リオ五輪 選手特集 ~大迫 傑 日本No.1ランナーが世界最高の舞台へ挑む~

リオ五輪が開幕しましたね!リオに挑む長距離選手への応援を込めて、これまでの実績を振り返ります。まずは、日本選手権で5000m,1万mの2冠、いずれも圧倒的な強さを見せ、名実ともに日本最強ランナーとなった大迫 傑・・・中学~大学時代は4年生卒業特集 早稲田大学:大迫傑にて既に紹介しているので、今回は社会人になってからを~

 

 

2014年度(社会人1年目)

実業団は箱根のスター選手が揃う日清食品グループへと進みましたが、アメリカを拠点としてナイキ・オレゴン・プロジェクトで練習を積んでいくこととなります。現役世界最強ランナーであるファラーや世界トップクラスのランナーであるラップらが所属する精鋭集団の一員であるだけでもその凄さが分かります。社会人となって迎えた初の日本選手権、1万mに出場しますがここで三度立ちはだかったのが同じ日清食品Gの佐藤悠基。やや早めのスパートから抜けだそうとしましたが、悠基を引き離すことが出来ず、逆にラストスパートに付いて行くことが出来ず、28分33秒57で2位に終わりました。これで3年連続の2位、0.38秒、0.9秒、そして今回は1.5秒差といずれも後一歩栄冠には届きませんでした。

 

 

日本選手権で2位に入ったことにより、アジア大会に出場、こちらも優勝には一歩及びませんでしたが28分11秒94で2位に入り、見事に銀メダルを獲得しました。勝負レースでの強さは大学時代から群を抜いていますね。さらに、秋には3000mで日本記録となる7分40秒09を叩き出しています。社会人1年目からも違いを見せつけています。ニューイヤー駅伝では1区を任され、ラストスパートで抜け出し、順当に区間賞を獲得するも、個人的には飛び出すレースを見たかった気もしますが・・・大いに活躍した1年でしたが、その後日清食品Gを退社し、プロランナーとして走っていくことに。。。最後にびっくりの展開でしたが、日本に収まる器ではないですし、さらなる高みを目指すには必然だったのかも・・・

 

 

2015年度(社会人2年目)

ずっと出場してきた1万mではなく、5000m1本に絞って臨んだ日本選手権、今度こそ日本選手権初優勝なるか?と思いましたが、ここで立ちはだかったのか1学年下の村山紘太、やはり終盤のスパートで引き離しきれないと、ラスト1周の切れ味では上回る紘太に届かず、0.5秒差での2位・・・日本選手権で4年連続2位という屈辱を味わいました。決してラストが無いわけではなく、むしろある選手なのですが、日本トップクラスの走力を持つ相手となるとやはり厳しいのかと思わずにはいられない結果でした。

 

 

しかし、その後は7月に5000mで13分08秒40という日本記録を樹立、初めて13分10秒の壁が破られました。いつかは更新してくれると期待していましたが、1万mよりも難易度が高いと言われる5000mの記録が一気に破られるとは正直思いませんでした。1万mでの日本記録樹立も是非とも成し遂げて欲しいところ。この日本記録の走りで世界選手権への出場権を確保、予選1組に出場すると前半はスローペースとなったことで着順で拾われる5位以内でないと通過が厳しい状況、大幅なペースアップに最後まで付いて行きましたが、0.41秒届かずに7位、予選通過はなりませんでした。それでも、あのペースアップについていけるのは大迫だけでしたでしょうし、今後に向けて世界の舞台でも期待を抱かせる走りとなりました。

 

 

2016年度(社会人3年目)

オリンピックイヤーとなった2016年度、前回はわずか0.38秒でオリンピック出場を逃し、地面を叩いて悔しがる姿が印象的でした。。。迎えた日本選手権、先頭付近の好位置でレースを進め、ペースの変化にも余裕をもって対応しているように見えました。終盤に抜けだした悠太の切替にも付いて行き、前回5000m覇者である紘太を含めて3人の優勝争いに・・・ラスト勝負ではまた紘太相手に分が悪いのでは?と思いましたが、ラスト2周からの切替が違いました。ラストの勝負に持ち込ませずに一気に後続を引き離す走り、ラスト1周の走りも圧巻でした。まるで外国人選手を見ているかのようなラストの切れ味・・・28分7秒44で悲願の初優勝、2位にも9秒以上の差をつける圧勝でした。この走りで見事にリオオリンピック代表の座を手に入れました。

 

 

5000mにも合わせて出場した大迫、こちらも正直格が違いましたね。10000m同様にラスト2周での抜け出しがもう凄すぎて・・・もはや日本人相手に負ける気がしないほどです。13分37秒13で2冠を達成しました。迎えるオリンピックの舞台、本人は入賞が目標とのことですが、これまでのオリンピック・世界選手権の結果を見る限り、自己ベストである27分38秒は上回ってこないと難しいのでは?そのくらい世界のレベルは高いですからね・・・厳しい目標だとは思いますが、今の大迫には大きな期待を抱かせる強さがありますし、是非ともオリンピックでその走りを世界に見せつけて欲しいです!!

 

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