2014年 全日本大学駅伝結果考察 ~優勝:駒澤大学~

本日からは、全日本の結果を大学ごとに振り返っていきたいと思います。まずは優勝した駒澤大学について・・・大会結果はこのようになっております。確定オーダーを見た感想としては、4区中村がどれだけ回復しているか、ルーキーである5区工藤がどんな走りを見せるのか?の2点が気になるくらいで、優勝候補筆頭と言える戦力のように思えました。結果としては区間賞3つ、区間2位が4つで2位に2分47秒差をつける圧勝で歴代最多タイとなる全日本4連覇、通算12回目の優勝は歴代最多、3大駅伝通算は21勝で歴代最多タイという記録ずくめの大会となりました。

 

 

1区村山は後方からのレースでスローペースとなり、最初はドキッとしましたが、結果としては再三ペースアップした市田孝に助けられたこともあり、5km過ぎに後続集団と差をつけると、ラストスパートではさすがの切れ味を見せ、弟の紘太と同タイムで区間賞を獲得しました。湿度が高かったこともあり、ギリギリ42分台とタイムはよくありませんでしたが、最大のライバルと目された青学に48秒差、東洋に1分10秒差、明治に1分51秒差をつけるなど、優勝候補を揃って置き去りにしたことで後続のランナーが走りやすくなりました。

 

2区は中谷、前回は西山が東洋に逆転を許した区間でしたが、もはや駒澤の柱の1人に成長した中谷は安心して見ていられました。苦しそうな走りなのはいつものことですし(笑)ここで差を詰めたいであろう他の優勝候補に対し、東洋の勇馬に9秒詰められただけで、逆に青学の久保田は15秒引き離しています。前半突っ込み、後半粘るという力強い走りを見せ、この2区で大体大勢は決まったように思えますね。2位に1分以上の差をつけたことで、3区以降は前半ゆったりと入り、後半上げるというブレーキしにくい走りをすることが出来ました。

 

3区は西澤、13分台、28分台を出すなど6区だけではなく平地でも安心できる強さを身につけてきました。前半は後続に詰められますが、後半はスピードアップ、特にラスト1kmでの切り替えは3区以降の選手が見事でした。明治のエース格の1人である有村がいたことで区間賞こそ逃しますが、2秒差の2位でさらに後続を広げることに成功、4年連続区間賞の油布が卒業した穴を見事に埋めました。

 

4区は中村、今季不調の中村がどのくらい走れるのかに大きな注目が集まりました。他大とすれば万全でないのであればここで差を詰めたいところだったでしょう。しかし、前半は3分ペースでゆったりと入ったものの、後半は大幅にペースアップを果たし、最終的には区間賞を獲得、2位に2分以上の大差をつける決定的な走りを見せました。まだ万全ではない中でこんな走りが出来る中村はやはり抜けています。箱根では万全の走りを見たいですね。

 

5区は工藤、世羅高校時代は都大路に出場したことさえ無い無名のルーキー、一方で他大は青学は藤川、明治は横手、早稲田は光延など2番目に短い5区に有力選手が揃い、ここでどれだけ差を詰められるのか?と思って見ていましたが、何と区間歴代5位のとんでもない走りを見せ、差を詰められたのはぶっちぎりの区間新記録を叩きだした横手のみ、他の大学は逆に差を広げられてしまうのですから、どうしようもありません。優勝候補筆頭であり、3年の其田、二岡、井上、2年の大塚、1年の高本といった実績のある選手を押しのけてまで起用されている選手が弱いはずがありませんが、それでもここまで走るとはびっくりです。他大が差を詰めたい区間で逆に差を広げる盤石の走りでした。

 

6区は西山、前回エース区間の2区を走りながら今年6区というのは本人も悔しかったでしょう。昨年度の緊張した走りとは打って変わって今年度はしっかりとした走りでペースを刻んでいきました。ただ、10年連続区間賞を獲得するなど駒澤が最も得意とする区間で、わずか4秒差とは言え区間賞を逃したのは残念でしたね。区間3位には41秒差をつけており、区間賞だった川崎(青学)の走りが良かったとはいえ・・・この走りで、箱根では主要区間も見えてきたかなあ?ハーフで結果を残している西山が箱根でも安心して任せられるようになると、さらにチームも強くなるでしょう。

 

7区は3年連続で黒川、今年度はハーフ中心にレースをこなし、最初で最後の箱根への強い想いが感じられましたが、この全日本でも圧巻の走りを見せました。一時は区間記録ペースで飛ばし、最終的には区間2位に48秒差をつける圧勝で区間賞、区間歴代3位の好タイムをマークしています。48秒差というのは、全8区間で最も区間2位に差をつけたことになります。また、7区は好条件だった2001年の上位3人がそのまま歴代3位までを占めており、その一角を崩してきたのも見事です。箱根出場の可能性も非常に高くなってきました。

 

8区は馬場、前回6区区間賞で3大駅伝デビューを飾った馬場が、窪田卒業後のアンカーを任せられるまでに信頼を得てきました。既に2位以下とは3分50秒差という大差が開いている状況で、無理する必要は全くありません。監督がやや暑さに弱いということからも安全運転をさせ、59分47秒で区間5位と物足りない結果ではありましたが、しっかりと60分切りを果たし、見事4連覇のゴールテープを切りました。

 

 

盤石のレースと言っていい内容でしたね。1区でトップに立つと、一度もトップを譲ること無く、8区以外はいずれも2位以下を突き放しています。過去17年で12回優勝と全日本と駒澤の相性は本当に抜群です。来年度は前人未到の5連覇に挑戦します。ただ、村山、中村、西澤、黒川と4人が抜けることになります。特に村山、中村の穴は非常に大きく、簡単に埋められるものではありません。それでも、今回走った4人に加え、エントリーされた其田、二岡、井上、大塚、高本はいずれも今年走っていてもおかしくない選手ですし、優勝候補筆頭ではなくなるかもしれませんが、また優勝を狙える戦力を整えてくるのでは無いでしょうか?

 

ただ、その前に、ここ最近勝てていない箱根が控えています。油布、窪田の穴は大きいですが、総合力では昨年度を上回っており、5,6区で好走した選手がさらに今年度力をつけてきているのも強みです。優勝候補筆頭で迎えるであろう箱根ですが、全日本と違ってベストメンバーが組めなかったり、ブレーキしてしまったりでどうしても勝てていないのも事実、選手も今年こその思いが強いでしょうし、何とか悲願の箱根制覇を達成してほしいものです!

 


PAGE TOP