2013出雲駅伝結果考察 ~駒澤が圧巻の新記録で優勝~

2014年9月22日

本日、3大駅伝の一つ、出雲駅伝が行われ、駒澤大学が15年ぶりに優勝を果たしました。結果は公式サイトに出ております。私のデータベースに取り込むにはまだ時間がかかりそうなので、少々お待ちください。戦前の予想では東洋が有利かと思ってました。大学駅伝でまだ結果を残せていないor未知数の選手が3人(村山、西山、中谷)に対し、東洋は1人(弾馬)だけで他5人はみな区間2位以内で走った経験があります。この差は大きいのかなと思いましたが、蓋を開けてみれば、駒澤が1区から1度もトップを譲らず、2位に1分差をつけ、大会新記録のおまけ付きで完全優勝を果たしました。区間3位以下の選手がいないという完璧なレースでした。それでは1区から振り返ってみたいと思います。

 

1区でどうしても出遅れたくない駒澤は中村、東洋は田口とそれぞれ実力者を配置しました。そこに日体大の服部、法政の西池が絡む展開が予想されました。最初に仕掛けたのは駒澤の中村、これで一気に集団の人数が絞られます。ここで東洋の田口が明らかに苦しそうになり集団から徐々に遅れて行ってしまいました。今まで3大駅伝で区間賞しかとったことのない選手に一体何が・・・?一度仕掛けたものの、集団に追いつかれたことで力を使った中村は不利かと思いましたが、そこは学生を代表する選手、さらにもう一度スパートを仕掛け、ここで一気に後続との差を広げました。そのままトップでタスキを繫ぎ、2位服部に20秒、3位西池に22秒、最大のライバルである東洋の田口には40秒差をつけました。ちなみに、昨年は撹上が区間11位と大きく出遅れた駒澤ですが、トップとの差は37秒・・・40秒がいかに大きな差なのかわかると思います。また、早稲田の柳は最後にふらふら状態になってしまい、トップと57秒差の9位、優勝候補の明治は1区でまたしても撃沈、トップと1分7秒差の12位に沈みました。1区は、まさに駒澤にとってこれ以上ない理想的な展開となりました。

 

2区は5000mで13分28秒の好タイムを持つ明治の八木沢と、駒澤の中谷vs東洋の弾馬というスーパールーキー対決に注目が集まりました。駒澤の中谷は積極的に序盤から飛ばし、リードを広げると、後半はやや失速したものの、区間2位の16分44秒で走り切ります。一方の弾馬は17分の区間6位でさらに16秒リードを広げられる結果に・・・1区に続いて2区で負けたのも痛かったですね。一方の八木沢はさすがの走りを見せ、16分32秒での区間賞を獲得しました。やはり、2区のメンバー相手に負けるわけにはいかないですよね。結局、ここが明治唯一の見せ場になってしまった。。。他、先日の5000m記録会で好結果を出した中学の及川が3位、日体大の冨田が5位に入りました。

 

3区は悠太vs村山という東洋にとって最も差を詰めたい区間、逆に駒澤にとってはここさえ凌げれば優勝が濃厚になってくるというまさにポイント区間でしたが、ここで最高の走りを見せたのは駒澤の村山でした。前半を飛ばし気味に入り、途中苦しそうな顔もしていたので、後半の失速が心配されましたが、ラストはまるでトラック勝負のようなラストスパートを見せ、22分36秒で先輩である宇賀地の区間記録を12秒塗り替えました。ついに、村山が本領発揮しましたね!一方の悠太は23分14秒で区間3位、38秒も差を広げられてしまいます。むしろ、40秒くらい差を縮めたかった東洋において、ここでつけられた差はあまりにも痛すぎました。トータルで1分34秒差にまで広がり、東洋の2年ぶりの優勝が遠く霞み、逆に駒澤の15年ぶりの優勝が現実味を帯びてきました。二人に割って入ったのが日体大の山中、今年最も成長した選手の1人ですが、宇賀地の区間記録に後1秒と迫る22分49秒で走りました。トラックで見せた強さを駅伝でも存分に見せてくれました。本当に頼りになる選手になりましたねえ。今後が楽しみです。その他、3年連続3区で好走が期待された早稲田の山本は5位、青学期待のルーキー一色は7位、明治のエース大六野はまさかの12位に終わっています。特に明治は本当に出雲が苦手ですね。ことごとく期待される選手がブレーキをしてしまいます。。。

 

迎えた4区、それでも諦めない東洋は延藤が前半突っ込んで前を追っていきますが、冷静だったのが中央学院のエースとなった岡本、4区ということで調子が悪いのかな?とも思いましたがとんでもありませんでした。一時は抜かれた延藤を再び追いぬくと、その後もどんどん差を広げ、17分46秒と区間記録を4秒更新する区間新記録で走り抜けました。2位に17秒差をつける好走でした。箱根6区で好走する選手というイメージでしたが、今年に入って大きく成長してきました。2位には前半区間記録ペースで飛ばすも、後半やや失速してしまった油布が入りました。出雲では区間賞はありませんでしたが、毎年堅実に走ってくれていたと思います。3位には延藤が入りました。前半のハイペースの割にはしっかりと粘ってくれたかな?油布からも2秒遅れただけですしね。早稲田期待のルーキー武田は5位、13分台を出して期待された明治の牟田は11位に終わりました。武田の期待値からするとやや不満の残る結果かな?牟田に至っては記録会にピークを持ってきてしまったのか・・・?

 

5区は東洋の服部勇馬が格の違いを見せつけます。昨年度は3大駅伝全てでエース区間を走り、今年も自己ベストを出しているのに5区は内心悔しい思いがあったでしょう。最初からハイペースで入ると、そのままのペースで押し切ってしまい、従来の区間記録を17秒も更新する区間新記録をたたき出しました!!一方、駒澤の西山は区間2位で走るもタイムは18分31秒、実に37秒も差を詰められ、両者の差は59秒、アンカーの啓太にわずかな逆転の望みを託します。3位に明治の横手が入り、一矢報いますが、高校時代からライバルとして切磋琢磨してきた勇馬に44秒差をつけられたのは悔しかったでしょうねえ。。。他には、法政のルーキー足羽が5位に入ったのには驚きました。期待されているだけあって、実力も伴っているようです。今後が楽しみです。

 

6区は駒澤の窪田、東洋の啓太、早稲田の大迫という大学を代表する4年生が集結し、大きな注目を集めました。前を追うしかない啓太、大迫は最初から突っ込んで入り、最初の定点観測ポイントでは啓太が窪田に対し15秒差を詰めます。このままのペースでいけばもしかするともしかする・・・??と思わましたが、窪田は冷静でした。安定してペースを刻み、徐々に両者の差は離れていきます。最終的には総合で1分6秒差、青学が昨年叩きだした総合記録を一気に30秒も更新する圧倒的なタイムで出雲を15年ぶりに制しました。注目の区間賞争いは、大迫もやや伸びきらなかったこともあり、29分52秒で窪田が獲得、2位に29分59秒で啓太、3位に30分ジャストで大迫が入りました。やはり、駅伝だと窪田は強いですね。特に、出雲では4回走って2位→1位→2位→1位という圧倒的な安定感を誇ります。4回のうち3回はアンカーを走っているというのが、更にこの記録の価値を高めますね。4位には青学の神野が入りました。初の3大駅伝でこれだけのメンバーが揃っている中での4位は非常に価値があります。もはや、久保田と並ぶ青学のエースと呼んでいいかも・・・まだ2年ですし、今後が楽しみです。

 

総合では、駒澤が区間順位を1-2-1-2-2-1と主要区間の1,3,6区で区間賞、繫ぎ区間の2,4,5区がいずれも2位という圧巻の走りで15年ぶりの優勝を果たしました。15年前はかつてのマラソン日本記録保持者である藤田が現役の学生だった時代ですから、どれだけ出雲で勝てていないかがわかると思います。2位には東洋が入りました。これで柏原卒業後は4大会連続で2位という悔しすぎる結果に終わっています。しかし、これだけブレーキや不調があっても2位に入り、駒澤とも1分ちょっとしか離されないのが東洋の恐ろしさを感じさせる気もします。3冠の夢は出雲で早くも散りましたが、気を落とさずに全日本・箱根と狙って欲しいです。3位には日体大が入りました。本田を欠き、鈴木・勝亦も走れる状態にありながら敢えて経験の浅い選手を使い、服部、矢野は夏に故障していたにも関わらずの3位、全日本・箱根に向けてなんとも言えない不気味さを感じます。全員が万全の状態でベストメンバーが組めれば、箱根では優勝候補筆頭になりそうかなあ・・・

 

4位には最後に大迫が追い上げた早稲田が入りました。エントリーの時点で田口・志方を欠いており、この結果はしょうがないかなと思います。今の早稲田の戦力を考えれば妥当な結果だったかなと。。。全日本、箱根と人数が増えるにつれて、選手層の薄さが気にはなりますが、先日の早稲田記録会でも好走する選手が出てきましたし、底上げをしつつ、優勝候補の一角として君臨してほしいです。昨年度王者の青学は5位に入りました。久保田を欠いた中ではこれまたまずまずだったかと思います。小椋が4位と昨年に続いて好スタートをきると、全区間4~7位でまとめましたからね。しかし、3位以内の区間がひとつもないというのはやはり寂しすぎるなあ。。。卒業した大谷、出岐、故障だった久保田の影響はやはり大きかったようです。

 

6位には中央学院が入り、過去最高順位の10位を大きく更新しました。先日の5000mで自己ベストを出したトップ4を1~4区にそのままぶつけ、4区終了時で3位につけますが、5区木部が11位、6区田中が8位と徐々に順位を落としてしまいました。前半型のオーダーにしたからしょうがないといえばしょうがないですし、元々短い距離が苦手な中央学院にしては上出来だったと思います。7位には明治、またしても過去最高順位である7位を更新出来ませんでした。来年は優勝に向けて千載一遇のチャンスだと思っているのですが、今日の結果を見ると来年もダメそうな気が・・・故障者が少なく、選手を選ぶのに困るという状況でこれですからね・・・直前の5000mは走らないほうがいいのでは?って思ってしまうくらいですね。。。しっかり走ったのは2区八木沢と5区横手、6区文元くらいかな・・・他の3区間はいずれも区間二桁という惨敗でした。

 

8位には法政、前半型のオーダーを組、関口を欠いた中での8位はまずまずでは?ベストメンバーが組めれば全日本以降、面白そうな大学です。9位には順天堂、期待された松枝が11位と出遅れた時点でもう厳しかったですね。とはいえ、松村優が3区4位、期待のルーキー森が4区6位でまとめたのは収穫だったかな?松枝はなかなか力を発揮出来ないレースが続いていてちょっと心配です。。。10位には中央、これはびっくりしました。明らかに出雲を捨てたエントリーだと思ったのですが、1区町澤が8位で滑りだすと、3区徳永も6位、アンカーの松原も9位でまとめ、トップ10入りを果たしました。町澤、徳永、松原は箱根予選にもエントリーされていますが、果たして走るのか?個人的には予選突破は増枠でほぼ問題無いですし、無理して走ることも無いかと思うのですが・・・

 

関東最下位は帝京、京都産業大に敗れての12位でした。確かに、蛯名、田中などエース級を欠いてはいましたが、お決まりの1区出遅れが今年も起き、1区16位とすると、区間一桁で走ったのは5区の高橋裕の9位いのみ、後はいずれも二桁という大惨敗でした。いくらなんでも酷すぎるのでは・・・?全日本までにどれだけ立て直せるかに注目です!!

 


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