全日本予選2015 写真付観戦記 組別編 ~前評判通りの強さを見せた中央学院がトップ通過!~

昨日、全日本予選が行われました。楽しみにしながら観戦してきましたが、記録会とは違った緊張感、そして駆け引きは見ていて面白いですね~。今日は各組ごとに写真付きで振り返ってみたいと思います。大学の順位及び全体の感想は明日に、明後日以降は各大学ごとに個別に振り返る予定です。その際には各大学の選手の写真とともに紹介していきたいなと思っています。途中で力尽きるかもしれませんが(汗)結果はこちらをご覧ください。私の管理している18大学については、こちらに載せてあります。

 

 

~1組~

何気にお気に入りなのが1枚目の写真・・・着替えを持って選手が歩いてくるところなのですが、まるで映画「アルマゲドン」の宇宙へ出発する前の名シーンのように(笑)・・・人類の希望ならぬ各チームの期待を背負って戦いの場へと歩む姿が印象的でした。当日変更で早稲田の柳、國學院の蜂須賀という28分台ランナーが入ったことでペースは上がるのかな?とも思いましたが、まだ暑く絶対に失敗出来ない1組、そもそも二人とも万全では無かったであろうこともあり、1km3分を超えるスローペースで推移することとなります。

 

 

最初に先頭集団を引っ張ったのは大東大の二人、3組まではいい意味で、4組はアクシデントでしたが、ずっと予想外の走りをしていました。そんなスローペースが嫌だったのか、自分で引っ張らないと気がすまなかったのか、順天堂の塩尻が先頭を引っ張り始めます。高校時代も積極的な走りが持ち味の選手ですが、大学でも変わっていませんでした。さらに、國學院の蜂須賀も先頭を引っ張り始めました。ただ、中盤以降は落ちてしまったため、やはりまだコンディションに不安があったのでしょう。。。

 

 

二人が引っ張り始めてもそこまでペースが上がることも無く、5000mくらいまではほぼ集団でしたね。それ以降、徐々に脱落してくる選手もいましたが、数人に留まっていました。ただ、ここで早めに脱落してしまった大学は2組目以降を見ても苦しかったのかなと思います。箱根出場校では城西、上武、創価、拓殖あたりが当てはまりますね。1組で26位以下の順位を出した大学はいずれも通過出来ておらず、1組は悪くとも最低限にまとめる走りが求められますね。

 

 

その後はトップ通過候補筆頭の早稲田から柳が先頭にくると、順天堂の塩尻、國學院の畑中、法政の磯田の4人が抜け出しました。3人はある意味予想通りでしたが、法政の磯田がここまで走るとは正直予想外でした。。。ラストは地力でまさる柳がトップ、畑中、塩尻、磯田と続きました。早稲田、中央学院がともに2人とも1桁順位と順当な出だし、二人揃ってという意味では大東、日大も良かったですね。

 

 

 

~2組~

序盤は大東大のルーキー大久保、国士舘の三田らが先頭を引っ張る展開となりました。ただ、ペースは1組以上に遅い展開となりました。そんなスローペースが嫌だったのか前に出てきたのが順天堂の2人、森と栃木が前に出てきました。1組といい、順天堂の選手はなかなかに積極的ですね。ただ、森は途中から見るからにかなり苦しそうになり、ペースも落ちていってしまったのが心配でした。ずっと先頭付近を走っていた大久保が目立っていたかなあ。

 

 

途中から前に出だしたのが早稲田の光延と上武の井上という実績のある二人、ここら辺から徐々から遅れる選手が増えてきており、井上は一時集団から抜け出す走りを見せました。ただ、すぐに早稲田のルーキー永山を先頭にした10人前後の集団が追いつくこととなります。追いついた後はその先頭集団を永山が引っ張っていきました。さすがは関東インカレ5000mで13分台を出しているランナーですね。一方で光延は遅れ始めることに。。。

 

 

ずっと先頭集団をキープしていた日体大の小松がトップ、専修の濱野が2位に入ってきたのはちょっと意外でした。濱野の復活は専修にとって大きいでしょう。井上、永山がそれぞれ3,4位に入り力のあるところを見せました。ここでは日体大が2人をトップ5に送り込んだ一方、1組で良かった大学が早稲田以外は苦戦するなど、2組終了時ではどこが進出するのか分からない混戦模様となりました。

 

 

 

 

~3組~

東国大のスタンレイなど28分台ランナーが何人もいたことで、3組からはハイペースになるのでは?と思ったのですが、スタンレイは最後方、その後ろに中央学院の塩谷がいるという意外な出だしに・・・序盤は中央の鈴木や上武の河崎が引っ張る展開となりました。ペースは2組目までと同じようにスローな展開に・・・そんな中、塩谷が先頭に上がってきて引っ張り始めます。それでも、ペースはそれほど上がらないんですよねー。3分かちょっと超えるくらいのペースが続きます。すると、4000mほどからスタンレイが満を持して先頭に立ち、ペースが上がり始めます。

 

 

集団はドンドン縦長になり、集団からも遅れる選手が出てきました。このままサバイバルレースになるのか?と思いきや、すぐにペースが落ち着いてしまうんですよね。ペースを上げるのであれば、そのまま一気に後続を引き離す方が良かった気もしますが。。。一旦下がり、またしても塩谷が先頭に立ってレースを作っていきます。前回好走している日大の石川も前に上がってきました。後方では中央が揃って遅れてしまい、一気に苦しい展開に・・・最終組もですが、本当に厳しい戦いとなりました。

 

 

国士舘の住吉が一時先頭に立つなど、いい走りを見せましたね。国士舘はルーキーが3人走っていずれも一緒に走った上級生より良いという見事な結果に・・・ちょっと上級生が不甲斐ない結果となってしまいました。ここで、組トップとなる神奈川の我那覇が先頭付近に出てきました。途中まではあまり目立っていなかったのですが、力を貯めていたのでしょうか?我那覇に負けずにとルーキーの山藤もペースが上がった中で必死に食らいついていきました。ラストの争いを制した我那覇がトップ、そして石川、スタンレイと続きました。4位に大東大の北村が入りましたが、だいぶ外側を走っていたのがちょっと不思議でした(汗)

 

 

4位の北村も意外でしたが、5位に入ったルーキーの山藤にはびっくりしました!高校時代は国体までは大活躍だったものの、都道府県対抗以降はずっと苦戦する日々が続いていましたが、力のある2年生を押しのけて3組を任されるだけありますね!完全復活どころかさらに成長した姿を見せてくれて嬉しいです!中央学院はここでも揃って結果を残し、トップ通過も見えてきました。日大も個人的に最も不安だった木津が29分台の見事な走り、通過をほぼ確実にしました。一方の早稲田は中村信が22位に沈み、トップ通過が不安視されることに・・・

 

 

 

 

~4組~

最終組は、分かってはいましたがもう3組目までとは別のレースですね。日大のキトニーが当然のように先頭を引っ張り、中央学院の潰滝が当然のように後ろにつきました。この地獄のハイペースについていったのが早稲田の髙田、東農大の戸田、順天堂の松枝、拓殖の金森の4人で合計5人の集団となります。結果として、金森が17位、戸田が21位、髙田に至っては28位とハイペースで突っ込んだ影響をモロに受ける結果となってしまいました。それだけに、潰滝は抜け出た力で、松枝はレースメークの上手さで見せた好走が光りました。

 

 

このハイペースのある意味最大の被害者となったのが大東大の原、序盤に接触があって転倒してしまい、集団から遅れてしまいました。3組目までのペースならば戻れたでしょうが、このハイペースで一度遅れると集団に戻るのは至難の業、さらには精神的な影響もあったでしょう、結局一度も集団に戻ってくることができず、ペースに付いていけなかった選手と集団を形成して行くのがやっとになってしまいました。これで落ちては悔やんでも悔やみきれないだけに、通過出来て良かったです。

 

 

6人の先頭集団からは松枝と戸田が遅れ始め、4人の先頭集団となりました。第二集団は拓大のデレセが引っ張る展開となります。デレセの現時点での走力からすれば、先頭集団に付いていかなくて正解だったのかも・・・神奈川の西山や鈴木健、早稲田の井戸、帝京の高橋裕、日大の荻野ら最終的に上位にきた選手はこの第二集団で冷静にレースを進めていました。先頭集団からはさらに金森が遅れ、髙田が遅れて予想通りの二人、キトニーと潰滝が残りました。

 

 

中盤、キトニーのハイペースでさえ物足りなかったのか、潰滝が先頭にたって走り始めました。ちょうど私の前で抜いていったのですが、観客からはどよめきが起きましたね。5000mを14分1桁で入るような恐ろしいペースだったはずなのですが・・・多くの選手が二人に周回遅れにされる展開に前回が思い出されますが、違うのはキトニーに付いていく日本人選手がいたこと・・・終盤になるとややペースが下がり、キトニーが潰滝を突き放しにかかりますが、それでも大きく差をつけられることは無いんですよね。

 

 

キトニーが前回には及ばないものの28分28秒の好タイムでトップ、潰滝が3秒差の2位で続きました。28分31秒はベストを5秒更新する走り・・・コンディションは良かったとはいえ、この勝負レースで日本人歴代最速かな?を叩きだしてしまうのですから、もうただただ凄いとしか言いようがありません。他の日本人学生がこの潰滝に勝つところは想像出来ないほどです。

 

 

3位には先頭集団に付くのを早めに諦め、集団で冷静にレースを進めた松枝がラストの切れ味を見せて入ってきました。関東インカレ同様に見事な走りでした!!大学トップクラスと言っていいでしょう。さらに、神奈川の西山が4位、これはある程度予想出来ましたが、5位に同じく神奈川の鈴木健が入ってくるとは・・・我那覇を3組にしたのも納得の結果でした。日大、神奈川、順天、帝京が2人揃って上位に入っており、しっかりと通過を果たしています。

 

 

走り終わった後にキトニーが潰滝とお互いの健闘をたたえていたこと、さらに荻野にタイムを確認し、お互いに抱き合って喜んでいたのが印象的でした。予選を突破出来なかった大学で構成される全日本選抜では、最終組で上位だった中央の徳永、城西の松村陣が選ばれました。中央は最終組を走ったもう一人の町澤が明らかに走りがおかしく・・・走る前に不安があったのか走り始めてから足を痛めたのか・・・関東インカレ1万mで表彰台に上った面影はなく、最下位となってしまいました。全日本予選でなければ、まず棄権していた状態だったと思います。。。大きな怪我などでなければ良いのですが・・・

 

 

 

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