八王子LD2016 観戦記 ~紘太が世陸標準を突破~

昨日、八王子ロングディスタンスが行われ、私も2年連続で観戦に行っていました。レース結果も既に公式に載っています。前回は最終組で紘太と鎧坂が揃って日本記録を出す素晴らしいレース、応援する雰囲気も最高で今まで観戦した中でのベストレースでした。今回のレース結果を気になる選手&学生を中心に振り返ります。

 

前回も寒かった印象がありますが、雪も残っていた今回はさらに寒かったです。もう家にある防寒を一通り揃えてきたのですが、それでも最後は震えていた気がします。。。序盤は腕を捲くったりするほどだったのですが、徐々に身につける服が増えていき、最後は完全防寒という。。。

 

G組

最初の組から目標は28分台、他の記録会では目標タイムに遠く及ばないレース結果になることも多いですが、八王子では全てペースメーカーが付いていますし、実況担当の人が常にペースメーカーに指示を出しているため、付いていけば記録が出るというのは魅力ですね。

 

実際、序盤設定より早いペースだったのですが、もっとペースを落とすように叫んでいましたし…そんな中、最後まで付いていった富士通の前野が29分ん7秒、設定にこそ及びませんでしたが、最初の組とは思えない好タイムでした。

 

F組

設定は28分50秒、日立物流の竹内が28分49秒79という設定タイムどおりの見事な走りで組トップでした。既に2組から28分台が出るというハイレベルかつ好条件のレース、遠くまできた甲斐があります~日立物流勢の好走が今回は目立ちましたねえ。3位に29分4秒で日下も入っていますし…この組以外でも好走が目立ちました。

 

E組

設定は28分40秒、ずっとペースメーカーの後ろにいたJRの大隅がそのままの位置をキープし、ラスト1周まで先頭でこのまま組トップか?と思ったのですが、猛然と追い上げてきたのが日立物流の牟田、ラスト200mくらいで抜き去るとそのまま突き放して28分38秒の好タイムをマーク、大隅も28分39秒で設定を上回ってきました。

 

さらに、学生では日大の石川が3位に入る好走で28分43秒で1秒未満ですが、ベストを縮めてきました。順位も良いです。創価の大山も先頭集団からこそ遅れてしまいましたが、28分57秒でベストを1.5秒更新、東農大の小山も29分9秒でベストを5秒更新と学生3人が全員自己ベストとという結果でした。

 

D組

設定タイムは28分30秒、この組では学生がとにかく目立ちましたねえ。中盤以降、ペースメーカーにアクシデントが発生し、棄権してしまうという状況、そんな中で集団を引っ張ったのは神奈川の山藤、積極的な走りで集団のハイペースを維持しました。そんな中でも組3位の好走、タイムも28分29秒43は鈴木健が今年マークした神大記録をさらに上回るという素晴らしいものでした。

 

そんな山藤を上回ったのが早稲田の永山、全日本では4区区間賞の素晴らしい走りを見せていましたが、今回もずっと2,3番目の好位置をキープしてレースを進めると、終盤に一人抜け出す見事な走り、28分25秒で組トップ、早稲田でもダントツトップのタイムを叩き出しました。来年度、早稲田のエースは永山かもしれませんね!

 

C組

設定タイムは28分15~20秒、この組では唯一最後までペースメーカーに付いていった富士通の星が28分12秒の好タイムで組トップとなりました。2位に16秒差がありますし、ダントツでした。ここまで、F組以外はいずれもトップが設定タイムを上回っているんですよね。ペースメーカーの上手さもありますし、コンディションも良かったです。

 

学生では専修の丸山が終盤まで先頭集団に食らいつく走りで28分32秒、ベストを14秒も縮めてきました。なかなか勝負レースで結果を残せない専修において、丸山の安定感はずば抜けています。関東連合で出場する箱根では、エース区間での快走を期待。

 

B組

設定タイムは27分台、東洋の弾馬、駒澤の工藤という学生でもトップクラスの選手が記録を狙いにいったということで期待していたのですが…まず東洋の弾馬が3,4000mの時点で集団から遅れてしまい、さらに1,2周して工藤も遅れ始めるという残念な結果になってしまいました。

 

工藤が29分18秒でブービー、弾馬が29分32秒で最下位ですからね。厳しい結果となってしまいました。二人とも中盤ではもう苦しそうな表情をしていましたし、やはり27分台を狙うハイペースは厳しかったのかなあ…箱根ではともに元気な姿を見せて欲しいところ。

 

そんな中、素晴らしい走りを見せたのが八千代工業の猪浦、駒澤大学時代は4年間、3大駅伝を走ることは叶いませんでしたが、実業団に入ると昨年度からベスト連発するなど頭角を現し、今年度はさらに実業団のエース区間でも勝負出来る選手に…今回も日本人で唯一ペースメーカーに最後までついていき、27分台こそなりませんでしたが、28分10秒という好タイムを叩き出しました。

 

さらに富士通の潰滝が28分16秒、日清食品Gの戸田が28分22秒で続きました。特に戸田は序盤集団の最後尾にいて、ときたま集団から離れることもあったので厳しいのかなあ?と思いきや、どんどん位置を前に上げていって最終的には日本人3位の好走でした。

 

A組

設定タイムは27分45秒とロンドン世陸の参加標準タイム、ペースメーカーがこの設定タイムとほぼ一緒かやや遅いタイムだったとこともあって、日本記録を狙うというようなレースにはなりませんでしたね。もちろん、設定通り走るカロキが素晴らしいのですが…

 

集団からまず富士通の中村が遅れてしまいました。それも、徐々にではなくてガクッとペースが落ちてしまったんですよね。表情を見る限りはどこかを痛めたとかでは無さそうだったのですが、そのままペースは上がらず、5000mを前に棄権してしまいました。何も無ければ良いのですが…

 

さらに、コニカミノルタの啓太も集団から遅れてしまうことに…故障から復帰してきて今回何とか合わせてきたということですが、やはり万全の状態ではないと、厳しいですよね。29分11秒に終わりました。悠太も28分26秒と上々のタイムだったのですが、これでブービーという恐ろしいハイレベルなレース…

 

そんな中、日本人トップかつ唯一27分45秒を切ってきたのが旭化成の紘太、ラスト1周の時点では日本人トップの大石から遅れていて厳しいかなあと思っていたのですが、ラスト1周のスピードが本当に凄まじく…大げさではなく、本当に早送りを見ているかのような切れ味でした。

 

ラストの切れ味に驚嘆しつつ、それだけ力が残っているなら、もっと前で勝負出来たのでは・・・?という思いもありつつ、無事に27分44秒39で世陸標準を突破したのは良かったです。一方で大石はずっと好位置でレースを進めていたのですが、ラスト1周でもう一歩伸びずに27分48秒56,もちろん素晴らしいタイムなのですが、標準にはあと一歩及びませんでした。

 

大六野が27分54秒でしっかりと28分を切ってくる安定感がさすがですね~勝負レースでも記録会でも外すことの無い安定した強さは大学時代から変わりませんが、その安定レベルが遥かに上がっています。市田孝、浅岡も28分14秒、28分16秒と好タイムで最初から最後まで見応え満載のレースでした。

 

強いて不満な点を挙げるならば、私の位置取りが悪く、暗すぎてまともな写真がほとんど撮れなかったこと、寒すぎたことくらいですかね(笑)G組からハイレベルなレースで、昨年に続き行くか迷いましたが、本当に見に行って満足なレースでした!

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