全日本予選2015 大学別結果雑感 ~5位:帝京大学~

本日は、帝京大学における全日本予選の各組ごとの結果を写真とともに振り返っていきたいと思います。公式結果はこちらをご覧ください。前回はまさかの予選落ちとなった帝京大学、今回は安定していましたねー。総合順位で見れば、1~4組までずっと通過圏内を維持していましたし、個人的にちょっと心配だった1,2組もきっちりと結果を残していました。後は、なかなか結果のでない全日本本戦でどうなるか?というところでしょうか・・・全本予選結果はこのようになっております。

 

 

1組: No.5 宇佐美、No.25 畔上

 

1組は、これまで3大駅伝・予選会の経験は無いものの、今季29分46秒をマークして一気に全日本予選メンバーに入ってきた3年の宇佐美に、高校時代から1万mで29分台をマークしているルーキーの畔上という組み合わせとなりました。序盤は二人とも後方でのレースでした。まずは畔上が集団の前方にポジションを移し、集団のペースが上がると宇佐美も前の方に移動してきました。ここまでは良い形でのレースだったと思います。

 

 

集団が一気に10人程度に絞られると、食らいついていった畔上に対し、宇佐美はその集団から遅れてしまうことに・・・この場合、遅れてからが大事になりますが、宇佐美は良かったですね。第二集団の中でも積極的な走りを見せていましたし、ズルズル落ちて行くどころか、むしろ前を追っていこうという姿勢が見えました。最終的には13位ですから、10人の先頭集団に付いていけなかった選手の中ではほぼトップ付近でゴールしていることになります。

 

 

一方の畔上はさらに先頭集団が4人にまで絞られると、そこからは遅れてしまうことに・・・新たに形成された第二集団の中で何とか粘りの走りを見せ、最終的にはやや離されたものの、それでも10位ですから上々の走りだったと思います。揃って良かった大学も多く、1組を終えて6位という順位でしたが、良いスタートだったのでは無いでしょうか?

 

 

2組: No.5 島口、No.25 竹本

2組は宇佐美同様に3大駅伝・予選会の経験はなく、2年時に同じく29分46秒をマークしている3年の島口に1万mで29分19秒を持ち、箱根では2年連続で最重要区間の5区を任されている竹本というコンビでした。宇佐美同様に島口もちょっと不安はあったのですが、これまた杞憂に終わることに・・・1組同様に序盤は後方からのレースとなります。島口はレースが進むに連れてポジションを前に移していきました。集団のペースが上がると、竹本もきっちりと対応して集団内で走っていました。

 

 

先頭集団がさらに10人ほどに絞られると、島口はそこに残っていましたが、竹本は遅れ始めてしまうことに・・・遅れてからも第二集団を引っ張る形でレースを進めていたのですが、そこからも徐々に遅れ始めてしまい、最終的には20位ということで過去の実績や持ちタイムを考えると、ちょっと不本意な結果になってしまったでしょうか?一方の島口は終盤まで先頭集団に食らいついたこともあり、トップと8秒差の7位と上出来の走りを見せました。層の厚い帝京においてメンバーに選ばれるのですから、力があるのは分かりますが、いきなりの勝負レースで結果を残すところが宇佐美といい、島口といいさすがですねー。総合では5位と1つ順位を上げることとなりました。

 

 

3組: No.5 堤、No.25 加藤

 

3組は、過去2年連続で3組を任されて29位、22位も箱根では10区4位、今季は29分12秒をマークするなど主力の一角として期待される堤に、3大駅伝・予選会の経験は無いものの、2015年になってから3部門全てでベストを大きく伸ばしてきており、最も勢いのある選手と言ってもいい加藤という組み合わせでした。

 

 

加藤は序盤から集団の後方でレースを進めていたのですが、そのうちがなかなか変わらなかったですね。集団のペースが上がっても、集団からこぼれ落ちる選手が出てきても、ずっと集団の後方に位置していました。ペースが上がると前の方に位置を移していた堤とは対照的な動きでした。集団が2つに分かれてくると、後ろにいた加藤はそのまま遅れてしまうことに・・・この時点でかなり苦しそうな走りになり、遅れた集団の中でも最後尾に位置するなどなかなか厳しい走りでしたねえ。結果も24位でフィニッシュと全8人中最も悪い順位となってしまいました。

 

 

一方の堤は先頭集団の前の方を常にキープし、一時は先頭を走ることもありました。最後に集団が4人に絞られると、そこにはついていけませんでしたが、トップと9秒差の6位ですからさすがの走りだったと思います。過去2年はちょっと気になる3組での起用でしたが、今回は実力通りに3組に起用し、実力通りの結果を出してくれたと思います。3組終了時では6位ということで大きなブレーキが無ければ大丈夫という位置で最終組を迎えることに・・・

 

 

4組: No.5 高橋裕、No.25 内田

4組は2015年に3部門全てでベストを更新、特にハーフは62分13秒をマークして、ユニバに出場し、そこでも活躍を見せたエースの高橋裕に、箱根では7区10位、学生ハーフで62分20秒の好タイムをマークして一気にエース格へと成長を遂げてきた内田というコンビとなりました。内田は最初集団の最後尾にてレースを進め、高橋裕はかなり前でのレースとなりました。しばらくすると、高橋裕が少しポジションを下げ、内田が前に移動してきたことで、高橋裕がすぐ後ろの内田を引っ張る形でずっとレースが進んでいきました。第二集団できっちりとレースを進める二人、終盤には先頭集団からこぼれてきた選手を拾っていってついには高橋裕が3位集団を形成する一方、その集団からは遅れてしまったものの、10位前後の集団で走る内田という形になりました。

 

 

ラスト勝負で遅れを取ったものの、高橋裕は3位と4秒差の6位と見事な走りを見せ、内田も11位ですから上出来と言っていいでしょう。前回は最終組で逆転されての予選落ちでしたが、今回は揃って結果を残し、総合順位も1つ上げて5位で予選通過を果たしました。

 

 

全日本はここ4回の出場で10→11→11→13位と一度も1ケタ順位で走れていないんですよねー。予選会を上位通過した時でもいざ本戦となると1区から出遅れることが多く、なかなかレースに参加出来ていません。決して1区を軽視しているわけではなく、準エース格をしっかりと起用してきているのですが・・・そろそろ、全日本でも結果を出していきたいところですね。いきなりのシードは厳しいでしょうが、何とかシード争いに絡みつつの1ケタ順位では走ってもらいたいところです。ルーキーの畔上に3年の宇佐美、島口といった新戦力の台頭は喜ばしいことで、選手層はますます厚くなってきましたが、やはり求められるのは主要区間で勝負出来る選手でしょう。高橋裕はもう心配いらないでしょうし、内田や堤もある程度勝負出来そうですが・・・つなぎ区間は何とかなりそうなだけに、夏合宿を経て主要区間を安心して任せられるような選手の台頭にも期待したいところです!

 

 

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