89回箱根駅伝 青山学院の不安要素

2014年3月8日

 全日本予選落ちにも関わらず、出雲でまさかの大会新記録での優勝を果たした青山学院大学について・・・

 青学の不安要素は、全日本大学駅伝に出場出来なかったこと、箱根の距離でどこまで上位と対抗できるか、山を攻略できるか?といったところが考えられます。

 出雲での優勝は本当に素晴らしい結果だとは思いますが、だからといって箱根も優勝候補?と言われると、私の中では東洋・駒澤はもちろん、早稲田・明治よりも劣る印象があります。出雲での優勝は、あらゆる要素が青学に有利に働いた結果だと思っているからです。

 1区が向かい風でスローペースになったこと、4区で暴走しがちな大谷のところで追い風になったこと、優勝候補の他大学がそろって序盤につまづいたこと、全日本が無かったことで出雲に合わせやすかったことなど・・・もちろん、出岐、久保田の2本柱の力は本物だと思いますが、他の選手はあれだけ有利な展開だったからこそ、あそこまで力を出せたのだと思います。

 ピークを合わせられなかった結果が全日本敗退であり、優勝を狙うチームとしては全日本を経験出来なかったのはあまりにも痛すぎます。実際、全日本に出られずに優勝した大学は無かったはずですし、多少調子が悪くても全日本の出場権くらいは勝ち取ってほしかったかなと。まだまだ、安定して力を出せるチームとは言い難いです。

 出雲と箱根では約5倍も距離が違うわけで、そこでどれだけの走りが出来るかも未知数です。高島平の20kmで好走した選手が多く、それが箱根でも大丈夫では?と考える要因の一つになっているかもしれませんが、去年の箱根を見ても、出岐以外で区間5位以内に入ったのは5位が1区間だけ・・・後は6~13位の間に点在しており、箱根の距離で区間1桁を重ねる力はあっても、優勝に必要であろう区間5位以内を重ねる力はまだ無いかなあと思っています。

 上手くいけば3位を早稲田・明治と争う形になると思うのですが、そうなると圧倒的に劣っている部分があります。5区です。明治、早稲田にはそれぞれ大江、山本がおり、前回は区間2位、3位で二人とも19分台で走っています。一方、青学の5区は区間11位、22分台でした。5区だけで3分差は覚悟しなければいけない計算になります。

 5区に久保田を持ってきて適性があれば面白いかもしれませんが、それは余程自信が無ければ取れない作戦かなあと。現実的には5区は凌ぐ区間になりそうです。ここでいかに上位大学との差をつけられないかが、3位以内を狙うには大事になってきます。

 選手層はだいぶ厚くなってきましたし、出岐が最終学年の年ですから、ここ数年を考えても戦力がピークなのは間違いないです。2区には絶対的自信を持っているでしょうし、どこまで上位に食い込んでくるか駅伝ファンとして純粋に楽しみです。ただ、出雲での好成績が自信ではなく、過信につながっていないかが心配です。全日本予選での反省を生かして、謙虚な気持ちで箱根に臨んでほしいと思います。

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