2014年箱根予選会戦力分析 ~中央大学(前回本戦15位)~

続いては、中央大学について箱根予選会の戦力分析をしていきます。前回の箱根予選では、ベストメンバーが組めなかったこと、箱根予選会になれていなかったこと、出雲・箱根予選を連戦した選手が3人おり、いずれも10~12位に沈んだことなどもあり、22位と増枠に頼っての通過となりました。本戦では一度もシード圏内に入ることは出来ず、総合15位でシード権を獲得するまでには至りませんでした・・・中央大学の箱根予選14人はこのようになっております。

 

 

4年:新庄 翔太多田 要出口 遼渡邉 俊平清水 清輝

3年:徳永 照松原 啓介小谷 政宏

2年:市田 拓海渥美 良明鈴木 修平谷本 拓巳相馬 一生

1年:細川 隆太

 

 

ベストメンバーであれば予選通過は問題無いと思っていましたが、4年生の永井、3年の藤井、三宅、2年の町澤といった主力どころが揃ってエントリー漏れとなってしまいました。本当に危機的状況と言っていいでしょう。85回連続出場、88回出場、14回優勝などあらゆる部門でトップを誇る中央大学が予選落ちの危機に立たされています。皆さんの箱根予選順位予想を見ても、予選落ちと予想する人が多いですね。1万mの平均持ちタイムでは13位と主要13大学中最下位ですが、ハーフでは7位と通過圏内にいます。

 

 

中央が予選を突破出来るかどうかというのは箱根予選会における最大の関心事のようですし、ちょっと詳しく掘り下げてみます。まず、私は下位通過であっても予選突破するのではないか?と思っています。予選落ちを予想する理由は主に以下の4つの理由でしょう。

 

  1. 主力に故障者が多い(永井、三宅、藤井、町澤がエントリー漏れ、多田が故障明け)
  2. 前回の箱根予選で12位と増枠に頼っての苦しい通過
  3. ずっと箱根シード校であり、箱根予選のノウハウに乏しい(前回の集団走も散々な結果・・・)
  4. 前回予選チーム1,2番手の須河、相場が卒業している

 

 

主力に故障者が多いのは事実ですが、昨年度との比較で言えば、実はそれほど影響は無いんですよね。永井、藤井は前回もエントリー漏れでしたし、町澤は10番手以内に入れず、唯一三宅がチーム4番手でしたが、出雲からの連戦疲労でチーム10番手だった徳永、11番手だった松原を考慮すれば、 十分に穴は埋まるかと思います。前回12位だった時も、ベストメンバーではなかった上に出雲の連戦メンバーが散々な結果だったという前提条件がありますからね。さすがに前回の箱根予選ではチームも監督も痛い目にあっていますし、昨年度以上にしっかりと準備をして臨むことでしょう。そして、約30年ぶりの予選会と前年度に経験しているとでは心構えという点でも大きなアドバンテージとなります。なので、最も影響が大きいのは1,2番手だった須河、相場の卒業かと思っています。この穴を埋めつつ、さらに中堅層の底上げが出来ているかというのがポイントになってきます。そのような観点で選手を見てみます。

 

 

エースの新庄は昨年よりも明らかに調子は良さそうです。5000mで2度のベスト更新、全日本予選では最終組で8位の好走、全カレでも5000mで表彰台に立つなど結果を残し続けています。長い距離にやや不安はありますが、ハイペースとなった箱根1区も14位で粘っていますし、出来ればトップ10、悪くても20位以内には入って欲しい選手ですね。前回以上の走りは期待出来そうです。続くのは万全であれば多田だと思うのですが、故障明けであり、先月の記録会でも5000mで14分40秒台・・・どこまで本気で走っているかは不明ですが、100%の状態で臨むのは難しそうかなあ?それでも、箱根で9区9位の後、5000m、1万mでベストを更新、全日本予選でも4組11位と安定した結果を残していますからね。万全ではなくとも50位以内は期待したいところかなあ。ちなみに、前回はチーム5番手ながら127位と撃沈しています。。。

 

 

新庄に次ぐ走りを期待したいのは3年の徳永、前回の189位は参考にならないでしょう。出雲で3区6位と主要区間をしっかり走った4日後に箱根予選は厳しすぎます。今年度は5000mで13分台をたたき出し、3大駅伝では箱根で7区7位で走るなど安定した結果を残している選手です。チーム状況を考えると、最低でも50位以内、出来れば30位以内を期待したい選手ですね。箱根経験者は他に2人います。持ちタイムや実績は殆ど無いものの、箱根5区を任されて13位と粘り強い走りをした小谷がどんな走りをするかは一つのポイントになりそうです。1万mは30分22秒まで伸ばしましたがまだ物足りないかなあ・・・ハーフも64分台がやっとという状況です。前回の箱根予選は走っていませんが、箱根5区での実績を見る限り、最低でも二桁では走って欲しいですね。市田はハーフで63分32秒の好タイムを持っていますが、前回の箱根予選は161位、箱根も8区16位という結果でした。持ちタイムからすればちょっと物足りないですよね。前回の経験を活かし、これまた100位以内では走ってくれないと困る選手かなあ。

 

 

箱根予選の経験者は他に4年の渡邉、3年の松原、2年の渥美がいます。渡邉は先月1万mで29分49秒とベストを出していますし、前回はチーム6番手ながら132位という順位からの大幅アップを見せて欲しいところ。正直、ちょっと安定感・実績に乏しい選手ではありますが、5000mもベストを更新していますし、その勢いのままチームに貢献する走りをして欲しいですね。松原は出雲と連戦だったこともあり、チーム11番手の220位に沈んでいますが、これまたしょうがないと思います。出雲では6区9位と最低限の走りはしていますし、今年度5000m、1万mでともにベストを出しているのも心強いです。やはり、100位以内を期待したい選手の1人ですね。

 

 

渥美はチーム7番手ながら141位という結果に終わっています。タイムも62分ジャストかかっていますからね。学生ハーフでは64分50秒までタイムを伸ばしてきましたので、もう少し順位を縮めていきたいところですね。こういうチーム8~10番手を走りそうな選手というのがとにかく大事になるのが予選会ですから・・・3人共箱根予選の経験を活かして欲しいです!箱根・箱根予選未経験者を見ていくと・・・4年の出口、清水は正直ちょっと怖いというのが本音です。出口はスピードはありますが、全日本予選でも1組30位と撃沈でしたし、3年以降自己ベストを更新出来ておらず、ハーフ65分台というのも不安・・・清水はハーフ66分台ですし、12人に入るのも難しいかもしれません。

 

 

残る鈴木、谷本、相馬、細川についてですが、鈴木、谷本はいずれも出雲経験者です。出雲・箱根予選と連戦だったこともあり、箱根予選メンバーに入れない選手が出雲を走っただけと言えばその通りですが、そうした二人が1年後には箱根予選のメンバーに入ってきているのが嬉しいですね。特に鈴木は5000m,1万mでベストを更新し、全日本予選で2組13位という実績もあります。ハーフも64分台に伸ばしてきましたし、実は結構期待出来るのでは?と思っています。谷本はハーフで65分46秒、特に目立った実績も無いですし、12人に入るのも難しいかも?と思っています。走るのであれば、何とかチーム10位以内を期待したいところですが。。。

 

 

相馬はハーフで64分34秒という持ちタイムが光ります。セカンドベストも65分13秒で走れていますし、1年時からハーフの距離に不安は無さそう。やはり、チーム8~10番手を争う選手かなあとは思いますが、何とか持ちタイム通りの走りを見せて欲しいなあ・・・唯一のルーキーでエントリーとなった細川は先月の記録会で30分25秒のタイムを出していますが、ハーフの距離はもちろん未知数です。こういうルーキーがしっかりと走れるようですと、チームの層も厚くなるでしょうが果たして・・・?

 

 

もちろん、主力の欠場や前回の実績を見ても楽観視は全く出来ませんが、昨年度からの比較であればプラス要素が圧倒的に多く、前回以上の順位が期待出来る選手が多いです。卒業した4年生の穴は全員で埋めていくことになるでしょう。まあ、前回は5番手が120位オーバーと散々な結果でしたからね。選手層という観点で見ても、65分切りが10人揃っているのは心強いですね。その条件を満たす大学は國學院、東海、山梨学院と中央の4校しかありません。まあ、64分50秒台が4人いるのも事実ですが。。。全大学中最もプレッシャーが大きいのが実は最大の不安要素かもしれませんね。85回連続出場という歴史は背負うには非常に重いものがありますよね。しかし、連続シードにしても、連続出場にしても、そういったプレッシャーを跳ね除けてきたからこそ、偉大な記録があるわけです。ボーダー付近の争いである可能性は高く、厳しい戦いが予想されますが、是非とも連続出場記録をさらに伸ばして欲しいです!!

 

 

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