました。
どうしても、戦力を考えると物足りない結果に終わっているのが、日体大の箱根での印象です。今年度はシードはもちろん、上手く調整出来れば3位まであるのではないか?と思わせるような各大会・記録会での結果です。力のある選手はそろっているわけですから、体調を崩したり怪我したりすることなく、しっかりと箱根に合わせて調整し、強い日体大を見せてほしいです。