89回箱根駅伝 東洋の不安要素

2014年3月8日

 今日からは各大学の不安要素について分析していきたいと思います。まずは前回圧倒的な強さで箱根を制した東洋大学から・・・

 次にこの記録が破られるのはいったいいつになるのか?と思わせるほど各選手が最高の走りをし、さらに山には柏原がいた歴代最強のチームだった東洋、今年は柏原を始め主力が強かった4年生が抜け、戦力ダウンが心配されたが、服部、高久、延藤、佐久間と次から次へと新しい選手が現れ、いずれも区間上位で走るという強さ。間違いなく全大学中ナンバー1の層の厚さを誇ります。

 全日本でも駒澤に敗れたとはいえ、8区間中6区間で上回っており、負けたのは最短区間と最長区間だけ。よって、箱根では本命視する人も多いと思います。私もやはり今年度は東洋と駒澤の2強の争いだと思っております。

 そんな東洋の不安要素はやはり山です。柏原という絶対的な存在が抜けたのはもちろんあるのですが、東洋はここ10年、柏原以前で好走した選手がほぼ皆無なのです。5区を走った過去10年間の成績を見てみると・・・

79回 16位
80回  7位
81回 13位
82回 15位 (距離延長)
83回 13位
84回 17位
85回  1位
86回  1位
87回  1位
88回  1位

 もちろん、東洋が強くなったのは柏原選手が来てからですし、今の戦力を考えると、過去と単純比較できないことは重々承知です。しかし、柏原が来る以前は山を苦手にしていたことも事実・・・特に距離延長後の3年間は平均順位が15位と苦しんでいます。柏原卒業後、山を再び苦手にしてしまうのか?それとも、しっかりと上位でつないでこれるのかが今後の東洋を占ううえで大きなカギを握りそうです。

 そんな東洋の5区を誰が走るのかということですが…一般的に山を走らせる場合、適性と走力の組合せで決めているのかな?と感じております。

 ①適性も走力もある(例:柏原)
 ②適性がある(例:大江)
 ③適性は微妙だが、走力がある(例:早川)

 理想は適性も走力もある選手ですが、そんな選手はなかなかいないので、適性にかけるか、走力にかけるかということになります。今年度の東洋の場合、走力にかけるのではないか?と思っております。もちろん、適性のある選手が上手く走ってくれれば、主力を平地に温存でき、有利であることは間違いないです。しかし、優勝を狙っている以上、山での失敗は致命的になります。ただでさえ、柏原の後という最もプレッシャーのかかる立場になる上、最大のライバルである駒澤は、距離延長後に山での心配は1度もありません。

 そうすると、出雲で1,3,6区、全日本で1,2,4,8区という主要区間を走った選手から選ぶのが一番リスクが少ないか?と考えます。具体的には、設楽啓太、悠太、大津、田口、服部ということになります。主要区間を走るということは、それだけ監督が信頼しているということですからね。とはいえ、全日本1区で好走した田口選手はそのまま1区で使いたいでしょうし、過去2年箱根2区で好走している啓太選手も動かしたくないところ…となると、他3人から5区を選ぶのが、安心かなと・・・

 もっとも、山に主力を持ってくることで平地の戦力ダウンは免れず、その影響で対駒澤で苦しくなってしまうと考えれば、適性のある選手の起用もありうると思います。その場合、その選手の適性に絶対の自信を持っているか、リスクを負ってでも勝負に出ているか…どちらにしろ、東洋の5区が誰になるのかは200人の選手中、最も注目されることになりますねえ。。。

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