全日本予選2015 大学別結果雑感 ~4位:早稲田大学~

本日は、早稲田大学における全日本予選の各組ごとの結果を写真とともに振り返っていきたいと思います。公式結果はこちらをご覧ください。予選会に出場した大学の中では戦力は抜けていると思っていただけに、4位通過というのはちょっと意外な結果でした。最終組で苦戦したのが影響したのはもちろんなのですが、総合トップをキープした2,3組も満足とは言えない結果だったような・・・ベストメンバーを組めていないということもありますし、駅伝シーズンにはしっかりと立て直してきて欲しいところです。そんな早稲田の全本予選結果はこのようになっております。

 

1組: No.1 柳、No.21 三井

1組はチームのエース格であり、特にトラックでの強さが際立つものの、関東インカレを欠場するなどちょっと万全ではなかったために1組となった柳に、まだ3大駅伝は未経験ながら、関東インカレ1部ハーフで入賞するなど着実に力をつけてきた三井の4年生コンビとなりました。単純な走力ならば柳は抜けているだけに、気になるのはコンディションだけでしたね。

 

 

レースとしては、二人とも先頭付近でずっと走って行くこととなります。先頭を引っ張るというよりは、その後ろでレースを進めるという感じでしたね。それは、先頭が入れ替わったり、ペースが上がっても特に位置取りは変わりませんでした。中盤以降、どんどん選手が絞られていっても二人は残り続け、10人ほどの集団でもまだ2人残っていました。三井はトラックはどうなんだろう?と思っていましたが、全日本予選のメンバーに選ばれるだけあって、問題無かったですね。

 

 

さらに先頭集団が4人に絞られるとさすがに三井は集団からこぼれていってしまいますが、その第二集団ではしっかりと粘る走りを見せます。一方の柳は4人になると時には集団を引っ張りペースを上げていくことに・・・さらに、ラストの切れ味でも強さを見せて見事に組トップとなる走りを見せました。決して万全では無かったでしょうが、それでもしっかりとトップになるのがさすがの強さです。一方の三井も1組7位と上々のスタートを切り、1組終了時で総合トップとなりました。

 

 

 

2組: No.1 光延、No.21 永山

2組は昨年度、ルーキーながらトラックでの実績は全大学の同世代を見てもトップクラスの走りを見せていた光延に、走るたびに自己ベストを更新しているこれまた最も勢いのあるルーキーである永山という組み合わせでした。ともにトラック、特に勝負レースでの実績もあるということでここでさらにトップを盤石にしたいところです。序盤は二人ともやや後方からのレースとなりました。しばらくしてやや位置を上げていきますが、それでもまだ真ん中ら辺でしたねー。慎重にレースを進めている感じでした。

 

 

しかし、集団のペースが上がると一気に先頭付近にポジションを移し、一時上武の井上が飛び出した時には、永山が先頭に立って前を追っていきました。先頭に追いついてからも先頭付近という好位置でレースを進めていたのですが、徐々に集団が絞られてくると、光延が集団の最後尾にまで下がっていってしまうことに・・・さらに、そのまま遅れ始めてしまいました。これはちょっと意外でしたね。。。一方の永山はずっと先頭付近をキープし続け、ほとんどラスト勝負だけの差で4位、ルーキーながら上出来の結果を残しました。一方の光延は11位ということで決して悪くは無い順位なのですが、光延の実績からすればちょっと物足りない結果となってしまいました。それでも、しっかりとトップはキープしています。

 

 

 

3組: No.1 中村信、No.21 安井

3組は、1万mで28分台を持ち、箱根では1区を任されるなどチームの主力として活躍する中村信と、昨年度トラックシーズンは同級生の光延に遅れを取ったものの、駅伝シーズンで着実に結果を残し、箱根をルーキーで唯一走った安井というコンビとなりました。序盤、安井はほぼ最後尾からのレースとなり、中村信も後方からのレースでしたね。そのままあまり位置は変えずにレースを進めていましたが、集団のペースが変わると素早く反応し、二人とも前の方に位置を移します。写真を振り返るたびに思いますが、どの大学でも力のある選手はペースの変化に敏感ですねー。素早く対応出来ています。

 

 

しかし、中盤以降に安井が徐々に先頭集団での位置を下げると、ついには集団から離れていってしまうことに・・・これはちょっと意外な展開でした。ただ、遅れてからもズルズルと下がってしまうのではなく、あまり先頭と差のないところでレースを進めていました。一方の中村信は安井が遅れても集団の中でレースを進めていたものの、しばらくすると集団から遅れだしてしまいました。さらに、安井と違って集団から遅れた後に粘ることが出来ず、あっという間に安井にも抜かれてしまい、ズルズルと後退することに・・・結果として22位まで順位を落としてしまいました。一方の安井は逆に集団から落ちてくる選手をどんどん拾っていき、7位でのフィニッシュとなりました。集団から落ちてからの差がそのまま順位に出てしまいましたね。まだ総合トップだったものの、最終組にキトニーを残す日大や潰滝を残す中央学院がいるため、ちょっとトップが危うくなってくることに・・・

 

 

 

4組: No.1 髙田、No.21 井戸

最終組は2年時に箱根2区で区間賞、エースとしてチームを引っ張る髙田に、一般組ながら1年時の全日本・箱根に出場、特にハーフに強さを発揮するものの、トラックでも1万mで28分台を持つ井戸という納得のコンビでした。キトニーのハイペースに付いていったのが髙田、一方の井戸は第二集団でレースを進めることとなります。髙田は順調に先頭集団に付いて行き、最終的にキトニー、潰滝、髙田という3人の集団にまで絞られることとなります。しかし、この集団から中盤以降に遅れ始めると、その後が苦しくなってしまいました。

 

 

どんどんペースが落ちていき、第二集団にも抜かれてさらに下がってしまうことに・・・最終的にはまさかの28位という結果となってしまいました。監督の話によると教育実習もあってあまり練習を積めていなかったとのことで、それならば無理に先頭に付いていなければよかった気もしますが・・・一方の井戸は最初から最後まで第二集団で粘り続けます。最終盤のスパートでは遅れをとってしまいますが、それでも8位ですから上々の結果でしょう。しかし、最終組で結果を残した中央学院、日大、神奈川に揃って抜かれてしまい、4位での予選通過となりました。

 

 

うーん、予選通過した9大学の中では正直最も想定より悪かった走りとなってしまった気がします。複数区間でブレーキとなってしまい、シード落ちとなった全日本のような印象というか早稲田の力強さを感じることが出来ませんでした。今回のような走りでは、シード返り咲きは難しそうというのが正直な感想です。ただ、メンバーを見ても柳、髙田が万全ではなく、平・武田が出場していないなどベストメンバーとは言えない状況でしたし、予選会校の中では最も上積みが期待出来る大学とも言えます。全日本にはきっちりと合わせてきて、シード返り咲きと言わずに優勝争いにまで絡む走りを期待したいです!!

 

 

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