92回箱根駅伝 2区を振り返る ~区間賞:勇馬(東洋)~

今日は、箱根駅伝の2区を振り返ります。2区結果はこのようになっております。2区はやはり各大学エース級が集まりました。青学の一色、東洋の勇馬、駒澤の工藤と3強もエースを起用していますし、山梨学院はオムワンバではなくニャイロが起用されました。4年のオムワンバに走って欲しかったですが、ニャイロの方がコンディションが良いということでしたら、しょうがないですね。

 

 

 

最もハイペースで入ったのはニャイロ、1区10位スタートからあっという間に2位にまで順位を上げました。東洋の勇馬もあっさりと抜かれてしまったのですが、そこからの粘りが凄かったですね。大きく離されることはなく、再度ニャイロに追いつき、そこでニャイロがスパートして引き離しにかかりましたが、再度追いつき、終盤に突き放しての区間賞でした。惜しくも66分台こそなりませんでしたが、67分4秒での区間賞は素晴らしい走りでした。総合順位も7位→2位と5つ上げ、トップを行く青学との差も22秒差にまで縮めました。

 

 

2位に山梨学院のニャイロ、序盤の突っ込みから終盤でのペースダウンも心配されましたが・・・終盤こそ勇馬に離されたものの、大きくタイムを落とすことはなく、67分20秒と留学生も含めたルーキーの歴代No.1となるタイムを叩き出しました。総合順位も10位→3位と7つ上げています。モグスの1年時のタイムを上回っているというのが今後にますます期待をもたせますね。ゆくゆくは66分台、そして区間記録となる66分4秒の更新も期待されます。3位に青学の一色、先頭でタスキをもらったこともあり、前半はややゆったり目のペース、横浜駅前(8.2km)の定点では区間5位でしたが、中継所では区間3位と後半にペースを上げる理想的な走りで67分35秒と好タイムをマーク、トップでタスキを渡しました。

 

 

4位に駒澤の工藤、1区で出遅れましたこともあり、ハイペースで突っ込み、横浜駅前の定点で既に5位集団に追いついていました。その後しばらく集団で走った後、集団から抜けだして行くことに・・・ただ、そのまま後続を突き放すことは出来ず、一進一退の攻防となりました。終盤はさすがにペースが落ちてしまったものの、区間4位、68分4秒は上出来の走りでしょう。総合順位も13位→6位と7つ上げてきました。衝撃の箱根デビューから1年、早くもエースに相応しい貫禄を備えてきましたね。5位に順天堂の塩尻、有力ルーキーが苦戦する中、いきなり2区に抜擢された塩尻が工藤に負けじとハイペースでの突っ込み、集団にあっという間に追いつきました。追いついてからも後ろにつくのではなく、前で集団を引っ張っていく積極性がさすがですねー。タイムも68分30秒と日本人ルーキー歴代3位の走りでした。

 

 

 

6位に明治の木村、青学に引き離され、東洋や山梨学院に逆転されたことであまり印象は良くなかったかもしれませんが、タイムも68分33秒と決して悪くは無いんですよね。定点ごとの区間順位も7位→6位→6位と周囲の走りに惑わされず、安定した走りを見せてくれました。横手が出雲・全日本と出場出来ない中、3大駅伝全てでエース区間を任され、チームを支えました。7位に城西の菊地、故障に苦しんだシーズンでしたが、箱根にはしっかりと合わせてきてくれました。前回5区一桁で走った菊地を平地に下ろしてきましたが、2区でも5区でも結果を残してきますね。安定感はチームでもNo.1と言っていいでしょう。

 

 

8位に帝京の高橋裕、集団でレースを進め、終盤にはその集団からも抜けだして総合5位にまで順位を上げてきたのは良かったですね。駅伝シーズンは箱根予選、全日本、箱根とずっと結果を残してきましたし、エースとしてチームを引っ張っていってくれました。区間9位相当に関東連合の丸山、集団での争いにもしっかりと付いて行く、エースの走りを見せました。5000m13分台、10000mで28分台と持ちタイムも大きく伸ばし、飛躍の1年となりました。来年度の箱根予選に向けて、大きく稼げるであろうエースが存在するのは大きいですね。9位に日大の石川、1,2区ともに区間1桁で走り、日大の日本人エースはしっかりと結果を残してきますね。荻野、木津らが抜ける来年度は石川にかかる期待は大きいですし、エースとしてチームを引っ張っていって欲しいです。

 

 

10位に中央学院の大森、今年度は3大駅伝全てで主要区間を任されるまでになりました。全日本8区に続いて、箱根2区でも他大のエースと渡り合いました。前回は箱根に出場さえ出来ませんでしたが、チームに欠かせない選手へと成長を遂げてきましたね。11位に拓殖のデレセ、箱根予選を2位で走っていることを考えれば、ちょっと物足りない走りになってしまいました。集団からも早々に落ちていってしまいましたし。。。金森が区間3位と最高のスタートを切っただけに、ここで一気に抜け出したかったですよねー。ただ、まだ1年ですし、年々力を付けていって欲しいです。

 

 

12位に日体大の奥野、2年連続の2区をしっかりと務めてくれました。退部に揺れた日体大の中、チームをまとめて箱根シード獲得に貢献しました。奥野がいなければチームはバラバラになっていたなんて後輩の言葉もありましたし、走りでも精神面でもチームの支えになってくれましたね。13位に東京国際のスタンレイ、こちらもデレセ同様にもう一歩の走りでしたね。。。箱根予選では3位だったんですけどねー。2,3位の留学生が揃って区間中位以下に沈んでしまいました。1区で遅れたこともあり、走りにくかったですかねー。区間14位に神奈川の鈴木健、箱根予選での快走からすると、ちょっと奮わない走りとなってしまいました。どうしても1区で遅れてしまうと、そこから巻き返していくのは難しいですよね。ただ、前回は箱根6区19位でしたからね。そこから1年でエースとしての地位を固め、2区を任されるまでになるのはお見事です。来年度は名実ともにエースとして神奈川大学をさらに上位へと導いていって欲しいです。

 

 

15位に東海の春日、今年度は持ちタイムも5000mで13分台をマークするなど大きく伸ばし、主要区間を任されるまでに成長を遂げましたが、さすがに箱根の2区、それも1区16位スタートという状況では厳しかったか・・・2区終了時で総合17位と厳しい序盤となりました。前回の1,2区である白吉、川端を両方起用出来なかったことが響く結果に。。。16位に中央の徳永、これは正直びっくりしました。1区町澤が区間4位と最高の走り、2区の徳永は今年度全日本予選、全カレ、箱根予選とずっとエースとしての走りを見せ続けていましたからねー。満を持しての2区起用だったのですが・・・集団に追いつかれ、その後も集団から早い段階で遅れていってしまいました。

 

 

17位に早稲田の高田、前々回区間賞の高田でしたが、最後の箱根は非常に苦しい走りになりました。出雲、全日本ともに出場出来ず、何とか箱根に間に合わせてきましたが、やはり万全でなければ結果を残せないのが華の2区ですよね。集団からもあっさりと遅れてしまいましたし、苦しんだ今シーズンを象徴するかのような走りで総合順位も14位まで落としてしまいました。18位に大東の森橋、1区で19位と出遅れる苦しい状況だったこともあり、区間順位も総合順位に近い走りになってしまいました。出雲、全日本とチームが苦戦する中、何とか主要区間を粘り強く走ってきた森橋でしたが、さすがに力を発揮出来るような状況では無かったですね。。。

 

 

19位に上武の田林、今シーズンは全日本予選で最終組を任されるほどになりましたが、箱根予選には出場出来ていませんでしたし、何とか箱根に合わせてきた形だったのか・・・前回は8区10位と結果を残していた選手ですが、いきなりのエース区間、それも1区18位という状況では同仕様もなかったかなあ。最下位は法政の有井、1区に続いての区間最下位となりました。箱根予選ではチーム2番手の37位と素晴らしい走りをした有井でしたが、さすがに19位に1分以上の差をつけられた最下位では・・・最初から最後まで単独走となり、最後には10分差による繰り上げスタートを心配されることとなってしまいました。2区で区間18~20位のチームは1区でも区間18~20位・・・いかに1区が大事かということを改めて感じさせる結果となりました。

 

 

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