2013年全日本駅伝戦力分析&区間配置予想 ~駒澤大学~

2014年3月8日

出雲では1区から圧倒的な強さを見せての完全優勝、全日本は過去15年で10度優勝、現在も2連覇中と最も全日本を得意としている駒澤大学について・・・エントリー一覧過去10年成績はこのようになっております。出雲メンバー10人はそのままエントリーされ、新たなメンバーは、前回の全日本は5区4位も箱根4区19位と大ブレーキとなってしまった湯地、1年時は故障に悩まされたものの、今年は札幌ハーフ優勝などその力を見せ始めた馬場、一関ハーフで日本人トップとなるなど、馬場と同じく2年目は夏合宿をBチームながら完全にこなし力を伸ばしてきた小山の3人になります。今シーズン、ほとんど出番のなかった湯地がエントリーされたのはやや意外でしたが、他の二人はともにハーフで結果を残しており、妥当なエントリーではないでしょうか?

 

撹上、上野、久我、後藤田、千葉らがいた世代が卒業し、戦力ダウンが予想されている駒澤ですが、そんな強力世代が卒業した年に、15年も勝てなかった出雲を1区から独走で優勝してしまうのですから、駅伝というのはわからないものです。贔屓目なしで見ると、全日本までは駒澤は有力な優勝候補でしょうが、箱根はさすがに日体大、東洋には及ばない3番手だと思っています。それだけに、最も得意とする全日本を全力で狙ってくるでしょう。最大のライバルはやはり2年連続でぎりぎりまで駒澤を追い詰めた東洋になると思います。日体大は本田の穴が大きすぎるかなと・・・出雲の結果と東洋に勝つには?ということを考えた区間配置予想は以下のとおりです。東洋の時と同様、ちょっと変わった区間配置になっているかも。。。

 

 

中村-村山-中谷-油布-馬場-西山-黒川-窪田

 

 

出雲で改めて分かったことは、先手を取るのがいかに有利かということ、1区で駒澤が出遅れていれば、ここ数年の出雲のように力を発揮できないまま終わっていたかもしれません。前回の全日本も1区区間賞の東洋はその勢いのまま7区まで首位を守り続けましたし、前々回の駒澤は1区で上位につけ、2区でトップに経つと3~5区まで3連続区間賞と一気に東洋との差を広げました。ならば!1区は中村がベストな選択ではないでしょうか?もちろん、中村以外で凌げればそれに越したことは無いですが、東洋の田口・啓太・勇馬など4本柱の誰がきても中村以外で東洋より前で渡すのは困難です。となると、今シーズンの実績ではエースの窪田をも上回り、設楽兄弟とも十分に渡り合えるであろう中村で1区区間賞を狙うのが、残り7区間を有利に進めていくために必要になると思います。それくらい、今の出雲・全日本では1区が重要な役割を果たしていると思います。

 

全日本1区はエース区間とは呼ばれませんが、14.6kmと8区間中2番めの長さを誇るのも中村を推す理由の一つです。また、出雲1区で中村が圧倒したことで、他大もエース級を配置してくる可能性があること、そうなれば、1区はハイペースになることが予想され、それで凌ごうとおもった駒澤が差をつけられては元も子もありません。1区中村では残りの区間が手薄になってしまうこと、また箱根では中村以外の選手が1区を走ることが多く、箱根1区候補に経験を積ますことが出来ないといった懸念もありますが、私の予想はあくまでも全日本を勝つことだけに焦点を絞っています。であれば、出雲同様中村でスタートダッシュを狙うのが最善ではないかと思います。

 

2区は3年連続で村山、過去2年の区間順位は3位、4位と出雲と違い結果を残しています。1年で負けたのは出岐、大迫、2年で負けたのはオムワンバ、大迫、啓太と大学トップクラスのランナーばかりですから、しょうがない面もあります。ただ、出雲では悠太に38秒差をつける区間新で圧倒しましたし、あの力を駅伝で安定して出せるようになれば、これほど心強い選手もいません。村山の真価が問われる全日本ということになりそうです。中村、村山で1,2区を組むのであれば、当然他大を大きく引き離してトップに立っていたいところですね。

 

1区に中村を配置するとなると、3,4区の配置が迷います。3連続区間賞をとっている油布を3区にするか、他の選手で凌ぐ区間とするか・・・1区で攻めた分、3区は中谷にしてみました。10km未満の区間である3区ならば、全カレで28分台を出している中谷で距離が問題ないのは明らかですし、他大が主力を持ってきたとしても、そんなに差をつけられることも無いでしょう。出雲でも2区2位で八木沢以外には負けていないですし、駅伝の実績も豊富です。4区は油布、もちろん、3区であれば区間賞の確率は高いと思いますが、1,2,4,8区が主要区間の全日本において、4本柱をそのまま主要区間に使いたいでしょう。3区は期待のルーキーに任せて、4区は油布に託したいと思います。東洋も前回は悠太を使ってきたほど重視している区間ですし、4区を凌ごうという考えでは大きく遅れを取る可能性がありますので、全日本での実績抜群な油布であれば、東洋にもそうそう負けることは無いと思います。

 

5区は馬場、2年生が其田、馬場、小山と3人エントリーされており、さすがに今回は一人は走るだろうと思っています。まだ、2年生は3大駅伝を1度も経験していませんからね。となると、最近の実績では其田、馬場のいずれかということになりますが、高校時代の駅伝の実績では馬場の方が上回っていたと思います。また、其田はAチームで夏合宿をこなしていたものの、足の爪を痛めてAチームから離脱したという話もあり、ならば順調にBチームで合宿をこなし、記録の出にくい札幌ハーフで自己ベストに近い走りを見せて馬場がふさわしいのではないかと思いました。5区ならば負担も少なく駅伝デビューにも調度良さそうです。

 

6区は西山、バランスを考えると前年度全日本2位、1万m28分台ランナーとなった黒川の方が適しているのかなと思いましたが、6区は西山の地元、実家から数分のところを走るコースであり、本人も6区を希望しています。高校時代の先輩である中村も6区デビューですし、西山も地元で好走をしてくれればと思います。10kmの距離が問題無いのは高校時代の都大路1区区間賞で証明していますし、地元で中村のデビューを上回るようないい走りを見せてほしいです。

 

7区は前回同様黒川、去年は黒川が7区に配置されていてびっくりしましたが、2位と結果を残し、その後もハーフで結果を残し、1万m28分台に突入し、5000mも14分1桁と着実に結果を残してきました。昨年以上の走りが期待出来る選手だと思います。また、前回は距離不安があり箱根は出場できませんでしたが、今年は長い距離にもしっかりと対応出来たとのこと。7区でも後半落ちること無くいいペースで押していければと思います。後半区間に黒川が控えてくれていれば、チームとしてもバランスが良くなるかなと思います。

 

8区はもちろん窪田、ここは鉄板でしょう。過去2度8区を走り、区間3位、2位と好走しいずれも優勝のゴールテープを切っています。2年前は柏原の猛攻をかわし、去年は勇馬を追い抜いての優勝でした。アンカーに窪田がいてくれるのは、チームとしても非常に心強いでしょう。前年度はズルズルと東洋に引き離される展開でしたが、それでも窪田なら何とかしてくれるという思いがファンの中にもありましたからねえ。出雲では初めて笑顔の窪田を見ましたが、全日本では果たして3年連続で笑うことが出来るでしょうか?

 

やはり、ちょっと全日本のみを見据えた区間配置になってしまったかなあ?現実的には西山→村山→油布→中村→中谷→黒川→馬場→窪田みたいな配置の可能性が高そうな気もしているのですが・・・個人的に他大が嫌がるオーダー、駒澤が一番力を発揮できそうなオーダーということで予想してみました。いよいよ決戦の時も近づいてきました。駒澤、東洋を中心にレースが展開される可能性が非常に高いと思います。得意な全日本で3連覇を達成し、3冠に王手をかけるのか?それともそれを阻止する大学が現れるのか?非常に楽しみです!!

 

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