青山学院大学 ２０１７年 出雲＆全日本結果 考察
続いては青山学院大学について、出雲、全日本の結果を振り返りつつ、箱根への展望も書いていきます。出雲・全日本結果はこのようになっております。前年度は３冠＆箱根３連覇と無敵を誇った青山学院大学、しかし今年度は出雲で２位、全日本では３位といずれも優勝を逃し、その圧倒的な強さに陰りが見えつつあります。
出雲では１区梶谷が最後はフラフラになってしまったこともあってトップと３８秒差の８位と大きく出遅れることに。そのトップが優勝候補筆頭と目される東海大学だっただけに、このタイム差は一際痛かったですね。しかし、２区でエースの田村が区間賞＆区間新記録、東海の館澤相手に２０秒差をつける圧巻の走りでした。やはり、田村は別格の強さを誇ります。
３区でもう一人のエースである下田が区間３位もここでついにトップに立つことに。しかし、２位の東洋と３秒、３位の東海と５秒差とまだまだ予断を許さない展開、既にダブルエースを使い切ってこのタイム差に後半苦しむことに…４区は小野田が区間２位、駅伝で抜群の安定感を誇りますが、東海の鬼塚とは１９秒離され、２位に後退。
５区を任されたルーキーの神林も区間３位と上々のデビュー戦となりましたが、やはりトップを走る東海とは２３秒差、総合では３７秒差をつけられてしまうことに。これまでの青学は、アンカーに一色という絶対的エースを起用出来ていましたが、今回は今年度飛躍を遂げたとはいえ３大駅伝デビューの橋詰、東海の關相手ではさすがに厳しく区間６位、総合でも１分半の大差をつけられて２位に沈み、３大駅伝の連勝は４でストップ、２年連続３冠の夢は早くも潰えてしまいました。
全日本では１区中村祐がトップと１分２２秒差の１１位というまさかの大幅な出遅れ、最悪のスタートとなってしまいました。２区田村はまたしても区間賞、区間２位に２５秒差をつける走りで総合順位を４つ上げて６位に浮上しました。出雲といい全日本といい、田村の区間２位以下に大きく差をつける走りは凄まじいです。３区梶谷は区間４位とまずまずの走り、出雲は１区出遅れてしまいましたがしっかりと立て直してきました。
４区森田は区間３位、トップとも７秒差とさすがの走りで前を猛追、総合でも３つ順位を上げて３位まで浮上してきました。森田もその安定感は際立っています。この時点では青学有利かとも思ったのですが…５区下田が区間４位、足を引きずり気味の走りでしたし、本来の力を発揮出来ず。。。区間トップだった神大の越川には５７秒もの差をつけられてしまいました。１区に次いで青学が痛かった区間ですね。。。
６区は３大駅伝デビューの竹石が区間４位、トップとの差も１１秒差ですし、上々のデビュー戦でした。長い距離はまだ未知数な部分もありますが、今後が楽しみです。７区を走った小野田は区間３位とこれまた安定の走り、５度目の３大駅伝で初めて区間２位以内こそ逃しましたが、それでもさすがの強さです。しかし、優勝争いでは東海に１分６秒、神大に４９秒差をつけられ、最後まで優勝争いに絡めないという状況に…
アンカーの鈴木は区間４位、タイムも５９分８秒ですし上々の走りだったのでは。故障などもありましたが、しっかりと立て直してきましたね。頼りになる主力の１人です。総合で３位、出雲よりは優勝の可能性が高いと思われた全日本ですが、神大、東海と２校の後塵を拝する結果に終わってしまいました。
出雲、全日本と敗れてしまっただけに、なおさら負けられない箱根、４連覇に挑むこととなります。箱根で勝つためには、出雲・全日本の２大敗因となった１区で出遅れたこと、主力が揃って万全の状態で臨めなかったことを解消する必要がありそうかなあ。１区は前回のようにスローペースならば良いですが、ハイペースとなった場合は主力クラスを起用しないと厳しいですし…今回は１区で出遅れると２区で挽回するのも簡単では無さそうですからね。
田村、下田の４年生に３年の小野田、森田、橋詰、２年の鈴木あたりが主力となってくるでしょうが、箱根では揃って元気な姿を見せて欲しいものです。６区は３年連続で小野田となれば何も心配いりませんが、５区は気になるところですね。前回区間８位だった貞永にそのまま任せるのか新たな選手を起用するかは分かりませんが、距離が短くなっても差がつく区間なだけに…
勝負レースでの実績、長い距離での強さ、何よりも箱根で勝った経験のある選手がいる唯一の大学、出雲、全日本以上に箱根では青学が強いとは思うのですが…それでも、今年度のレースを見ていると、これまでのような圧倒的な強さ、安定感は感じられず、不安も残りますね。青今回４連覇を果たすかどうかは、青学が引き続き大学駅伝の中心に居続けるかという点でも大事になってきますし、箱根はやはり青学が強いというようなレースをみせてくれれば！！